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論語とともに見る社会

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とらまる×論語普及会 論語普及会会員のとらまるが論語にふれた記事と、普及会の記事をまとめて収録しています。
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#自己啓発

成功者のバイブル…論語を愛し、活用した偉人達

成功者のバイブル…論語を愛し、活用した偉人達

新一万円札の顔となった「近代日本経済の父」渋沢栄一も論語を愛した一人です。
彼が著した『論語と算盤』は非常に有名です。

彼は論語でいう「君子」を「紳士」ととらえ直し、
自らの生き方と当時の日本を成長させるうえでのバイブルとしていました。

論語から生き方、人と社会の導き方を学び、
己を支える拠り所とし、
明治維新後の日本経済と、
500もの企業の発展に尽力しました。

現京セラ㈱の設立者・稲盛和

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絶えず努力し、学び続けた人…孔子とは

絶えず努力し、学び続けた人…孔子とは

孔子は、紀元前551年春秋時代末期の
魯という国に生まれ、
紀元前479年、73歳で亡くなりました。

孔子は、もとは低い身分の出身で、
父を早くに亡くし、貧しい母子家庭の中で育ちました。

そんな中、幼い頃から、自ら勉学に励み、
下働きもいっぱいして役人となりました。

出世した時もあれば、
うまくいかず辞職せざるを得ない時もあり、
浮き沈みの激しい人生ではありました。

ですが、当時の政治を改

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人と社会のみちしるべ…論語とは

人と社会のみちしるべ…論語とは

論語は、今から約2500年前に中国でできました。

論語をあまり知らない人からすると、
孔子が書いた本というイメージの人もいるかもしれません。

ですが実は、論語は弟子達がまとめた語録なのです。

孔子(紀元前551~479年、春秋時代末期の思想家・教育者・政治家)が亡くなった後、孔子と優れた弟子達が言ったこと、行ったことを書き記しました。

孔子、直弟子、孫弟子達は、
それぞれが生き方、政治や国

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論語のススメ

論語のススメ

『現代的論語』をいつも読んでいただきありがとうございます。

論語は現代にも通じる話や教えが多くあるものの、
現代社会や私達の今の生き方に、
どう照らし合わせて理解していけば良いのか…
現代のこととして考えるとしたら、
一体どのようなことを論語から学び得たら良いのか…

論語を聞く・読む側も、
伝える側も、その点が難しいなと思うのです。

論語をよく知る人からすると、
学びも専門性も高くなっている

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現代的論語5 物事の本質を見極める力を磨け

現代的論語5 物事の本質を見極める力を磨け

物事の根本を見つめ直すと、物事の道理や道徳などが明らかになります。

何か問題が起きた時、その問題の本質をまず見極めなさい、ということです。

『緩んだ心に喝を入れる言葉4』で
学習に集中できないことの根本にある問題を採り上げました。

学習する以前に、姿勢が整っていない、
体や目線・感覚の力が養われていないなど…
そういった根本的問題が見えていないのに
何とかして物事に取り組もうとする。

子ど

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現代的論語4 孝行とは

現代的論語4 孝行とは

親孝行をし、きょうだいの言うことをよく聞き、年上や上司の人に逆らうものではない…
簡単に言えばそんな感じです。

孔子が生きていた頃の時代なので、
「兄や姉に従順に」というフレーズは
今の時代で考えると表現の仕方がきついものや
そぐわないものも中にはありますが、
”きょうだいを大事にせよ”という意味で受け取れば良いのではないかと思います。

「親やきょうだいを大事にして、
孝行することを忘れないよ

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現代的論語3 人からの評価のためにではなく自分のために努力する

現代的論語3 人からの評価のためにではなく自分のために努力する

学んだり、働いたり、得意なことを頑張ったり…
誰しもエネルギーを注げる何かを持っているはずです。
趣味でも、特技でも、SNSで発信することでも。

それらを頑張る目的は、自分を高めたい、成長したい、得意分野を極めたいなど、自己を磨こうという思いが根っこにあるはず。

あくまで自分磨き。
自分の成長のため。

人に自慢するために、人から褒められるために頑張るものではないはず。

確かに人間には承認欲

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臭悪不食...食に関する心得とにおい

臭悪不食...食に関する心得とにおい

色の惡(あ)しきは食わず。臭(におい)の惡(あ)しきは食わず。飪(じん)を失えるは食わず。時ならざるは食わず。
(郷黨第十、仮名論語一三二・一三三頁)
(孔子は)色や臭いの悪いのは食べられなかった。煮加減のよくない物や季節外れの物は口にされなかった。

