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読まれる記事云々よりも
7年以上前、わたしがフリーランスになりたての頃、とある農業家を取材する機会があった。農家さんの話を直に聞くのは生まれて初めてだった。
相手の方は当時おそらく60代後半だったか。皺が刻まれ日焼けした顔。小柄な身体にくたびれた作業着と泥のついた長靴。ところどころ聞き取れない福島訛り。わたしの中の典型的な「農家のおじいちゃん」イメージそのままだった。正直に告白すれば、そのイメージの裏には「農家はみんな
タイパがなんだってんだ
久しぶりに居酒屋さんで1 曲だけカラオケ歌った。悩んだ末いつもの「翳りゆく部屋」by ユーミン。同行者はわたしより一回り以上若いけど松田聖子の「スイートメモリーズ」をチョイスしてた。
そう、やっぱりカラオケなら昭和の名曲に限る。わたしが歌うときはユーミンのほかオフコース、サザンのほぼ三択ですかね。歌謡曲も含めて昭和のメロディが全般にわかりやすかったのは確かだけれど、この3アーティストのメロディメ
昭和のマセガキ回想録
時期はかぶっていないが同じ私立小中学校に通った友人がいる。少し前、彼女が久々に母校を訪ねたといって写真を見せてくれた。ところが、見てもぜんぜん「懐かしい」という感慨がわかなかったので自分でもびっくりした。なんたって校門からしてまったく見覚えがない。私がその学校を卒業したのは45年も前の話だから、校舎設備はすべて一新されていて当たり前だろう。そして私はこの45年間、一度も母校を訪れていない(たしか)
もっとみる誰一人取り残さない、というならば
徒歩5分で行けた最寄りのスーパーが閉店してしまったので、徒歩15分の別のスーパーに行く。
そこは少し前から有人レジにセルフ精算機が導入されていたのだが、今日久しぶりに行ってみたら半分以上が無人のセルフレジに変更されていた。前と同じ有人レジも2つくらい残っていたが、なぜかそこに店員の姿はない。すべての客がセルフレジに誘導されていた。導入からまだ間もないらしく、セルフコーナーのほうには店員が2人ほど
私はこうして悲しくないふりをする
あったものがなくなる。
いた人がいなくなる。
できたことができなくなる。
それを人は悲しいと思う。
でもいつまでも同じ、なんてものはない。
なかったものができる。
いなかった人が来る。
できなかったことができるようになる。
それを人は嬉しいと思う。
でもいつまでも同じ、なんてものはない。
できては消え、来ては去り、の繰り返し。
それ自体に良し悪しはない。
春夏秋冬に良し悪しはない。
生老病死にも良