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孤独な独身男性が土曜日の午後、ドライブしながら考えること
ミクロを突き詰めていけば、マクロになることもあるよな。
(また、わけのわからないことを考えているな。ミクロの意味も、マクロの意味もわかっていないくせに。こいつは地頭の悪さを隠すために、すぐにこういう表現をしたがる)
フライ・フィッシングにはまっている先輩が、出張に向かう車中でそのことについて色々話してくれた。
(先輩、か。正直二人しかいなかったから、また何か変なことを言ってしまわないか
観音様を縁取る桜の額縁 船岡城址公園
宮城県柴田町の桜並木――。
福島⇔仙台間を結ぶ電車に乗っている際や、4号線を車で通る際にいつもこう思っていた。
「実はこの桜並木はけっこう凄いのでは?」
自分の家から比較的簡単にアクセスできるところにあるため、あまり有難みを感じていなかったのだ。とはいえ、時期が重なるタイミングで視界に入ればやはり圧巻されるところがあったし、電車で福島⇔仙台間を通っていた時分には、これを見なければ春は始
桜を見る目があるうちに
富岡町の夜ノ森桜――。2023年4月1日までは、「帰還困難区域(福島第一原子力発電所事故の影響による立ち入り制限区域)」として、バリケードが設置され、立ち入ることができなかった区域。道中のさびれた看板や崩れかけた建物を横目にしつつも、6号線を南下し、夜ノ森駅に到着すると、あいにくの雨にもかかわらず花見客でごった返していた。
雨の影響もありあまり長居できなかったけれど、撮った写真を見返すと雨の
夜空に瞬く痛切な瞬き
これほど密度の濃いジャズオーケストラ・サウンドはほかにあるのだろうか。一つ一つの楽器が明確な使命と役割を持ち、スリリングでサスペンスに満ちた謎と伏線が積み上げられ、ギル・エヴァンスの作り上げる秩序の中で綿密な調和を練り上げていく。
一切の無駄がなく、痛切なまでに研ぎ澄まされた音の旋律は聴き手の想像力を鋭利な刃物で突き刺すように刺激する。その音楽的構想のスケールの大きさと、精密で幻想的な楽曲の
カップリングの妙? キャノンボール・アダレイwithビル・エヴァンス
ビル・エヴァンスの名盤としても、キャノンボール・アダレイの名盤としても率先して名前が挙がりにくいアルバムではあるが、何とも心愉しく愛聴できる絶品の一枚だ。叙情的で内向的なビル・エヴァンスのピアノが、大らかで愉悦的なキャノンボール・アダレイのアルトサックスにほだされ、音楽がもたらす自由と快楽を純粋に享受しているように響く。
強すぎる自己葛藤も頑迷なまでの自己もここでは鳴りを潜めている。あたかも
生き延びた先に何がある?
おいおい、そんなこと真顔で聞かないでくれよ。頭がおかしくなったのか?
……知ったこっちゃないね。ともかく、俺は勘定をしなくちゃならん。ガキを大学に入れるために、カミさんはぎゃあぎゃあ騒ぐんだ。子供には立派な教育を受けさせる「義務」があるとか、そのためのあんたの稼ぎが少ないとか、そのせいで俺は立ち食いそば屋のトッピング一つ付けられやしない。冗談じゃないぜ、あんた18時間ぶっ続けてトラックを運転