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AIに殺される、のではなく

報道によれば、生成AIの普及で電力需要が爆発的に増えるそうだ。世界のデータセンター向けの電力需要は、2027年までのたった3年間に318寺ワット、いやテラワット増える。これはインドネシア1国分の年間電力消費量に相当するんだとか。早晩「需要増大が供給能力の限界に直面する」という見立てもあるそうだが、私なんかは無知なりに、そりゃそうだろう、と率直に思う。

もしそれが本当なら
脱原発も脱炭素も不可能だ。

もしまた東日本大震災級の災害(あるいはそれに匹敵する出来事)が起きて、
それで原発事故が起きて、
東電管内の電力がひっ迫して、
計画停電が必要になったら?
こんどは23区も例外じゃなくなるかも?
あのときは首都圏の人たちみんな、
急いで便座のヒーター切ったり、
電気ポットのコンセント抜いたり、
企業はネオン消して、店もおもての明かり消して、
駅のホームも転落事故が起きるくらい照明落として。
でも、いま同じことが起きたら、
たぶんそんなもんじゃ足りないのでは。

データセンターの電気止められますか?
止められなければそのぶんどこかが割を食う。
もっと直接的に生命に近いところの電気が割を食うのかも。
(たぶん真水も)

人間が歳をとってヨボヨボになって、
自分ひとりで何もできなくなったとき、
この先、私のような独り者は、入所した施設や病院で、
AIやロボットに殺されるかも、と漠然とした不安があった。
内的にも外的にも感覚というものをもたないAIやロボットの
誤判断や誤作動で。

でもそうじゃなくて、
AIやロボットの助けなしには何もできなくなった人間に
殺されるんだ、きっと。
その可能性のほうが高いような気がしてきた。

いやいや、テクノロジーの進化がすべてを解決してくれるんだ。
きっとそうだね。
飲食や排泄や生殖という面倒なものをする生身の人間というものがいなくなれば、問題はすべて解決だもの。

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