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香川一区【映画感想文】〜政治参加の入門映像〜

ポップコーンは買わない。vol.118


まず、本作は「なぜ君は総理大臣になれないのか」の続編となっているため、配信でそちらをご覧になってから鑑賞いただいた方がいいと思う。

小川氏の戦略と平井氏の戦略を比べたときに思うのは

率直に、24歳男性の私がもし、香川一区での投票権を持っているとするならば、単純に小川さんを応援したくなる。

前作の「なぜ君・・」は小川氏にへの注目が強く出た作品。

今回の「香川一区」では各候補を平等に扱おうとする構成が汲み取れた。しかし、「なぜ君」のヒットは自民党陣営にとって大島監督や制作チーム全体が敵としかみられなかったではないかという印象。
フラットな状態を意識しても受け取る側が拒否してしまえばそれは仕方のないこと。

平井氏陣営があそこまでクローズな戦略だと信頼も預けづらいし、身の回りしか救ってくれなさそう。民主主義とは相反しているように感じた。

小川氏は「なぜ君」において「民主主義とは51対49の49を背負うことだ」ということを発言していた。その通りである。

と思う一方で、綺麗ごとではないか?と思ってしまう側面もある。実際、世の中を動かしているのは平井氏のような自民の人間が大半である。それは地方であればあるほど。

選挙においてなぜ自民党が強いのか

その構造は、町会議員や市会議員、県議会議員に至るまで、自民党の人間が多いからである。衆参の議員はぶっちゃけ選挙の時だけしか顔を見ることがないのに、自民が地方で圧倒的に強いのは、より市民と距離が近い市町村単位の議員が自民党の人間であるからなのだ。これが実態。地盤最強。

風情だけで判断するのは危ない気がする

私も選挙権を持つ当事者として考えたときに、現時点では小川氏のような人間を支持したいと素直に思う。

でもそれが叶わない構造がある。地盤やマネーやら。それを覆すには民のそれを示すしかない。とは言いつつも、何も考えずに周りに言われたからとか、流されて人を選ぶと、よろしくない。

自分の意見にそぐう人を選ぶことがベターな選択ではないだろうか。

結局のところ、この映画を見た時点で立憲を支持するとか、小川氏を応援するとか、平井氏は違うと判断するのはナンセンスな気がする。

まずは近づいてみる。そこから支持を変えたっていい

本作を観ていただくとお分かりいただけるが、選挙というものが、お祭り的に楽しめるものなんだということがよくわかる。

選挙ってこんなに楽しんだ。こんなにオープンなんだ。若者にも開かれているものなんだ。という印象を受ける。主に小川氏の陣営を見ていて。

政治に興味を持つことに際してはすごく惹かれる内容だったとは思う。けれども、それ以上は各々の場所で各々でやるべきだとは思うから、それ以上の部分をこの映画に委ねるのは違うなと戒める気持ちが芽生えた。

政治参加入門編として、まずは楽しむ

この映画を見た時に、私は即座に私の地元ではどういう構図になっているのだろうとか、各議員さんの背景ややりたいことというのは外で握手するとか、我々の話を聞いてくれるとか、ポスターとかで知り得ることではない。

それを受け取るために待つのではなく、自発的に情報を取りに行くことをしていかなくてはいけないのだなと。

仮に議員さんが挨拶回りに来た時に、世間話的に話を聞いてみるとかこちらからのアクションで判断基準を増やしていくことは大事なことなんだ。

この映画を観て気づいている時点で自分が劣化していることを自覚しなくてはいけない。
一方で自分も含めた若い世代はまだ政治については知らないという前提にあるから、この映画をみて、政治への参加の仕方を学ぶということは必要になってくるだろう。

私は知らないことが多すぎる馬鹿なので、まずは面白がる。そこから始めるのも悪いことではないよね…?



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