全体を統率した後に個別支援に入るという原則|学校教育
全体を統率した後に個別支援に入るという原則|学校教育
全体しかる後に個である。
学級崩壊させてしまう教師に共通して見られることの一つに次がある。
全体を動かすことをしないで個別支援に入ってしまうということ。
どういうことか。
集団には個別支援が必要な子どもがいる。
そういった子どもこそ大切にしていきたいし、そういった子どもこそが活躍していく時代が今だと思う。
指導者に力が無ければ、本来活躍できるはずのその子を学校教育の段階でダメにしてしまうかもしれない。
だからこそ、教育のプロとして教師は指導力を高めていく努力をし続けるべきだと考える。
学級担任はその学級集団の統率者である。
こういったことを大学では教えてくれない。
大学を卒業した新任教師は、統率の術も経験もないまま学級担任を任されるのである。
全体しかる後に個。
これは学級経営の基本中の基本事項である。
何か個別な支援が必要な子が出たとする。
力のない教師は、その子のことしか目がいかなくなる。
そして、その子の支援に当たるのである。
その子の支援に入ることは悪いことではない。
当然、支援に入らなくてはならない。
だが、その支援に入る前に、すべきことがあるのである。
全体に指示を与え、全体をある一つの方向に動いた後に、個別支援に入るということである。
これをせずに、個別支援に入ってしまうと、別の指導事項が次々と起きていってしまう。
統率できない状況になっていってしまうのである。
モグラたたき状態とでも言えようか。
それは、全体に指示を与えずに個の支援に入ってしまったことに問題があったのである。
まずは、全体を一つの方向に動かす指示をすることである。
例えば何か。
『漢字練習をしてます。』
『読書しています。』
この指示の内容にも、子どもの実態や担任と子どもとの関係性、教師の指導力によって差が生まれるが、何もしないよりは、することである。
全体を動かす指示を与え、その後に、個別支援に入ること。
統率者としての基本中の基本なのだが、できていない教師は少なくない。
こういった統率者としての指導スキル、学級担任としての指導スキルを教える場こそが大学であるべきだと思う。
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