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1票より1円 私が基幹産業を担う私企業に就職した理由 ~当たり前過ぎて意識しなくなっていること
そもそも就職時に私企業を選んだのは、例えば一票ではなく、お金というパラメータで社会貢献したいと考えたからです。
大学生の時、大学の就職課の紹介で自宅から車で5分程の塾でアルバイトをしていました。そこは中学生をメインに小学生から高校生までを対象にしていました。塾長は、大学の先輩で法学部、私は理工学部ということで畑は違いました。しかし、違う学部の大先輩、多分15歳程度年上ということで、知的にも大いに刺激を受けました。特に本棚。父も本が好きで家中本だらけでしたが、先輩も自宅以外に塾にも図書室張りに本だらけの部屋が有りました。何を考えていらっしゃるか一目瞭然でした。
その塾の授業は少人数制で最大でも4人。一人一人の生徒さんに合った指導をリーズナブルな授業料で提供していました。人気の塾で自転車で遠方から通われる生徒さんもいらっしゃいました。私は週2回程度授業を受け持っていました。当時(1980年代前半)は、何もかもがとても緩く、授業に遅れを取っていた生徒さんには、土日に無償で補講をしてあげたりしていました。
ある中学一年生の生徒さんに補講をしてあげたところ、いきなり成績が上がりました。その時その生徒さんが、「無償で補講して貰い有り難い。感謝を込めて心ばかりの品を受け取って欲しい。」と親から預かったと言って、コーヒーの詰め合わせを持って来て下さいました。余り経済的には恵まれてないご家庭でしたので、とても恐縮してしまいました。
このとき、その生徒さんのご両親が働いて得た貴重なお金を授業の対価として頂いているのだなと改めて強く実感しました。
それまでは、小学校の児童会会長から始まって中学では生徒会長などをしていたので、折角政治家の作った大学なんだし政治家を多く排出している雄弁会にでも入って、政治絡みの世界に進みたいなぁと思っていました。理工学部出た政治家なんて、素敵と。
でも何故かこの体験で、1票より1円。
一票ではなくその人の人生を変換した尊いお金パラメータにしたビジネスの分野に人生を賭けてみようと決心しました。
そして理工学部なので製造業、しかも王道の基幹産業。
鉄鋼会社。
懐かしい思い出です。
蛇足
定年になりビジネスは、やり尽くしたので、やり残した一票に賭ける人生で、次世代に負担かけてしまう年金返上生活もアリかと思う今日このごろ。
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