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【詩】

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日常の呟きとか頭の中とか……
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#詩

📖【詩221】僕じゃなくても 862

📖【詩221】僕じゃなくても 862

君の隣
寄り添っていた気配
急に感じなくなったんだ
嬉しくなるかと思ったのに
不安でたまらないのは
何故なんだ
寂しくないかい
苦しくないかい
泣いてないかい
眠れているかい
ご飯は食べてるかい
君の心
満たせるのは僕じゃない
君の隣
ふさわしいのは僕じゃない
君の幸せ
取り戻せるのは僕じゃない
君の落胆
君の涙
君の声
君の夢
君の未来
願わせてよ君のこと
離れたここからで
いいからさ
僕を見な

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📖【詩218】ささやかな 841

📖【詩218】ささやかな 841

ともに歩んで行けそうな
小さな誓いがほしいのよ
蟠りには蓋をして
明日も信じていたいから
抱擁も悪くはないんだけど
#創作ですけどね #誓いは言葉とか約束くらいの意味

*****************

どうにもタイトルが気になって仕方がない。
#藤原華 様のこちらの記事を拝読して以来、それはずーっと続いている。

今まで全然気にならなかった訳ではない。
何なら書店や図書館の書架で目に入る

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📖【詩217】夏の日の 833

📖【詩217】夏の日の 833

どうして
握り返さなかったのか
行き場のない気持ちを
知っていたのに
どうして
抱きしめなかったのか
やりきれなさを
解っていたのに
その寂しさ
悔しさ
怒り、迷い、涙
見えてもいたのに
一瞬の思い切りと
ほんの少しの握力と
言葉の愛撫が
必要なだけだったのに
生まれたのは距離
残ったのは足跡
羅針盤は
彼方を目指す
行くんだね
地響きが鳴り
風が吹き荒れると
わかっていても
#もちろん創作です

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📖【詩216】おくれげ 824

📖【詩216】おくれげ 824

容赦ない陽射し
額にはりつく前髪
先端から滴る雫
幼なげに見えたり
アオハルを感じたり
色気を漂わせたり
疲れが滲んだり
小汚く見せもする
幾つになっても
私は私
生きているだけ

*****************

ヘッダー画像は丁髷アップで寛ぐ由美(仮名、長女)。
襟足の後れ毛を載せようとすると目が写ってしまうので、額の後れ毛だけ。

いつの間にやら、顔周りの髪も「後れ毛」って言うのね。

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📖【詩215】萎縮 818

📖【詩215】萎縮 818

攻められていると感じないか
傷つきはしないか
恐れられはしないか
発する言葉には責任を持ち
取り下げることも
修正することも
謝ることも辞さない
それでも尚
迷い考え萎縮し口を噤む
出口を失った言葉は堆積して固まり
次の言葉を引きとめ
自分の心を攻め傷つけ恐れさせる
黙り込む心の中を
一体誰が想像するだろう
疲弊した心の責任を
一体誰が負うだろう
自分が癒やさずして
一体誰が癒すだろう
発するか発

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📖【詩213】書く 805

📖【詩213】書く 805

ぽわんと浮かんだ言葉
気づくか見過ごすか
捕まえるか放っておくか
いつ捕まえるのか
並べるか組み合わせるか
きれいに飾りつけるのか
いっぽんの糸で編みあげるか
経糸と緯糸で織りあげるか
点は線にやがて面となり
思考と感情を包み込み
熱を持ち魂を授かり
時間と空間を超える
解き放たれた言の葉は
読まれて揉まれて育ち
意志を持って進み出す

※ヘッダー画像は、元義伯父( #人間国宝 )が製作した杼。#

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📖【詩211】しやく 789

📖【詩211】しやく 789

自分がされて嫌なことは
誰にもしない
自分が言われて嫌なことは
誰にも言わない
気づかずやってしまったら
潔く謝り
想像力が足りないことを
反省します

気まずいことがあっても
自分から挨拶する
返事をする
ありがとうと言う
ごめんなさいと言う
お願いしますと言う
それはそれこれはこれと
分けて考えます

無視されるのは
何より辛いと知っている
伝えようとしても
伝わらないのに
黙っていては伝わら

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