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社会人374日目|所感

学生時代の年度の切り替わりと言えば、自身の学年が1つ上がるちょっとした高揚感、親しんだ先輩や同期との別れを代償に、新たな後輩・同期との出会いを得るといった、平坦な日々の連続に鮮やかな転機をもたらすイベントであったと思い返す。

社会人として2年目に突入したこの春。それは3月末に降って湧いた人事発令、拍子抜けするほどシームレスな移行・引き継ぎ作業、そして異動者と新任者があっけなくすげ代わったところでスタートした。そこには一寸の感激も無いと言ってしまえばそれまでだが、市民の変わらぬ日常を支える定型業務を途切れさせまいとする、役所の意地というか、日常も垣間見えた。

§1 フルタイム生活への順応

さて、最適化された社会人生活を求めて、日々反省と改良に取り組んできたこの1年。昨年4月の記事で、当初は以下のような1週間のルーティンを設定していたが、現在は太字になっている箇所のみがおおむね続けていると言って良い習慣である。

・月曜日→(考え中)
・火曜日→アニメが観られる!
・水曜日→夕飯は外食で
・木曜日→お昼を少し豪華に
・金曜日→銭湯に行く
・土曜日→外出の日
・日曜日→家でゆっくりする日

当初決めたルーティンから外れつつあるというのは、怠惰になったということではない。むしろそれは、フルタイム労働のスケジュールに体が順応していった結果であると言える。

基本的に「代わり映えしない」生活が続くからこそ、最初は毎日何かしらの変化を必要としていた節があるが、その欲求も生活への慣れに反比例して逓減していくため、今や週半ばの外食、週末の休みさえあれば「なんとか」なるのだ(それさえも残業等で失われる危険性はあるけれど)。

一番しんどい朝の通勤電車の乗車時間は、ソシャゲのデイリー消化+アニメ1話分の視聴を組み込むことで心の平穏を何とか保っている。とはいえジャンルや内容には注意を払わなければならない。死人が出るであるとか、あるいはエンディングで「ここは世界一優しいおかえりが待ってる場所」などと歌うアニメを朝っぱらから見ると陰惨な気持ちになる。少しでも前向きになれるようなストーリーが良い。

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§2 仕事の解像度と、感情労働について

これはどの仕事でもそうかも知れないが、公務員の場合は特に、年度を通して1度仕事を回してみることで、自身の仕事の解像度(言うなれば業務の5W1Hへの理解度)が向上する。この感覚は、暗中模索の日々が続いた1年目だからこそ、特に強く感じたと言える。

仕事の解像度の向上が図られることで、業務全体を俯瞰する視座を通して、効率よく作業の組み立てができるようになる(と期待している)。私の例で言えば、年度末から年度初めにかけてが繁忙期となるため、先行して準備できる作業を余裕がある時期に済ませてしまうといったことも理論上は可能だ。特定の時期の負担をできるだけ分散させることで、残業を減らし、健全な精神衛生の確保に努めたいところである。ここまで何かできる人っぽく言っているが、結果を伴わなければただの机上の空論であるため、2年目の宿題としたい。

また1年目を終えて1つ大きな気付きがあったとすれば、社会は何だかんだと言って「感情労働」で回っているところがある、ということだろうか。

これには(実に皮肉なものも含めて)以下のような例を示したい。
✅遅くまで残っている人の方が周囲の好感を得やすい(という直感)
✅メールよりも電話、電話よりも対面
✅コミュニケーションに求められるクッション性

ほとんどの仕事が人間と人間との協働で成り立つ以上、人と人とが関わる時間の長さやその手段の適切さ、そして柔軟性のあるコミュニケーションが付帯しているか否かといった点は、仕事の結果や人間関係に大きく影響する。

仕事なんて粛々淡々に遂行すれば良いと思うところが無いわけではないが、それだけでは仕事を回せないということに気づく。自分自身に利がもたらされるように、そして相手にも快く協力してもらえるように、時間をかけ、丁寧なコミュニケーションを続けることで円滑な業務遂行につながる。そのような言われてみれば当たり前かもしれない事実を、実感を伴って理解するのに1年かかったというわけである。

