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障害を負っているから見える世界

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障害を背負って日々生きていると、『おや?』と思うことに遭遇することが多いのです。『私はいやだなぁ…』『私はこう思う』そんな記事たち。
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記事一覧

《詩》巻き貝

《詩》巻き貝

絶望しているとき
この先なんて考えられない
この先もずっと絶望かもしれないから
考えるのをやめたくなる

絶望しているときより
悪いときって
そうそうない
だから
いずれ
「ちょっといいかも」な状態になってゆく

巻き貝を
右と左
黒と白との半分こに塗ってみる
ぐるぐる
ぐるぐる
同じところは通らないけど
似たようなところを
繰り返し通ってく

生き物は螺旋状
人生は螺旋状
DNAも螺旋状

今が

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気づいちゃった『え!、簡単なの?!』

気づいちゃった『え!、簡単なの?!』

いまさっきね…ドラストでお買い物してきたんです。
歯磨き粉がレジ横にあって、
「あ…あと2日分くらいしか無いわ(歯磨き粉)…」
と手に取りお会計しようとしました。

手持ちから20円ほどはみ出し、申し訳ない気持ちで、
『歯磨き粉…やめます。
すみません…!』
と謝りました。

すると店員さんは涼しい顔で
「はーい、取り消しますね」
とレジを操作して取り消してくれました。

唖然としました。

え…

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詩「涼しい顔したカモ」

詩「涼しい顔したカモ」

*****

カモはスイスイ水面を進む
二本の足で
力一杯お水をかいて
それでも涼しいお顔で進んでく

私というカモは
「みんなホントは一生懸命お水をかいているのだから」と
遅れたりしないよう
必死に必死にお水をかいてきた

だけど
それはとっても辛いことだったみたい

だって私というカモは
一本足だったから

他のカモと同じ速さで進むには
他のカモの何倍も努力しなくてはならなかったから

私は自

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近くに住んでいた遠い子。

近くに住んでいた遠い子。


◎昨年?引っ越した若い子
先月だったか、先々月だったか。

ご近所さんがご町内に住んでいたという若い女の子(と言っても成人だが)が引っ越したと話していた。

何でも、同居していた彼氏を乗り換えてコッソリ逃げ出したそうな。

ご近所さん曰く
「〇〇(私)と障害等級一緒なんだけどね…
本当に幼くて誰かに依存しなきゃ生きられない子なんだよね…
なんで〇〇はひとりで生きていく強さがあるのに、あの子は強く

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お前?お前?

お前?お前?

「お前!」
「お前!」

自動車免許を取る前は身分証が「障害者手帳」しかなく、私は「警察」というものからずっと「お前」と呼ばれていた。

性暴力被害も
「なに…?あの女、障害者…?
妄想じゃないのか?適当に追い返せ」
と廊下でヒソヒソ話をされ、私は警察というものに対して不信感しか持っていなかった。

オヤによるつけ回し行為や住民票閲覧制限の際にお世話になったが、今でも決して警察は好きではない。

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《無知でお恥ずかしいです》支援のプロと心理のプロは本来別もの。

《無知でお恥ずかしいです》支援のプロと心理のプロは本来別もの。

今まで、支援員さんや相談員さんを「心理の知識もお持ちなのだろう」と私は勝手に解釈していました。

大抵は初顔合わせの際にかいつまんで私の状況を話さねばならないのですが、私の口から飛び出す横文字や理屈や理論に面食らって「…え?」という顔をなさる方もみえました。

制度にお詳しいのと、障害やその成り立ちにお詳しいのは違う。
そこを私は解っていませんでした。
分業制ですよね。
簡単に言えば。

虐待の話

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《保証は大事》修理されて返ってきたノイキャンの話

《保証は大事》修理されて返ってきたノイキャンの話

去年の夏場には完全に使えなくなってしまったSONYのノイキャンワイヤレスイヤホン。

私は薬で頭がぼんやりしているなか、ゴソゴソ部屋の整理整頓をしていました。
(無意識でも掃除しちゃうタイプです)

するとSONYのノイキャンを買ったときの「3年間の(任意)保証」の書類(レシート)が出てきました。

……ん?
しゃんにぇんかんは…直してくれるってこと?
かにゃ?

