マガジンのカバー画像

信州くらしだより

123
ツイート以上ブログ未満のエッセイです。汚い天声人語。
運営しているクリエイター

2022年4月の記事一覧

理想が勝てない

理想が勝てない

 理想としている生き方はある。「こうありたいな」って思う振る舞い方がある。だけど、それはなかなか叶わない。というか叶っていないから「こうありたいな」と思うわけだ。

 この一節は、小沢健二の楽曲『ローラースケート・パーク』からの引用だが、重たい。軽快なリズムと多幸感あふれるコーラスワークで歌われる楽しい曲だが、大人になればなるほど、この歌詞通りに生きられない自分にもどかしさを覚える。20代でこんな

もっとみる
いつだってあのオレンジの光を探している

いつだってあのオレンジの光を探している

 私たちの行き着く場所はオレンジ色をしているのだと思う。行ったことも見たこともない景色だが、橙色の夕日を揺蕩う水面が照らし返しちらちらと光る。その水は湖なのか、海なのか、実在する場所なのかもわからないが、そんな光景に思い焦がれている。

 冒頭で"私たち"なんて馬鹿でかい主語を使ってしまったが、これはきっと海なし県に暮らし続ける私のくだらない執着なのかも知れない。というか絶対そう。

 不思議なも

もっとみる
クソシンクロニシティ

クソシンクロニシティ

 この世の出来事は何でもかんでも同時発生する。共時性、シンクロニシティという奴だ。誰でもかれでもみんな踊りを踊っているし、お鍋の中からは変質者が登場する。両者に因果関係は一切ないが、偶然一致してしまうのだ。

 『最後の熱血授業』

 まずはひとつ昔話をしよう。

 あれは高校3年、最後の世界史の授業の時の話だ。冷めた空気の中、担当の教師は熱弁を振っていた。「高校を卒業し、社会へ飛び出す君たちに向

もっとみる
ふいに心を奪った瞬間

ふいに心を奪った瞬間

 異性にときめく事はなかなか無いが、あくまでも少ないだけで、ゼロというわけではない。

 今日はせっかくなので、私の胸がときめいた一例を紹介しよう。もしかしたらみんなも同じような経験あるかもしれないしね!

 舞台は数年前の夕方のOKストア(関東のスーパーマーケットチェーン)、買い物を終えた私はサッカー台で商品を、マイバックがわりに使っていたリュックサックに詰めていた。

 作業にも目処がつき、ふ

もっとみる
射幸心が倒せない

射幸心が倒せない

 常日頃から絶対に近寄らないようにしている施設がある。

 サムネをみればバレバレだがパチンコ屋だ。

 別に「パチンコ業界のグレーなやり口を批判したい」だとか「ギャ(ゲフンゲフン)は依存性があるから良くないよね」とかそういうことが言いたいわけではない。今回の記事は完全なる自分語りだ。「いつもそうだろ」とかツッコんではいけない。その通りだから。

 私は昔から”射幸心煽り”にめちゃくちゃ弱い。

もっとみる
かっけぇババア

かっけぇババア

 私の得意先は、きっちりした大手ハウスメーカーから昔ながらの小さな建材屋さんまで多岐にわたる。たいていは代理店を通して売買されるが、何十年も前から関係が続いているお店とは直接取引を行う。

 そんなお店には月に1度、前月分の品代を回収しに行かなくてはならない。いわゆる集金業務と言うものだ。たとえ前月の売り上げが5000円程度しかないのに片道の高速代が2000円かかろうが回収しに行く。意味があるのか

もっとみる
バスバトル

バスバトル

 世の中で最もテンションの上がらない乗り物といったらバスだ。大体の人がそうだろう。少なくとも私はそうだ、1番苦手な乗り物だ。でも満員電車だって辛いしなぁ、、、いやそれでもバスだ。バスに乗るのが1番しんどい。

 スチュワーデスさん、今で言うキャビンアテンダントに憧れる子どもはたくさんいる。特に女の子。男の子で言うスポーツ選手なんかと同レベルに憧れられるキラキラしたイメージを纏う職業だ。だがバスガイ

