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慣れの怖さ シャレから 総合商社さんで本当に有った話 ベン・グリオン国際空港 テルアビブ イスラエル 海外旅行·海外出張の小ネタ 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

【米国先端企業参入のバッグドアとしてイスラエル】

 鉄鋼会社の次期中核事業部門である半導体事業のセールス&マーケティングの欧米担当の仕事をしていた時の話です。グローバルに展開するバックドア(裏口)として、総合商社さんと組んでイスラエルにリエゾンとしての駐在事務所を、まずは商社さんの事務所を間借りして設立しようとしたりしました。

【ベン・グリオン国際空港の常識】 
 イスラエルの首都テルアビブには、イスラエルへの玄関口としてのベン・グリオン国際空港が有ります。地中海から海岸線を横切って直ぐ滑走路が有ります。機内からはテルアビブの街並みとの地中海の海岸線の美しさが堪能できます。市街地からもアクセスが良く便利な空港です。

【伏線としての常識の復習】
 この空港については、一応日本人常識として整理しておきたいのがテルアビブ空港乱射事件です。1972年5月30日、ロッド国際空港(現:ベン・グリオン国際空港)で発生した痛ましい事件です。パレスチナ解放人民戦線(PFLP)が計画し、アラブ赤軍(後の日本赤軍)3名が実行したテロ事件でした。70年安保やベトナム戦争なとに対して学生運動が展開されていました。私も中学生でしたが親にニュースを見ながらあんな学生にはなるなと“躾け”(笑)られていました。というも小学生から児童会、中学生では生徒会と政治に興味が有り特に小学生時代は大人びた行動から親が学校に呼び出されて行く末を懸念すると指導されるぐらいでした。
 残念ながら(笑)ある大学生時代のある出来事から天職であるサラリーマンに人生を振るのですが。

 その辺りは以下をお楽しみ下さい。

 話しを戻すと、その事件は別名ロッド空港乱射事件、リッダ闘争(リッダはロッドの現地読み)とも言われています。   
 1972年5月8日にパレスチナ過激派テロリスト4人がベルギーのブリュッセル発テルアビブ行きのサベナ航空のボーイング707型機をハイジャックしてロッド国際空港に着陸させ、逮捕されている仲間317人の解放をイスラエル政府に要求しました。(サベナ航空572便ハイジャック事件)しかし、イスラエル政府はテロリストによる要求を拒否。ハイジャックしているテロリストを制圧し犯人のうち2人は射殺され残る2人も逮捕されました。93人の人質の解放に成功したものの乗客1人が銃撃戦で死亡しました。
 そこで、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)は「報復」としてイスラエルのロッド国際空港を襲撃することを計画しました。アラブ人ではロッド国際空港の厳重警戒を潜り抜けるのは困難なため、PFLPは日本の赤軍派の奥平に協力を依頼し、日本人によるロッド国際空港の襲撃が行われました。
 赤軍派幹部の奥平剛士(当時27歳)、京都大学の学生安田安之(当時25歳)、鹿児島大学の学生岡本公三(当時25歳)の3名で実行。フランスのパリ発ローマ経由のエールフランス機でロッド国際空港に着いた3人は、スーツケースから取り出したVz 58自動小銃を旅客ターミナル内の乗降客や空港内の警備隊に向けて無差別に乱射しました。この無差別乱射により乗降客を中心に26人が殺害され、73人が重軽傷を負ったのです。

 詳細は以下をご覧下さい。

【なのでシャレにならない】
 お世話になっていた総合商社さんのテルアビブ駐在事務所の所長スタッフさんからのうかがった実話です。
 勿論総合商社さんのスタッフさんなので高学歴で当然上述の事件は承知されていました。しかし30年近く前の話なので完全に遠い昔のこと位の軽さで頭に入っていたそうです。しかしタイミングが微妙で中東情勢が多少不安定な時期でした。
 旅慣れた総合商社のスタッフさんです。ベン・グリオン国際空港から欧州への何時もの海外出張だったそうです。たまたま空港の通関のスタッフの女性がとてもチャーミングで温厚な雰囲気の所謂“タイプ”の方だったそうです。フリークエントフライヤーでかつ社会的信用も有る日本人ビジネスマンなので手荷物検査を順当に手早く済ませてくれ、最後に

「武器は所持していますか?」

とのお決まりの質問。

(上述の事件の有った空港、しかも日本人という条件にもかかわらず)
あまりにも“タイプ”だったので一寸絡んでみたくなり、

「…(にっこり笑って無言で。シャレで股間を指差したそうです。)」

いきなり拘束されて他の職員も増員されて別室へ。
(でも拘束される時に至近距離になりいい匂いもしたとか(笑))

結局1時間以上拘束され、手荷物は内張りを全て剥がされ散々な目に。しかも搭乗予定の飛行機の出発を少し遅らせてしまったとか。

屈託のない優しい目で私にこの話をしてくださったので、矢張り海外駐在員の度量の大きさを素直に感じてしまいました。 
(勿論“不謹慎にも”です。)

海外畑サラリーマンの与太話(よたばなし)

サラリーマン最高(笑)



蛇足
 上の話に関係するのですが、総合商社さんにはSATという非公式組織が有るそうです。
NATというのも。

超蛇足
当然スペルアウトすると

SAT  Stewardess Attack Team
スチュワーデスさんとお近づきになることを目的としたチーム

NAT  Nurse Attack Team
ナースさんとお近づきになることを目的としたチーム

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