きいぼ/子連れ/アート/記者/文化財

東大卒、報道機関の事件、文化財、文化部記者を経て家庭との両立のためビジネス系メディアに…

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東大卒、報道機関の事件、文化財、文化部記者を経て家庭との両立のためビジネス系メディアに転身。公益報道と営利メディアの違いに驚く。事件記者時代に荒んだ心をアートに癒された経験から学芸員資格取得。奈良のカフェで出会った研究者の夫と2人娘育児に奮闘中。

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 5月12日に閉幕した国立西洋美術館の「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? 国立西洋美術館65年目の自問 現代美術家たちへの問いかけ」。前回①と銘打っていたにも関わらず、②が遅くなったのは子供たちといちご狩りに行ったりしていたせいもあるが、やはりどこか重苦しさを感じていたからだろう。①でも述べたように、ただでさえ難解で、しかも子連れだったためにじっくり鑑賞・理解する余裕もなかった。だったら子連れで行かなければよかったじゃないか、そもそも現代アートを理解で

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       東京・上野の国立西洋美術館で開催された「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? 国立西洋美術館65年目の自問 現代美術家たちへの問いかけ」は、今日5月12日をもって閉幕する。同館初の現代アートの展覧会とあって注目を集めた本展に、未就学児の娘2人と、アートに少なからず関係を持つ研究者である夫と、家族4人で訪れたのはゴールデンウィークの土曜日だった。  一応、学芸員資格を持っている私は、報道機関の記者だった頃から美術館を渡り歩き、文化財の在り方を識者に取材し

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        そういえば母の日が近いらしいと、スーパーの母の日フェアを横目で見て何となく認知していたが、5月の第2日曜の今日であることは、特に意識していなかった。義母が存命の頃はアマゾンで買ったチョコを贈ったりしていたが、今はそれもない。夫は過去、母の日だからと特別なことをしてくれたことはなく、今回も特に言及のないまま、海外出張に出かけて行った。意識しなかったというより、期待しないようにしていた。 そんな今日の朝、少し早く起きてリビングで一人過ごしていると、5歳の長女が起きてきて、開口一

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