孔子は、色や臭いの悪いもの、煮加減のよくない物や季節外れの物は食べられなかった。
『論語』郷党篇には、冒頭章句の前後に孔子の食に関する心得が記さ

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現代的論語2 心同じくした仲間が集まる喜び

現代的論語2 心同じくした仲間が集まる喜び

幼き頃から共に学び、志を同じくする友・仲間はかけがえのない存在であり、離れてもまたやってきてくれるのは有難いことであり、大変喜ばしい。
また、その繋がりがいつまでも続いていくことも喜ばしい。

そのようなことが語られていますが、最近は、昔仲良かった人と離れてもなお、会って交流を深められるというのは乏しくなってきているのではないでしょうか。

互いに仕事や生活が多忙で、滅多に会えない、メールのみのや

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温厲威恭...「おだやかでいて厳しく、おごそかであっても猛々しいところはなく...」

温厲威恭...「おだやかでいて厳しく、おごそかであっても猛々しいところはなく...」

子、温(おん)にして厲(はげ)し。威にして猛(たけ)からず。恭にして安し。
(述而第七、仮名論語九七頁)
先師は、おだやかでいて厳しく、おごそかであっても猛々しいところはなく、うやうやしくて、しかも安らかな方であった。

待ち遠しい春の到来である。
何となく嬉しくなる。目をつむる。
雪が解け水温(ぬる)み、流氷は去る。
大地の黒、草木の緑とオホーツクの青が蘇る。
幼い頃のそんな春が一番嬉しかった

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老戒在得...「老年には血気が衰えてくるので、戒めるべきは欲得である」

老戒在得...「老年には血気が衰えてくるので、戒めるべきは欲得である」

其(そ)の老ゆるに及んでは血氣既に衰う、之を戒むること得るに在り。
(季氏第十六、仮名論語二五三・二五四頁)
「老年には血気が衰えてくるので、戒めるべきは欲得である」

孔子は「道に志して努力する人に、三つの戒めがある」(季氏篇)と言われる。

血気が不安定な青年時代は男女の付き合い、
血気が盛んな壮年時代は争いや闘い、
そして血気が衰える老年時代は欲得をつつしまなければならない、と。

確かに、

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有敎無類…「人は教育によって成長するもので、貴賤老若男女の別はない」

有敎無類…「人は教育によって成長するもので、貴賤老若男女の別はない」

子(し)曰(のたま)わく、敎(おしえ)有(あ)りて類(るい)無(な)し。
(衛霊公第十五、仮名論語二四三頁)
先師が言われた。
「人は教育によって成長するもので、貴賤老若男女の別はない」

四月から新学期が始まる。
思いおこせば、小学校への入学は一番嬉しさと期待感があったように思う。

孔子が隣りの衛の国に行かれたとき、弟子の冉(ぜん)有(ゆう)が御者としてお供をした。

先師が車上から衛の様子

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共に論語を学ぶ…論語普及会とは

共に論語を学ぶ…論語普及会とは

論語普及会は、安岡正篤先生の高弟である伊與田覺学監が、東洋古典の淵源である論語の普及によって日本人の道義の昂揚を図ろうと、家毎に論語を備え、家族が和やかに素読を楽しむことを目指し、昭和六十二年に設立されました。
爾来三十年、村下好伴前会長を先達に、全国各地の寺子屋・論語教室の方々と共に普及活動を行っております。

論語は、人生の折々にそっと背中をおしてくれる言葉の宝庫です。
『仮名論語』は、伊與田

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頑張ることが今日明日の生き方を変えていく

頑張ることが今日明日の生き方を変えていく

これは論語に出てくる私の好きな章句の一つです。

私はこの言葉を通して、力の限り努力する・頑張る意識を持ち続けることの大切さを改めて感じます。

現代人、特に若者・働き世代はこの心意気が足らないのを
私は残念に思います。

私は”頑張る”という言葉が好きです。
頑張ることは生きることだからです。
頑張っているから生きていることを実感できるのです。

頑張れば頑張っただけ、成果や自分の実力、将来がそ

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