見出し画像

#リフレイン 17





ごめん伊吹。

わかってる。


だけど。
ここで彼と会わなかったら
何も終わらない。



待ち合わせのお店に入った。


「久しぶりだね」


そういう顔は穏やかなものだった。
あの頃とあまり変わってない。

「…本当に離婚したの?」

「第一声がそれなの?」

「だって…」

「ほら。指輪ないでしょ?」

「…どういうこと?なんで今さら私と会うの?」

「…はるかも思ってたでしょ?別れ方が悪かったよね。ずっとろくに話もしないで。それは悪かったなって思う。それに、嫌いになったわけじゃないんだよ?ちょっと話せたらなーって思って。ダメだった?」

「ダメじゃないけど…」

「そういう心配性なところは全然変わってないね。」

「いやだって久しぶりだし…なんか、何話したらいいかわかんないし」

「じゃあ、単刀直入に言うね」


「?」

「オレね?はるかとより戻そうって思ってる。」


「え?」


「だって。あのとき別れたのはやっぱり学生だったし、まだちゃんと考えられなかったんだよね、いろんなこと。だけど、大人になってさ、一回結婚して離婚して、大事なものってなんだろうって考えるようになって。ずっと頭にはあったんだよ、はるかのこと。連絡しようとも思ってたんだけど、結婚してるときはちょっとできなかったし、なかなか会えないしね。でもこっちにきてこの前ばったり会って、やっぱり会いたいなって、ちゃんと話したいなって思った。」

「…」

「あのとき一緒に歩いてた人は、彼氏さん?」

「違う。会社の後輩」


「付き合ってる人いるの?」


「…いない」

「どう?より戻してくれる?」


「それは…、今決めなきゃいけないことなの?」

「一緒に来て欲しい」


「…」


「あの頃に戻ろう?」

悔しい。
本当に悔しい。


自分の

なんかこう
これは欲なんだろうけど


雰囲気に酔っているのか
言葉に酔っているのか

私はこの人が好きなのかなんなのか


甘い雰囲気と
ぬるい温度に頭がヤられて

私は彼について行った。


どうなってもよかった。
いや、たぶん望んでいたことだ

認めたくなかっただけだ


どこかでずっと
こうなることを望んでいた


彼の優しい微笑みが
私を堕とした。

#小説 #夢小説 #妄想 #エッセイ #コラム #音楽 #詩 #オリジナル #恋愛 #note #人生 #読書 #短編小説 #つぶやき #言葉 #創作 #生き方 #ポエム #ひとりごと #夢 #短編 #連載小説 #人間関係 #哲学 #ファンタジー #連載 #考え方 #恋 #愛 #心 #恋愛小説 #独り言 #自由詩 #人生哲学 #生き方 #ライフスタイル #雑記 #生活 #考え方 #幸せ #自己啓発 #感想 #連載 #悩み #思考 #暮らし #社会 #メンタル #感謝 #自分 #女性 #人生哲学 #目標 #成長 #記録 #独り言 #未来 #備忘録 #生きる #価値観 #時間 #人生観 #メンタルヘルス #呟き #習慣 #考察コラム #不安 #心理

サポートありがとうございます!