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究極型パラダイム:究極思考 インテグラル理論におけるシンギュラリティ

究極型パラダイムは、究極の発達段階から、低次の発達段階のうち自分にとって都合のよい組織を選びながら使い分けるパラダイムである。

また、外の世界よりも心の世界の方が遥かに変えやすいので、内面にヒューマンシンギュラリティを起こすことを通じて、外の世界でもシンギュラリティのような力を発揮することが狙いだ。

ヒューマンシンギュラリティは、インテグラル理論における組織の発達段階が指数関数に進むという、ティール組織の意見に基づいている。

インテグラル理論では、4つの事象「心(個人の内面)」「行動(個人の外面)」「文化(集団の内面)」「社会(集団の外面)」という外面・内面、個人・集団の2×2=4つのパターンにそれぞれ発達段階があるとしている。

そして、それら4つにおけるどの発達段階を優遇することなく、これら4つのスパイラル全体の健全さを高めることを最優先指令としている。

四事象は生きがいの四要素と対応している。

今後生まれゆく人の発達も健全に促さなければならないためである。

より先のパラダイムになることよりも、4つの事象の正しいバランスを取ることが最重要だ。

これに対し、究極型パラダイムはどれか一つの事象を無限に発散させる。

その後、発達段階をむしろ戻してから、バランスを整えるのだ。

なぜこうするか?というとティール以降のパラダイムの変化はシンギュラリティを起こすため、時間的変動はほとんどないこと、逆にティール以前のパラダイムの変化は非常にゆっくりであることが関係している。

考えてみれば、多くの人がレッド、アンバー、オレンジ、グリーンの段階で発達段階が止まっている

その先の、ティール、ターコイズ、インディゴ、バイオレット、ウルトラバイオレット、クリアライトには中々辿り着けない。

これをむしろ利用するのだ。

心レッド、行動グリーン、社会アンバー、文化オレンジと比べれば、

心クリアライト、行動ティール、社会ターコイズ、文化バイオレット
の方が遥かに歪んだ発達段階をしている。

しかし、後者で起こる災厄は、前者と比べれば蚊に刺された程度だ。なぜなら、ティール以降のパラダイムでは、この組織の発達段階の歪みの問題点を認識し、統合して解決しようと動くためである。

つまり、発散段階の歪みを認識し、修正しようと思考し始めるのが、ちょうどティールからなのだ。

そして、どれか一つの事象が無限大に発散すれば、それに他の事象も引っ張られる。つまり、組織文化の発達段階が高ければ、その組織に所属する人の心の発達もそれに引き寄せられるのだ。

そして、時間軸に対し発達段階のシンギュラリティが起こるので、ティールより先で、進めたり、引き返すのは大して苦労しない。

これが、インテグラル理論に対し、ヒューマンシンギュラリティの出した答えだ。

そして、内面世界に発達段階のシンギュラリティを起こし、個人や集団の外的世界にもシンギュラリティを起こす、というのが究極型パラダイムの一つの目的になる。

これまでの、統合的アプローチ以上にグリーン以前のパラダイムにティール以降の魅力を与え、先に進み、4事象のバランスを整える契機を作ることが、究極型パラダイムにはできる。

このブレイクスルーにはやはり、無限で引っ張れば無限になるという価値観がある。

これを「メビウスの紐付け理論」とこの記事では呼ぶことにする。

そして、インテグラル理論の本の中で、以下のような内容がある。(これは、G・スペンサー=ブラウン氏を元とし、著者ケン・ウィルバー氏の初の言葉ではないが、機知に富む)。

新たな知は知る必要があることを心に留めておくと、やってくる。どうやらこの世界は、1000年ほど掛かるかも知れないが、不思議なことに、人類が常に考え続けてきた問題はいずれ解決される。

出典 インテグラル理論

つまり、「やってくるならば、限界まで大きく考えればいい」と言える。そして、この究極思考と無限で引っ張れば無限になる、の掛け合わせこそが究極型パラダイムへのブレイクスルーだ。

重要なのは、インテグラル理論の発達段階が指数関数的な構造であることを知り、一度、内面の発達を無限に発散させてみようと試みることだ。(世界の中で、自分の内面が最も簡単に変えられるというのをIDロジックと呼んできた。志向→行動→文化→社会の順に変えやすい)。

こうすれば、最低でもグリーンまでのパラダイムから上昇することができるだろう。

この究極思考が、インテグラル理論を含んで、さらによりアップデートされ、世界をより良く変える一手になるのではないだろうか。

そして、そのとき究極的に考えることがどうやら一つの回答となるようだ。

そのためには、物事を関数のように考え、その極限値を代入するというやり方が役に立つ。


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