§3 使って良かったアイテム5選

真面目な話を書き連ねて疲れてしまったので、最後に働き始めてから使って良かったアイテムを紹介したい。というより今回はこれがしたかった。

① SONY WF-1000XM4(フルワイヤレスイヤホン)

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主に通退勤時に使用。もともとはネックバンドタイプのWI-1000Xを使っていたものの、大きさゆえに取り回しに難があったため、コンパクトなフルワイヤレスタイプに買い替えた。ノイズキャンセリングが非常によく効くので、電車通勤には最適。バッテリーも単独8時間/ケース込みで24時間分持ち、遅延も殆どなく、もちろん高音質。オーディオはSONY信者。

② 無印良品 肩の負担を軽くする撥水リュックサック

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落ち着いたデザインから通勤バッグだけでなく、普段の外出にも使える無印のリュック。重いものを入れても確かに負担を感じにくく、何かと荷物が多くなる人にオススメしたい。インナーバッグや仕切りなどを別に用意すると、中の物がバラバラにならずに済む。何より安いのが良い。

③ レイメイ藤井 DETECOOL(ペンケース)

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筆記用具は必要なものをすぐに取り出せた方が効率が良いので、デスクに立てて中身を探しやすいこのペンケース(使用しているのはモバイルタイプ)を使っている。余談だがボールペンは1本1色タイプをオススメする。多色タイプは色の間違えや構造上の安定性といった問題があるからだ。

④ 高橋手帳 No.933(4月始まり・B5サイズ)

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手帳はアナログに書き込むタイプを使っている。紙手帳のメリットとしては、スマホを使いづらい場面での可用性、アレンジのしやすさなどが挙げられる。公務員なので4月始まり(これが意外と少ない!)のものであることは第一条件に、マンスリーに余裕のあるB5サイズ、そして1日の記録を書き込みやすいこのタイプをちょうどこの3月から使い始めた。

1日の記録は、主に勤務時間・業務内容・雑多メモといった内容となっている。勤務時間は業務の繁閑期把握、業務内容は翌年度の見返し用と来たる引き継ぎへの備え、そして雑多メモは疑問点やTo Doの管理等に使える。

⑤ GTRacing JP-GT666F(ゲーミングチェア)

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デスクワーカーにとって椅子の快適性は死活問題である。1日のほとんどを座りながらの作業に費やす負担を考えれば、(職場に持ち込むことはかなわないとしても)せめて自宅の椅子ぐらい良いものを使いたい。辿り着いた結論はゲーミングチェアの導入だった。

このタイプは足を載せられるオットマンとリクライニング機能、そして何よりそこまでゲーミングチェア特有のダサさがそこまで強調されないデザインなので、使いやすいという点が良い(更にインテリア性を高めるのなら、ファブリックタイプもある)。

§4 おわりに

久々にnoteに手をつけたせいか、そこまで長大とも言えないこの記事を完成させるために、貴重な土曜日の午後をほとんど使ってしまった。またしばらくツイッター生活に戻ろうと思う。

春は特に、期待と不安が激しく交錯する季節と言え、何人も時間と心の余裕をいかにして確保するかが重要である。記事は医師の斎藤茂太氏の言葉を引用して締めくくりたい。

 完璧を求めて自分を駆り立てることは必要だが、「完璧でなければだめだ」と考えて、自分を追い込んではいけない。気持ちに大きな負担がかかり、楽しかるべき人生が堅苦しくなってしまうではないか。
 私はつねづね、人生80パーセント主義で生きるのがいいと思っている。
 二割のマイナス部分をあらかじめ見込んでおけば、つまずいたとしても「まぁ、こんなこともあるさ」と納得でき、焦りやいらだちを感じることもない。マイナスを見込むことでプラス思考になれるわけだ。
 人生の80パーセント主義こそ、しなやかな生き方の極意である。
【斎藤茂太(2005)「心をリセットしたいときに読む本」ぶんか社文庫】

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