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U-NEXTで『アイアン・シーク』を見る

2015年のドキュメンタリー映画で、
日本では2,3年前に上映回があっただけだったので
見逃していた『アイアン・シーク』がようやくU-NEXTで配信になり、
さきほど見てみた。

アイアン・シークは第11代のWWF(現WWE)世界ヘビー級チャンピオンで、80年代にWWFで活躍した悪役スターレスラーで、そのドキュメンタリー映画。

半分は彼のバイオグラフィーで、後半4分の1は現在の様子。前半は駆け出しと悪役レスラーとしてのサクセスストーリー。見事なのはイランのテヘラン出身と、1979年〜80年の時事ネタをフルに生かして大ヒールになったことを的確に分析。
そして、中盤からはドラッグが元でWWFを解雇され、落ちぶれる様子を映す。このまま終わってもおかしくないし、それはそれでジェイク・ロバーツの『ビヨンド・ザ・マット』みたいな味わいになったはず。

しかしながら、後半4分の1で意外な展開に。ここはネタバレになるから書けないが、
一つは彼のポテンシャルで、
それが現代と見事にマッチしたということ。
それと、80年代の過去の栄光がより良く光っている。過去の栄光と書くとあまり聞こえはよろしくないが、アメリカではそれが上手く機能している。
「ずっと最前線でなくてもこういう光り方もあるんだ」と感心した。

似たような展開に
クリント・イーストウッド監督の『ジャージー・ボーイズ』があるが、終盤のそれは流石に違うし、
ミュージシャンのドキュメンタリー映画でオジー・オズボーンのドキュメンタリー『オジー降臨』もアルコール依存症に苦しむオジーが描かれていたが、
オジー・オズボーンの場合は引退宣言しても常に撤回してずっとトップで来たからやはり違う。

ドキュメンタリー映画『アイアン・シーク』は終盤の意外な光り方が面白い。これに華を添えてるのが、時折証言者として出てくる“ロック様”ことドゥエイン・ジョンソンやミック・フォーリー。特にハリウッドスターとして成功し活躍中のドゥエイン・ジョンソンからの言葉は大きい。これならビンス・マクマホン等が出てなくても納得。

ドキュメンタリー映画『アイアン・シーク』は彼を知らなくてもおそらく楽しめるし、知ってる方なら絶対必見のドキュメンタリーである。

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