シュレディンガーのHMD

千葉大学教育学部21卒▶永遠の繁忙期を漂う某県某市サードリコリス🐹(雑念煩悩垂れ流し)…

シュレディンガーのHMD

千葉大学教育学部21卒▶永遠の繁忙期を漂う某県某市サードリコリス🐹(雑念煩悩垂れ流し)││写真/ドライブ/映画/アニメ/近代文化/倫理学等|投稿は停滞気味なので生存確認はツイッターへ

記事一覧

#6 反出生主義に対する現状の考えについて

時おり、私が反出生主義者であるかのような前提で話をされることがある。(恐ろしいことに)もう3年前のことになるが、反出生主義をテーマに卒業論文を執筆したことが始ま…

#5 ”可能性”に足元をすくわれないために

人生100年時代の、まだ早朝にあたる20代半ばでさえ、心のふとした間隙に入り込み、ずしんと重くぶら下がる後悔は、すでにいくつもある。 実に緩慢な25余年の生にでさえ、遂…

#4 自分のために、自分勝手な創作を

ジブリ映画「耳をすませば」では、主人公・雫が人生で初めて書き上げた小説を、地球屋店主の西老人に読んでもらうシーンが印象的である。 街灯り煌めくベランダで、ありが…

#3 飛び降りた自分を想像すれば、少しは生きたいと思えるかもしれない

※少々直接的な表現があります ストレスフルな世界において、”死にたい”と、わりとカジュアルに思えてしまうのには、人が今ここで生きている限りはまだ、その死を選択で…

プロボックス/サクシード 内外装カスタム記録ノート

2023年1月に中古で購入したトヨタ・サクシード(DBE-NCP160V)で使用している快適・便利アイテム等、内外装カスタムを掲載している記事となります(随時更新の可能性あり)…

#2 たとえ何かを損なっていても、演じなければいけない大人像

ただ年齢を重ねれば大人になれる訳ではない。私たちが限りなく「大人」に近似した存在であるためには、ただ生きてさえいれば手に入る年齢以外にも、自ずから積極的に求め、…

#1 始めるは易く、続けるは難し

あからさまにシリーズ化を予期したタイトル画像。 「深夜のモノローグ→深夜の省察ノート(R5.9.30更新)」とメインタイトルを銘打ち、記念すべき最初の記事からして既に「…

社会人374日目|所感

学生時代の年度の切り替わりと言えば、自身の学年が1つ上がるちょっとした高揚感、親しんだ先輩や同期との別れを代償に、新たな後輩・同期との出会いを得るといった、平坦…

「夏物語」の結末から見える、反出生主義の弱さと決して徹底されることはない宿命について。

 小説よりも新書・実用書を好むのは昔からの趣向で、机と一体になった天井まである本棚の、おおよそ8割方の体積は後者によって占められている。そのせいか、あえて小説を…

マイクラ世界の歴史と社会を考察する②|バニラの古代帝国はいかにして地球の7倍もの地域を支配したのか?

【※本記事は茶番記事です。】 ===前回の記事はこちらから=== ===以下本編=== 1.街道の不在は何を意味するか? 前回の記事において、地球の七倍もの面積…

マイクラ世界の歴史と社会を考察する①|統一性と広域性から見える、古代帝国の存在

【※本記事は茶番記事です。】 0.謎に満ちたバニラワールド 実際にプレイしたことはなくても、耳にしたことがある人は多いはず。今や教育現場での活用も始められている…

社会人95日目

耐えきりました3ヶ月。春うららかな4月は過去に。いつの間にか2021年も過半を通り越し、新卒はどのように7月を迎えたのか。前回の記事と近況を比較しながら振り返る。 …

書評『人が死なない防災(片田敏孝)』|神様にはなれない行政・命を守る一人ひとりの決断

1.災害対策基本法ー防災行政の興隆第三条 国は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのつとり、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護する使命を…

人はなぜ「承認」を「欲求」するのか

本日もご覧いただきありがとうございます。 今回も持論マシマシでお送りいたします。 突然ですが、皆様の承認欲求、ちゃんと充足されているでしょうか? 承認欲求とは一般…

哲学の存在意義は「言語化」にあり

私とは性格も考え方も、そして専門領域も異なる友人A。あるとき彼から哲学について、「明確な答えが出せないところが何とも解せぬ」といった趣旨の所感を表明されました。…

「存在」とは赤字からのスタートである

社会人3週目を迎えた今週、新規採用職員向けに行われた接遇研修。講師の先生は始めにこのようなことをおっしゃいました。 「マナーとは、ルールとは異なり、守らなければ…

