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【授業技術】~授業力を高めていく~

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大学では授業技術や授業の技能を高めるといったことは、あまりされていません。教育実習のみです。授業技能がないまま現場の教壇に立っている初任者がほとんどです。自主的な研修に学びに出な…
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#子ども

子どものことを決めつけない|学級経営|教育|ピグマリオン効果

子どものことを決めつけない|学級経営|教育|ピグマリオン効果

子どものことを決めつけていないか子どもに対して放つ言葉に重みをもつことが大切である。
その子本人だけでなく、それを聞いている周りの子たちにも影響を与える。
その言葉によって、その子に「できない」などといったレッテルを貼ってしまっていないか。
その子だけでなく、
「あぁ、○○さんは○○ができない子だよね」
と、周りの子たちにもそのような波及が生まれてしまう。
この点をもっと危惧すべきである。
それよ

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一次的支援、二次的支援、三次的支援。一番大事なのは|学校教育|生徒指導

一次的支援、二次的支援、三次的支援。一番大事なのは|学校教育|生徒指導

一次的支援、二次的支援、三次的支援。一番大事なのは|学校教育|生徒指導
一次的支援、二次的支援、三次的支援がある。

学校教育の中の生徒指導で、一番大事なのはどこか。

それは一次的支援である。

一次的支援をおろそかにしているから大変になっていく。

そのような現場が多いように思う。

一次支援をきちんとしていないと、二次的支援をする必要のある生徒が増える。

では、一次的支援のもっとも大切なの

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ほめる方法の基本4つとは

ほめる方法の基本4つとは

4つのほめる方法の基本とは
行動を科学的に見たときに、ほめる方法の基本は次の4つです。

①即時性、②明示性、③具体性、④多様性①~④それぞれについて簡潔に書きます。

①即時性についてとにかくすぐにほめることです。

すぐに反応が戻ってくることは、とても脳が気持ちいいです。

※『体罰』や『脅す』という行為を行う人がいるのは、すぐに対象の行動を制御できるようになるためだと考えられます。

ギャン

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子どもに届く褒め方4点|教育|特別支援

子どもに届く褒め方4点|教育|特別支援

子どもに届く褒め方4点|教育|特別支援
『褒められたこと』を自分のこととして受け取ることが難しい子もいます。

そこで子どもに届く褒め方について考えます。

①個別化して褒める『みんなすごい!』と言っても伝わらない子もいます。

『名前を呼んで褒める』などの工夫をすることで、

『自分に言われているんだ!』という感覚をもつことができます。

②数値化してほめる『すごいね』『えらいね』だけでは、乗っ

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新任教師入門10か条

新任教師入門10か条

新任教師入門10か条
①子どもたちの前では笑顔でいる。

②褒めて褒めて褒める。

③連絡することについては忘れない。

④約束を守る。

⑤授業とは、発問があって作業指示がある。

⑥子どもと正対して話す。

⑦怒鳴らない。

⑧教えて褒める。

⑨授業の組み立てをシンプルに作り上げる。

⑩授業というのは知的でないといけない。

<参考書籍>
長谷川博之著『中学校を「荒れ」から立て直す!』【学

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課題の出し方~理不尽な宿題から子どもを守る~

課題の出し方~理不尽な宿題から子どもを守る~

課題の出し方~理不尽な宿題から子どもを守る~
いまだに宿題で子どもを苦しめるという事案が、根強く残っている学校現場である。

宿題をやる義務は子どもにはない。

授業で力をつけるのが教師の仕事のはずである。

自学をやる子どもを育てたいと思っているし、家で何を勉強したらいいのかわからない子へのアドバイスとして指し示すことはとても大切なことだと考えている。

だが、全員の子に、同じ内容の宿題という名

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ABC分析(応用行動分析)~B(行動)へのアプローチ~生徒指導|教育

