#リフレイン 3

2020年10月22日 22:40

「あいつ、お前のこと気になってるらしいよ？」

「は？んなわけないじゃん」

「いやいや。本当。オレ聞いたもん。告ったほうがいいぞ。」

中学のとき、隣の席の奴がそう言った。
隣の席の奴と、憧れの彼は
小学校が一緒で仲が良かった。

私はバカだった。

かっこいいと思ってた人が
憧れてた人が
私を気に入ってるだなんて

そんな、なんの証拠もない話を
鵜呑みにした。

2年生に上がる少し前
確か1月くらいだったかな

手紙で告白したら
あっさりOKだった。

私は人生において奇跡は起こるんだなと思った。

その後

オレといても楽しくないでしょという
謎の理由で2年の冬に振られたが
3年の5月に復活。

高校1年の冬まで関係は続いた。

また振られて終わって、
そこから10年ちょっと。

一度もまともに話せていない。

なぜだろう。

なんかね、怖いんだ。
顔を見ると全部思い出して
お前と話すことなんかないって
言われてる気がして。

私はしつこい女だったために
20歳の時、最後にしようとメールした。
いい加減に諦めろと返ってきた。

当然だった。わかってる。

それから8年。

前よりは…よくなったのかなあ。
でも、それでもまだ、
お互いに意識している気がした。
バカみたいだった。

環境を変えればなんとかなると思っていた。
いや、別にその記憶のせいだけじゃないけど
私は上京し新しい仕事についた。

それでもふと、思い出すことはある。

バカらしい。

不毛だ。
全く意味がない。

本当に

無駄だ。

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