#6 反出生主義に対する現状の考えについて

#6 反出生主義に対する現状の考えについて

時おり、私が反出生主義者であるかのような前提で話をされることがある。(恐ろしいことに)もう3年前のことになるが、反出生主義をテーマに卒業論文を執筆したことが始まりだ。
仮にも当時、私が地理学のゼミ、あるいは歴史学のゼミ等に所属していた学生であれば、社会人になってからもここまで卒論のネタがこすられ続けることもなかっただろうとも思う。私は同期の卒論テーマをことごとく忘れているというのに。

哲学的、倫

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#5 ”可能性”に足元をすくわれないために

#5 ”可能性”に足元をすくわれないために

人生100年時代の、まだ早朝にあたる20代半ばでさえ、心のふとした間隙に入り込み、ずしんと重くぶら下がる後悔は、すでにいくつもある。
実に緩慢な25余年の生にでさえ、遂に和解できずに別れたかつての友人や、あの場であえて言わなければよかった言葉等々、じっくりと思い返せばじわりじわりと浮かんでくる場面は枚挙にいとまない。

ただ、それらの後悔が、「本格的に身体を蝕みはじめる」までには、おそらくもう少し

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#4 自分のために、自分勝手な創作を

#4 自分のために、自分勝手な創作を

ジブリ映画「耳をすませば」では、主人公・雫が人生で初めて書き上げた小説を、地球屋店主の西老人に読んでもらうシーンが印象的である。
街灯り煌めくベランダで、ありがとう、とてもよかった。と評する西老人に、雫は泣きそうになりながら、自らの不出来な作品に対する否定の言葉を重ねていく。
「そう、荒々しくて率直で、未完成で。聖司のバイオリンのようだ。」
「よくがんばりましたね。あなたはステキです。」
「慌てる

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#3 飛び降りた自分を想像すれば、少しは生きたいと思えるかもしれない

#3 飛び降りた自分を想像すれば、少しは生きたいと思えるかもしれない

※少々直接的な表現があります

ストレスフルな世界において、”死にたい”と、わりとカジュアルに思えてしまうのには、人が今ここで生きている限りはまだ、その死を選択できる内にある、という立ち位置的な要因があるのではないかと思う。

このまま生きるか、いっそ死んでしまうか。

例えば夕食は肉か魚か、あるいはレジャーで山に行くか海に行くか…といったベタな逡巡にも似たような泡沫希死念慮は、きっと無意識の内に

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プロボックス/サクシード 内外装カスタム記録ノート

プロボックス/サクシード 内外装カスタム記録ノート

2023年1月に中古で購入したトヨタ・サクシード(DBE-NCP160V)で使用している快適・便利アイテム等、内外装カスタムを掲載している記事となります(随時更新の可能性あり)。同車種以外のオーナーの方でも、カスタマイズの参考となれば幸いです。

0.プロボックス/サクシードのざっくりオーナーレビュー(1)おすすめポイント

シンプルイズベスト…最近の車にありがちな余計な装飾や過度な装備が除かれ、

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#2 たとえ何かを損なっていても、演じなければいけない大人像

#2 たとえ何かを損なっていても、演じなければいけない大人像

ただ年齢を重ねれば大人になれる訳ではない。私たちが限りなく「大人」に近似した存在であるためには、ただ生きてさえいれば手に入る年齢以外にも、自ずから積極的に求め、備えておいたほうが望ましいアクセサリーが数多くある。
それらは、然るべき学校の卒業証書や自分を養うことのできる食い扶持、または新たな家族と、その下に招かれる未来の子どもといったものなど。
このような定式は、多様化が浸透した令和の時代にあって

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#1 始めるは易く、続けるは難し

#1 始めるは易く、続けるは難し

あからさまにシリーズ化を予期したタイトル画像。
「深夜のモノローグ→深夜の省察ノート(R5.9.30更新)」とメインタイトルを銘打ち、記念すべき最初の記事からして既に「続けるは難し」と予防線を張る臆病さ。
社会人の自覚など部屋の片隅に捨て置き、深夜1時にこの記事を作成している点からしても、この取り組みが持続可能なものかどうかはかなり怪しい。

細々とした日々の雑感をテキストに残しておきたい。

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社会人374日目|所感

社会人374日目|所感

学生時代の年度の切り替わりと言えば、自身の学年が1つ上がるちょっとした高揚感、親しんだ先輩や同期との別れを代償に、新たな後輩・同期との出会いを得るといった、平坦な日々の連続に鮮やかな転機をもたらすイベントであったと思い返す。

社会人として2年目に突入したこの春。それは3月末に降って湧いた人事発令、拍子抜けするほどシームレスな移行・引き継ぎ作業、そして異動者と新任者があっけなくすげ代わったところで

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「夏物語」の結末から見える、反出生主義の弱さと決して徹底されることはない宿命について。

「夏物語」の結末から見える、反出生主義の弱さと決して徹底されることはない宿命について。

 小説よりも新書・実用書を好むのは昔からの趣向で、机と一体になった天井まである本棚の、おおよそ8割方の体積は後者によって占められている。そのせいか、あえて小説を読むということになれば、限りなく現実に近しいストーリー(それらは往々にして現実の苦しさ、寒々しさを如実に語るような)を好むという偏屈な性である。

 川上未映子作の「夏物語」を知ったのは、反出生主義をテーマに卒業論文を執筆している最中であっ

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マイクラ世界の歴史と社会を考察する②|バニラの古代帝国はいかにして地球の7倍もの地域を支配したのか?

