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ニューヨーク生活

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みぎわは現在ニューヨーク市在住です。ニューヨーカーの目線で見たあれこれをこちらで書いていきますよ!
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#ニューヨーク

ジャズトロンボーンの王者Slide Hampton が街の英雄になり、私たちはお祝いのライブを。

ジャズトロンボーンの王者Slide Hampton が街の英雄になり、私たちはお祝いのライブを。

2023年5月の頭に嬉しいライブがあった。

Slide Hamptonという人を皆さまご存知だろうか。

ジャズトロンボーン界の英雄で、アメリカではジャズの人間国宝のような賞NEAジャズマスターにも選ばれた彼は、2年ほど前に惜しまれつつ90歳目前で亡くなった。私は彼が80代になってからVanguard Jazz Orchestraのリーダーであり世界有数のバストロンボーン奏者であるDouglas

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NYのコスメショップとLGBTQ

NYのコスメショップとLGBTQ

私はNYが大好き。

結構頻繁に
「でも大変でしょう?日本には帰らないんですか?」
と聴かれるけれど

大変=帰るほうがいい、という発想が私には分からない笑
大変だって、住みたいところに住むほうが、いいじゃん!笑

そんな考え方だから
今日も大変に忙しい一日(笑)

まず朝から、信頼申し上げているヘアスタイリストの「あぎお・えみ」さんのところへ。撮影で使用するユキコさんデザインのイヤリングを付けて

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一番厳しくて一番成長できる:だから私は10年前にニューヨークへ来た

一番厳しくて一番成長できる:だから私は10年前にニューヨークへ来た

今年でニューヨークに引っ越して10年になるわたし。

昨日タイムズ・スクエアを歩いていて、ああ、今年3月にここで演奏したな…ってのを思い出しました。タイムズ・スクエアですよ。あの。

アジア人コミュニティのために、怖かったけど出演したこのイベント。ミンジン・リーさん→NY州知事→その次がわたしという出演順 … 。死ぬほど怖かったな。でも、やってよかったな。

やるか、やらないか。
それしかないです

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凹んだ時には自然の力を借りてみる

凹んだ時には自然の力を借りてみる

コロナ禍以降、盛大にこころの力が落ちた時には、自然の力を借りることにしています。自分でなんとかしようとしても、できない時ってあるからね。

湿度が高い今日は、屋外を諦めてまずは、ニュージャージー州の大型プラントショップ(植木屋さん)へ!

ニュージャージー州はマンハッタンの隣にあり、一戸建てが多いエリア。この植木屋さんも、大型の鉢植えとか庭植えの植物がたくさんあるのです。

私とパートナーも大きな

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半歩でも一歩でも前に出ようとした、そのプロセスの一瞬一瞬が人生だよ

半歩でも一歩でも前に出ようとした、そのプロセスの一瞬一瞬が人生だよ

私は、311 東日本大震災で人生が変わった方々にインタビューをさせていただき、それぞれのお話に基づいて曲を作る、という活動しています。その組曲「希望の光は消えない - Unbreakable Hope and Resilience」の発表がいよいよ4月19日に迫っています。

今日はその初リハーサルでした。

「私なんかに何かできるのか」との戦い

この短いビデオは、福島第一原発からたった5kmの

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とんでもなく身の丈を超えた依頼が来たので、思考を停止して、YESと引き受けた

とんでもなく身の丈を超えた依頼が来たので、思考を停止して、YESと引き受けた

さる3月10日。

とんでもないお仕事の依頼が来た。あっ、ボランティアで謝礼は0ドルなのだけど、重大なミッションで。

身の丈を越えすぎな感覚があって。やりますと言って良いのか分からず、立ちくらみがしたが、そういうときはお受けしますの一択しかないと決めているので、つい、YESと言ってしまった。

結果、いちにちで「やる」と決まってしまい、2日経った今日の段階で、既にことは先へ先へと進んでいる。英語

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ミラクルが起きる前に、諦めないで。(夢が叶った話)

ミラクルが起きる前に、諦めないで。(夢が叶った話)

情報解禁になったので、お伝えさせてください。
わたしの2022年は、このようにスタートしました。

まさかの「審査員」に抜擢ニューヨークには、市民が芸術に触れる機会を作る予算が、あれこれ、様々な種類あります。

その中の、マンハッタン市民のための音楽予算ーニューヨーク州とニューヨーク市それぞれからの予算があるのですがーこの予算の審査員をしました!

