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ミッドサマー誤解問題についてメスを入れる試み
それは私にとって斬新な発見であった。
アリ・アスター 監督の映画『ミッドサマー』のレビューが思いの外低いのである。
私は以前,好きな映画をただ羅列するだけのまとめ記事なるものを書いた事があったりもしたが,そこでもこの作品をピックアップしている程には思い入れのある作品なので,勝手に世の中の大多数の人間も高く評価しているだろうと,鬼バイアスのかかりまくった世間認識をしていたわけだが,ココ最近ようや
偏在化する音楽、バリエーションの檻
【ユビキタスミュージックとカームテクノロジー】
SF作家アーサー・C・クラークのかの有名な"クラークの三法則"というもの。
サブスクリプションサービス登場以降、蛇口を捻れば水が出るかの如く音楽が溢れ出るアート、エンタメの民主化、偏在化、それらの"非コンシャス化"のプロセスを経た現世界は、18世紀以前の世界からすればそれはまさに魔法だ。
そして今後さらに様々な"不可能"という既成概念がジェネレー
Digital Attention、新時代的生態系への愛慕、ウタの歌。
端的に言って、ADHDなのである。
そうとは知らずに実社会にアダプト出来ず秘かな呻きを湛える、あるいは、症例が自身に何となく当てはまるという理由でそれを自称する、といったビッグスケールでもスモールスケールでもない。
診断書付きのポジティブADHDを暫定的に自称しておこう。
ゆえに投稿が半年近く滞った。
「だからどうした」「お前みたいな一般庶民の弱小アカウントが滞ろうと経済は回るのだ」「そも
「ぴえん」型個性、曖昧なシニフィエ
本当の自分、ありのままの自分、耳障りがいい言葉だ。
それを心置きなく露呈できる環境や関係を、多くの人は幸福の一条件と見なすことだろう。
人は皆それぞれ魅力的な個性を有していて、それを抑圧したり是認しないような事物は好ましくないと、とりわけここ現代見なされている。
しかし、この「ありのままの自分」という像は、決して自立的に形成されるものではなく、ある特定の時代の、特定の人間関係やカルチャー、ト
戦後映画史の傑作選、若年の感性が考える10の名作
人間が人間らしく生きる上で必要なのは文化だ。
とりわけ映画は、生活や人生に彩りを添えるための哲学とデザインを教えてくれる。
世界ではウクライナ侵攻が勃発。
パンデミックに戦争、ここ近年で、20世紀前半以前に世界史の針が巻き戻ってしまっているようだ。
こんな世相が暗い今だからこそ、何を感じ、何を考え、どう生きるかを問い直してくれる映画が愛おしい。
この映画を評価する上で、世代というのは極めて重
固まる大人、退屈な成人式
文句を垂れさせてもらう。
文句を垂れるということすら、成人した私にはふさわしくないことなのだろうか。
しかし大人は何かと文句を垂れる生き物だと幼い頃から私は認識してきたし、実際にいま世に跋扈している大人に目を向けてみても、どうやら小難しい説明や回りくどい推論は不要のようだ。
思うに、大人になるということは凝り固まっていくということである。
自身の経験が算術級数的に膨れあがるとともに、それを
現代音楽の傑作選、若年の感性が考える10の名盤
人間が人間らしく生きる上で必要なのは文化だ。
とりわけ音楽は自身の日常へ昇華していく。
この音楽を評価する上で、世代というのは極めて重要なファクターである。
例えば60年代のビートルズ旋風の時期、それをリアルタイムで体験した人間が評価するビートルズと、それ以後に生まれてきた後追い世代のリスナーが評価するビートルズはもはや別のバンドとすら言えるのではなかろうか。
私は21世紀生まれである。