マイクラ世界の歴史と社会を考察する②|バニラの古代帝国はいかにして地球の7倍もの地域を支配したのか?

【※本記事は茶番記事です。】
===前回の記事はこちらから===

===以下本編===

1.街道の不在は何を意味するか? 前回の記事において、地球の七倍もの面積を有するマインクラフトのバニラワールド(以下「バニラ」)には、かつてその全ての地域を支配する古代帝国があったのではないか、という仮説を立てた。各地に点在する、建築規格の統一された寺院群、都市構造に類似性が見られる村々、そして共通通貨とし

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マイクラ世界の歴史と社会を考察する①|統一性と広域性から見える、古代帝国の存在

マイクラ世界の歴史と社会を考察する①|統一性と広域性から見える、古代帝国の存在

【※本記事は茶番記事です。】

0.謎に満ちたバニラワールド 実際にプレイしたことはなくても、耳にしたことがある人は多いはず。今や教育現場での活用も始められている、サンドボックスビデオゲーム、マインクラフト(通称:マイクラ)。

 様々な種類のブロックで構成された世界で、アイテムを作り、拠点を築き、そして最終的にはエンドの支配者たるエンダードラゴンを倒すことで一応のゴールに到達するというこのゲーム

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社会人95日目

社会人95日目

耐えきりました3ヶ月。春うららかな4月は過去に。いつの間にか2021年も過半を通り越し、新卒はどのように7月を迎えたのか。前回の記事と近況を比較しながら振り返る。

1.朝の準備について 朝はやはり慣れない。ベッドから体を起こすときが一番体力を使う。正直起きてしまえば後は流れ作業的に玄関から出るまでに至る訳であるが、6時半にけたたましく鳴るアラームを説き伏せて起床に至る頃には、既に針が7時10分前

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書評『人が死なない防災(片田敏孝)』|神様にはなれない行政・命を守る一人ひとりの決断

書評『人が死なない防災(片田敏孝)』|神様にはなれない行政・命を守る一人ひとりの決断

1.災害対策基本法ー防災行政の興隆第三条 国は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのつとり、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護する使命を有することに鑑み、組織及び機能の全てを挙げて防災に関し万全の措置を講ずる責務を有する。(昭和三十六年法律第二百二十三号 災害対策基本法)

 明治以降、日本で発生した台風被害の中でも最悪の死者・行方不明者を数えた、昭和34(1959)年の伊

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人はなぜ「承認」を「欲求」するのか

人はなぜ「承認」を「欲求」するのか

本日もご覧いただきありがとうございます。
今回も持論マシマシでお送りいたします。
突然ですが、皆様の承認欲求、ちゃんと充足されているでしょうか?

承認欲求とは一般に、他人から認められたいという欲求や自分が周囲から一目置かれるような存在でありたいという願望の総称である。(正木,2018)

朝起きて、スマホを開き、ツイッターを起動する。昨日寝る前にした、自分ではうまいこと言ったなあと思ってるツイー

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哲学の存在意義は「言語化」にあり

哲学の存在意義は「言語化」にあり

私とは性格も考え方も、そして専門領域も異なる友人A。あるとき彼から哲学について、「明確な答えが出せないところが何とも解せぬ」といった趣旨の所感を表明されました。大学時代、政治哲学ゼミの端くれ学生であった自分としては、ここで何か腑に落ちてもらえるような、気の利いた哲学の意義を言わなければ…と思い立つ。が、その場で即座に答えること叶わず、「まぁたしかにねぇ~」と、お得意の同調言葉で場を流すという結果に

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「存在」とは赤字からのスタートである

「存在」とは赤字からのスタートである

社会人3週目を迎えた今週、新規採用職員向けに行われた接遇研修。講師の先生は始めにこのようなことをおっしゃいました。

「マナーとは、ルールとは異なり、守らなければならないものではありません。しかし、守ることで相手に不安や不快感を与えることを避けることができます」

なるほどな、と思いました。おそらく私以外の参加者も同じように納得し、今回の研修で学んだことを、不安だらけの社会人生活の糧に少しでもでき

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