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『NETFLIX/世界征服の野望』蔵出しレビュー

公開当時のレビューです。

『ROMA/ローマ』や『アイリッシュマン』などオリジナルの製作映画を米アカデミー賞に送り込むまでに成長した動画配信・映画製作会社のNetflix。そのNetflixの会社創設からの紆余曲折を描いたドキュメンタリー映画だが、まさしくアメリカン・ドリームであり男のロマンを痛感させる。

1997年の創設から現代まで、元CEOとなったマーク・ランドルフやミッチ・ロウをはじめとする創設メンバーにインタビューをし、かつての功績や失敗を振り返る形で構成。今や隆盛を誇るNetflixのストーリーだからいかにしてその窮地から脱したか興味は尽きない。

さらにポイントであるのは随所で出てくる元ブロックバスターの創設者たちの様子。こちらはNetflixとは逆に堕ち行く巨人のように描かれる。日本には馴染みのないレンタルビデオショップだが、Netflixに対する巨人としての存在は十分で、まさしくNetflixによるジャイアントキリングが見られる展開。

2000年前後の失敗やテレビドラマ製作における失敗作などについてはさわり程度でしか触れていないのが残念だが、一つのアメリカン・ドリームとしては十分な企業ドキュメンタリー。Netflix加入者はもちろん、今テレビドラマや映画、それとレンタルビデオ/DVD業界に携わる方には見てほしい。

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