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北米・南米映画

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アメリカ、カナダ、メキシコ、キューバ、ブラジル、アルゼンチン、チリなど南北アメリカ大陸の映画のまとめ
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2022年2月の記事一覧

『ナイル殺人事件』再び見た直後の雑記

『ナイル殺人事件』再び見た直後の雑記

ケネス・ブラナー監督兼主演兼製作作品『ナイル殺人事件』を新宿バルト9にてもう一度見てきました。

もちろん、アガサ・クリスティ原作の船上ミステリーであることに変わりありませんが、

それ以上にとてつもない多重恋愛劇でした。

詳しくはネタバレになるので書けませんが、

略奪愛、愛の嫉妬、愛の未練が3つ、老いらくの恋、格差の恋、同性愛、それと親子の愛、そして仕事への愛まであり、2回見てようやく落ち着

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『ナイル殺人事件』見た直後の雑記

『ナイル殺人事件』見た直後の雑記

ユナイテッド・シネマ浦和で本日から公開のケネス・ブラナー主演兼監督兼製作の『ナイル殺人事件』を見てきました。

アガサ・クリスティ原作で1978年にも映像化されている『ナイル殺人事件』のリメイク。ナイル川やエジプトの風景を存分に使い、そして乗客たちのおぞまく人間模様もバッチリ描き、オーソドックスな船上ミステリー/サスペンスながらケネス・ブラナーらしい上品に仕上げた好リメイク。

事件が起こるまでは

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『ドリームプラン』見た直後の雑記

『ドリームプラン』見た直後の雑記

新宿バルト9でウィル・スミス主演『ドリームプラン』を見てきました。

テニス史上初のアフリカ系アメリカ人の世界チャンピオン姉妹かプロになる直前・直後の話で、テニス素人父ちゃんリチャードと、これに健気についていくビーナスとセレーナの姉妹の親子の挑戦。

スポーツで猛烈父ちゃんと娘・息子のストーリーって、漫画なら「巨人の星」、実在なら亀田親子、アニマル浜口・浜口京子などわりとあったりするが、そのいずれ

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『ティル・デス』見た直後の雑記

『ティル・デス』見た直後の雑記

新宿バルト9でミーガン・フォックス主演のサスペンス映画『ティル・デス』を見てきた。

都心から離れた凍った湖畔のコテージで繰り広げられるシチュエーションスリラー。その背景に結婚10年目の主人公エマと夫マークの倦怠期夫婦がマークが食事→プレゼント→サプライズという感じで夫婦の再起……かと思いきやからの突如の惨劇&シチュエーションスリラー。

その夫の背景や妻の不倫相手のトムとの件や、少し前にあったエ

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『アベンジャーズ:エンドゲーム』蔵出しレビュー

『アベンジャーズ:エンドゲーム』蔵出しレビュー

公開当時のレビュー。

MCUの根幹に当たる『アベンジャーズ』も「エンドゲーム」と題しただけあり、壮大なサノス軍への復讐とグランドフィナーレになっており、「エンドゲーム」と言うだけのことはある。

要は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の後編であり、『アイアンマン』の最終回になる。前半はタイムスリップ大作戦なミッションが中心で、これまで絡みがなかったアントマンの活躍が嬉しい。後半はMCUの

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『NETFLIX/世界征服の野望』蔵出しレビュー

『NETFLIX/世界征服の野望』蔵出しレビュー

公開当時のレビューです。

『ROMA/ローマ』や『アイリッシュマン』などオリジナルの製作映画を米アカデミー賞に送り込むまでに成長した動画配信・映画製作会社のNetflix。そのNetflixの会社創設からの紆余曲折を描いたドキュメンタリー映画だが、まさしくアメリカン・ドリームであり男のロマンを痛感させる。