正確に言うと、その助成金を使って公演される音楽プ

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不可能なことにチャレンジする。失敗したっていい。だけど絶対に成功させてやる。

不可能なことにチャレンジする。失敗したっていい。だけど絶対に成功させてやる。

私は2週間前から「どう考えても無理だろ」ということに取り組んでいる。なぜ無理なのにやるのかって? 答えは簡単。やった方がいいと分かっているんだ、わたし。

何をしているかというと、アメリカの難関大学に出す書類を書いている。日本で言う東大・京大のような、名前を聴いたらみんながキエ〜と叫びそうな大学だ。そこが、アーティストを招いて、人種問題に関する作品作りをさせてくれる!という記事を見つけちゃったもん

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私を変えた出会い - 6. キミ、絶対に音楽家でしょう?!とステージ上から叫ばれて

私を変えた出会い - 6. キミ、絶対に音楽家でしょう?!とステージ上から叫ばれて

2008年の2月のその日、現実だとは思えないことが起きていた。まだ駆け出しのジャズミュージシャンだった私の目の前には世界的バリトン・サックス奏者のゲイリー・スマルヤンがいて、彼は私を質問攻めにしている。場所はニューヨークのヴィレッジ地区にあるVillage Vanguard(ヴィレッジ・ヴァンガード)。世界中のジャズファンが一度は行ってみたいと憧れる、ジャズの歴史が作られた殿堂のジャズクラブだ。

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私を変えた出会い - 3. 二日前に急に決まったツアーで (The Vanguard Jazz Orchestra)

私を変えた出会い - 3. 二日前に急に決まったツアーで (The Vanguard Jazz Orchestra)

私を変えた出会い

3. 二日前に急に決まったツアーで (The Vanguard Jazz Orchestra)

フライト2日前に飛び込んできた世界的ジャズバンドでの演奏
その夜の私はとにかく必死だった。目の前には500ページ約70曲の楽譜の山。深夜2時を過ぎても読み終わらず、焦っていた。

明日からの日本ツアーに備えて空港近くのホテルに滞在し、翌朝出かけるだけ・・・のはずが、楽譜の山を読み続

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クリスマスに寄せて。Sending love from NYC

クリスマスですね。

私はクリスチャンの両親のもとに生まれました。日本でキリスト教の家庭に生まれるということは、自分がマイノリティであると認識することに繋がります。世界が権力とマネーゲームによって目に見えない形で分断されていることを、まだ無垢な子供の頃から学ばされることになるのです。

そういうごちゃごちゃを忘れられる一年に一度の日が、クリスマスでした。キーンと冷たい空気の中、一番綺麗な服を来て、

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私を変えた出会い - 4. あなたは40代のピアノ教師でママですが、作曲家になりたい、と気づいてしまいました。(さて、どうする?)

私を変えた出会い - 4. あなたは40代のピアノ教師でママですが、作曲家になりたい、と気づいてしまいました。(さて、どうする?)

NYで出会った
私を変えてくれた人

4. あなたは40代のピアノ教師でママですが、作曲家になりたい、と気づいてしまいました。(さて、どうする?)

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想像してほしい。

あなたは40代のピアノ教師で、一児の母。ピアノ演奏の博士号を取得し、ピアノを教える充実した毎日だ。でも、ある日、私は作曲家になりたいみたいだ!と気づいてしまった・・・。

あなたなら、この

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長崎と平和のために、もう一つ曲を作りました

長崎と平和のために、もう一つ曲を作りました

この夏、8月9日の長崎への原爆投下日に向けて、平和をテーマにした曲を作りました。それはそれは、大きなプレッシャーでした。私なんかが作って良いのかしら…出来るのかしら…という不安を頑張って押しのけて、書いた曲でした。

公開後、長崎や広島にゆかりのある方や、平和活動を頑張っておられる方々からたくさんの反響をいただき、書いて良かった…と思ったのでした。

長崎と平和のために、もう一つ新しい曲を
この曲

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私を変えた出会い - 2. ジャズの巨人スライド・ハンプトン

私を変えた出会い - 2. ジャズの巨人スライド・ハンプトン


私を変えた出会い2. ジャズの巨人スライド・ハンプトン

2018年6月、西59丁目のジャズ・アット・リンカーンセンターで「スライド・ハンプトンの歴史をたどる」という講演会が開かれていた。主役であるジャズ界の巨匠、スライド・ハンプトンは当時86歳。私は興奮気味で聴講席にいた。ニューヨークにいると幸運な出会いに恵まれることがある。私は、巨匠スライドに出会うチャンスをいただき、当時彼が手書きした楽譜

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