よくわからないので、「◯マダデン

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グチグチ愚痴る。

グチグチ愚痴る。

グチグチり〜♪、愚痴愚痴り〜♪
愚痴グッチり♪♪

私には2種類のPTSDがある。
今年に見つかったADHDもある。

名実ともに❝障害者❞で、いまの内職も言わば障害者用の内職だ。

障害がないと利用できない福祉サービスの一環内で給料ではなく❝工賃❞をいただいている。
時給300円が相場である。

そして、スタッフさんたちは当たり前のようにおっしゃる。

「PTSDがよくなったら就労移行に通って、

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多様性ブームが「ただのラベリング」で終わったら…淋しい。

多様性ブームが「ただのラベリング」で終わったら…淋しい。

(※この文章で不快になる方もみえるかと思います。あくまで、私が感じたことを書いたものです。この文章はとても長いこと、お伝えしておきます)

世の中には色々な病気や障害を持った人がいる。

私もその一人。

私は障害も病気も変わった経緯も持っているものだから、
『あなたもわかるでしょ?
私は〜障害の人とは違うのよ!系文章』
に接すると、どっと疲れてしまう。
悲しくなってしまう。
だから読まないように

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ADHDについて考えながらご飯を作った日。

ADHDについて考えながらご飯を作った日。

今日は寝具のお洗濯と食事の作り置きをした。
私には障害特性上「いま何してたっけ?」がとんでもなく多いから、家事をするときはスマホの通知機能は切らなくてはならない。

それに対して後ろめたさがあった。

仕事があったときは特に。

(※これはただのアウトプットなのでADHD当事者の感じ方などに興味がある方でないととてもつまらないと思います。2800字もありますから、お忙しい方はお時間ご注意くださいね

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私の宇宙人論。

私の宇宙人論。

実際にイマドキ他人が言われている現場を押さえたことはないが、発達障害があると「宇宙人」だの「異星人」だの言われるらしい。

私自身が、他人様から「この宇宙人が!」と言われることはあまりない。

私自身、今夏に30代後半で発達障害が見つかったわけだけど。

私は虐待を受けて育ったせいで過剰適応してしまったため、あまり「宇宙人扱い」はされない。

ただ、私の昔の知人や、私が幼い頃の周囲の大人たちは、風

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変装グッズがメンタルダウン時に有効だった話。(そこから考えた❝販売するということ❞編)

変装グッズがメンタルダウン時に有効だった話。(そこから考えた❝販売するということ❞編)

私の身の回りにあるものは、私自身が感覚過敏であるから自作した服だったり、枕カバーだったり、鼻だけマスクだったり『オリジナル』のものが多いんです。

一時期は、敏感な人に向けたハンドメイドマスクなども試作してみたりしましたが、裏地がシルク100%表地がコットン100%。
肌に張り付かないように中にプラスチックワイヤーを通し、口元に空間を作り………
カラーも優しげな刺激の少ないカラーリングを考えて…

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変装グッズがメンタルダウン時に有効だった話。(実体験編)

変装グッズがメンタルダウン時に有効だった話。(実体験編)

私は精神障害者保健福祉手帳2級所持の虐待サバイバー、実家から避難してきた『よにげもん』です。
常に半分変装みたいな姿で生活しています。

夜逃げ当時の私はイヤイヤ変装していたのですが、今年の花粉シーズンに追い打ちをかけるようにPTSDが悪化し身体まで悪くして、外を歩けなくなりました。
すると、ご近所さんがやってきて言いました。
『外に出ないともっと悪くなるから、リトルウォークしないとね』

うん…

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《サバイバーから見た》noteのよさ。[改]

《サバイバーから見た》noteのよさ。[改]

※前記事より加筆しています。
これは『虐待サバイバーnoterとしての私の記事』を読んでくださる方に前々からお伝えしたかったことです。

noteのよさは『読む側に選択権があるところ』だと思う。

私自身、似たような身の上のnoterさんの記事を読んで『励まされるとき』もあれば『完全沈没』するときもある。

読めそうになければ、読まない。

本当に辛いときは『フォロー』を外すこともある。
涙が止ま

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