1997年の創設から現代まで、元CEOとなったマーク・ランドルフやミッチ・ロウをはじめと

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『アンチャーテッド』見た直後の雑感

『アンチャーテッド』見た直後の雑感

ユナイテッド・シネマ浦で『ゾンビランド』シリーズのルーベン・フライシャー監督作品『アンチャーテッド』を見てきました。

プロデューサーが「アンチャーテッド」の映画化の権利を2009年に買い、監督が巡り巡ってルーベン・フライシャーになったという、製作過程から執念のトレジャーハントムービー『アンチャーテッド』。

見てみれば、やはり『インディー・ジョーンズ』シリーズやニコラス・ケイジ主演の『ナショナル

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『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』見た直後の雑感

『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』見た直後の雑感

MOVIXさいたまでリー・ダニエルズ監督作品『ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ』を見てきました。

作品は晩年のビリー・ホリデイが麻薬で逮捕された10年前からその時に至るまでをインタビュアーに語る内容を映像化したもので、その主軸となるのが歌手ビリー・ホリデイと連邦麻薬局の黒人捜査官ジミーとの関係を描いたもの。

このビリー・ホリデイが政府から睨まれているのは麻薬の件だけではなく

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『ウエスト・サイド・ストーリー』に出てくる○○系(人種)をライトに解説

『ウエスト・サイド・ストーリー』に出てくる○○系(人種)をライトに解説

はじめに

先週末から公開のスティーヴン・スピルバーグ監督作品『ウエスト・サイド・ストーリー』。圧倒的な歌とダンス、メロドラマのさなか、メインストーリーの一つにイタリア系とユダヤ系の非行グループ「ジェッツ」とプエルトリコ系アメリカ人非行グループ「シャークス」 との対立がある。

しかしながら、日本人であるボクらにはイタリア系とかプエルトリコ系と言われてもいまいちピンとこない。

そこで、この人やこ

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『ブルー・バイユー』見た直後の雑記

『ブルー・バイユー』見た直後の雑記

TOHOシネマズ シャンテで『ブルー・バイユー』を見てきました。

なるほど、
タイプとしては監督・脚本・主演のジャスティン・チョンがかつて出演していた『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』より対象側、つまり密入国者や不法就労者、不法滞在者視点のドラマ。それも、ストレートな不法滞在者ではなくて、養子縁組として迎えられた異邦人が手続きの不備で永住権を得られず、何かのきっかけで不法滞在者扱いされ、元

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『ウエスト・サイド・ストーリー』見た直後の雑記

『ウエスト・サイド・ストーリー』見た直後の雑記

スティーヴン・スピルバーグによる『ウエスト・サイド・ストーリー』。

もちろん、1961年に公開したロバート・ワイズとジェームズ・ロビンズによる『ウエスト・サイド物語』のリメイクである。
それも時代設定・基本プロットはそのままにリメイクされた。

見る前は2020年代の今、1960年代のミュージカル映画をリメイクする意味はなんなのか?
謎はこの一点に尽きた。
もう一つ加えると、古今東西のミュージカ

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U-NEXTで『アイアン・シーク』を見る

U-NEXTで『アイアン・シーク』を見る

2015年のドキュメンタリー映画で、
日本では2,3年前に上映回があっただけだったので
見逃していた『アイアン・シーク』がようやくU-NEXTで配信になり、
さきほど見てみた。

アイアン・シークは第11代のWWF(現WWE)世界ヘビー級チャンピオンで、80年代にWWFで活躍した悪役スターレスラーで、そのドキュメンタリー映画。

半分は彼のバイオグラフィーで、後半4分の1は現在の様子。前半は駆け出

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『355』見た直後の雑記

『355』見た直後の雑記

MOVIX三郷でスパイアクション映画『355』を見ました。

いい意味で期待通りのハイクオリティな女性スパイグループ映画だった!

テロ組織に奪われたデバイスをCIAのエージェントのメイスが取り戻そうとするもあるトラブルに合う。そこでメイスの友人であるMI6のハディージャと組み、デバイス奪還の任務に。

これは面白い。
敵だったエージェントが仲間になり、
詳しくは書けないがそうでない者と意外な関係

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