ABC分析(応用行動分析)~B(行動)へのアプローチ~生徒指導|教育

ABC分析(応用行動分析)~B(行動)へのアプローチ~生徒指導|教育
次は、B(行動)のアプローチです。

ABC分析についての記事のセットは以下です。

B(行動)のアプロートというのは、

『別の行動を教える』という方法になります。

授業中に教室を飛び出す男の子の例だと、

A『授業がわからない』→B『教室を飛び出す』→C『先生に叱られる』

というABCの内、B『教室を飛び出す』という行動

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授業をする視点・見る視点より

授業をする視点・見る視点より

授業をする視点・見る視点より
<参考書籍>
長谷川博之著『中学校を「荒れ」から立て直す』(学芸みらい社)

① 一度にたった一つの指示を出している。
  「教科書を出して22ページを開けて四角3の(2)までやりなさい」など、一度の指示で多くの作業指示が入っていないか。

② 無駄な言葉がない。
  無駄とは、「変容を促さない言葉」「言っても言わなくても同じ言葉」をいう。

③ 一目で分かる工夫をし

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全体を統率した後に個別支援に入るという原則|学校教育

全体を統率した後に個別支援に入るという原則|学校教育

全体を統率した後に個別支援に入るという原則|学校教育
全体しかる後に個である。学級崩壊させてしまう教師に共通して見られることの一つに次がある。

全体を動かすことをしないで個別支援に入ってしまうということ。

どういうことか。

集団には個別支援が必要な子どもがいる。

そういった子どもこそ大切にしていきたいし、そういった子どもこそが活躍していく時代が今だと思う。

指導者に力が無ければ、本来活躍

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不適応行動とは何か|生徒指導|教育|学校

不適応行動とは何か|生徒指導|教育|学校

不適応行動とは何か|生徒指導|教育|学校
不適応行動とは何かと聞かれてどう答えるだろうか。

コロナ禍で虐待が増加しているという。

頑張りすぎる子が増えているともいう。

過剰適応をしている女の子はいないだろうか。

そういった視点で子どもたちの様子を観察していきたい。

さて、不適応行動とは何か。

それは大人の勝手な考えなのかもしれない。

大人にとって不適応行動であっても、子どもにとっては

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長所伸展|ふろしき理論|一点突破

長所伸展|ふろしき理論|一点突破

長所伸展|ふろしき理論|一点突破
通知表を見たときに、どこに目が行くか。

通知表を見たときに、子どもに何と声をかけるか。

日本の多くの教師が悪い評定の所を指摘するように思える。

短所克服の考え方である。

日本の教育の中で根強い考え方であるように思う。

だが、世の中で活躍している人、これからの時代求められていく人材の考え方は違う。

長所伸展である。

その人の良さ、ストロングポイントを伸

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いいことは周りから言わせ、ダメなことは自分から言わせる

いいことは周りから言わせ、ダメなことは自分から言わせる

いいことは周りから言わせ、ダメなことは自分から言わせる。
例えば掃除後の学活のときに次のようにする。

『今日の掃除への取り組み。10点満点で何点でしたか。10点満点とは、汗をかいて掃除をしている状態です。では聞きます。10点?9点?・・・』

挙手させ確認していく。

『10点満点からマイナスをした理由をお隣さんに言いなさい。』

点数化することで、自ら課題を見つけようと脳が動く。

『もう一度

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ほめて強化するときに大切な5つの事

ほめて強化するときに大切な5つの事

ほめて強化するときに大切な5つの事
行動学的に見て、『ほめる』とは強化することである。

強化するときに大切なことが4つある。

①即時性ワーキングメモリーの性質上、素早いフィードバックが必要。
何か行動を起こしたら後付けでほめるのではなく、
その場ですぐに何が良かったのかを伝える必要がある。

②明示性ほめるとは強化すること。
つまり、強化したい行動を、明確に『言語化』するということ。
『両足を

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ほめればいいというわけではない。

ほめればいいというわけではない。

ほめればいいというわけではない。褒め方が大事だ。

中室牧子著『学力の経済学』にもあるように、褒め方によって学力にも差が出るという論文もある。

一言で言えば次である。

その子の能力を褒めるのではなく、過程(プロセス)、努力した点を褒めるということだ。

別の言い方をすれば、テストの点数を褒めるのではなく、努力した点を見取って褒めるということ。

これの逆をやっていることが多いのではないか。

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