もっとみる
信州雑言祭り

信州雑言祭り

 今年もこの季節がやって参りました、みなさんお待ちかね、”信州雑言祭り”です。現在は新型コ□ナウィルスの感染拡大の観点から小規模での開催ですが、例年は県外からこの祭りを楽しみに来てくれる方もたくさんいましたね。

 今冬に行われた”信濃罵詈祭”に引き続き開催されるこの行事。”桃の節句”には”端午の節句”があるように、”G1クライマックス”の後には”「IWGP王座挑戦権利証」争奪戦”があるように前と

もっとみる
年功序列の闇と影

年功序列の闇と影

 得意先にガチで嫌われている人がいる。

 「あの人はやること成すことめちゃくちゃだから信用できない」と、我々外部の人間はおろか、社内でもまともに相手にされていないらしい。

 だけどその人の肩書は、相当なエリートだ。この地域でも有数の大企業の1番デカい拠点のナンバー2-3に相当する。

 私はその人と初めて会った時かなり緊張した。名刺の役職がとても偉い〇〇長だし、何より顔が、風貌が、立ち振る舞い

もっとみる
やめられないし止まらない

やめられないし止まらない

 終われなくて帰れない、どうすりゃいいんだ、

 最後の1人が終わるまで帰らない。先をゆく皆さんは「え?まだこんな風潮あるの笑」なんて笑うかもしれないが、あるところにはある。というか自然発生する。そこに無いなら無いダイソーの逆。

 別に先に帰る者が薄情だとは誰も思わないし、そもそもこのご時世だ。「終わったらすぐ帰ろうよ」ってみんな呼びかけている。どころか会社を上げて取り組んでいる。でも謎の抵抗力

もっとみる
次はどうしようか?

次はどうしようか?

 この投稿が98日目、つまり明後日で100日連続投稿が達成される。残り2記事だが下書きがひとつあるので(無印良品ネタの続き)実質ラスイチ、2日あれば何かしら書けるだろうから実質達成だ。

 ここ1週間くらいの私は100日100日うるさいが、もともとは目標にしていなかった。そもそもはじめに目指していたのは4日連続だ。noteを始めて以来一番難しかったのはこの4日間だったと思う。動き出しが本当にキツか

もっとみる
嬉しいことがない

嬉しいことがない

 はい、こんにちは☀️

 今日は春のパン祭りのシールが28点溜まりました!!どんなお皿がもらえるのかな♪わくわく🤗

 自由を鬱陶しく感じてしまったら人として終わりな気がする。やらなきゃいけないことが無駄に多くて、処理ができない休みの存在が邪魔すぎるのだ。かといって私には休みを返上してやる気モリモリなガッツなどない。それゆえ期限ギリギリまでサボってから後でガーっと間に合わせる方式しか出来ない

もっとみる
どれが縁だったのか

どれが縁だったのか

 文章からはそれを書いた者の人柄がにじみ出ると言う。

 私が綴るこのジメっとした文体から容易に想像できる通り、私はモテない。ガチのまじでモテない。最強クラス、神レベルの非モテだ。

 そりゃあそうだ、リアルの生活が充実している人間はこんな句読点まみれのキモい文章を書かない。

 普段生活する中で喋りたいことを話す相手がいないから、吐き出せない言葉達が内面に溜まっていく。聞かせる相手がいないから行

もっとみる
プラスチックのサンドイッチは臆病で使い捨て①:無印良品のどれが良品なんだ?

プラスチックのサンドイッチは臆病で使い捨て①:無印良品のどれが良品なんだ?

 はい、こんにちは☀️

 今日は思い出話でもしてみましょうか。

 私は学生時代にアルバイトをしてた時期があったのですが、その中で唯一長続きしたのが無印良品のバイトです。

 無印良品、これを読んでいるあなたは好きですか?

 "無印という印"を刻印された、良品なんだかよくわからない商品たちが、これまた店員なんだか客なんだかよくわからない人々の中で売買されていくという摩訶不思議な空間が無印良品で

もっとみる