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ポップカルチャーは裏切らない

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”好きなものを好きだと言う"を基本姿勢に、ライブレポート、ディスクレビュー、感想文、コラムなどを書いている、本noteのメインマガジン。
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2019年5月の記事一覧

2019年5月の色々(ナナヲアカリ/どんたくミナトライブ/夢みるアドレセンス/ユニコーン/ラッキーフィッシュと浮かぶ夜/忘れらんねえよ×ネクライトーキー/BiSH/第1話)

2019年5月の色々(ナナヲアカリ/どんたくミナトライブ/夢みるアドレセンス/ユニコーン/ラッキーフィッシュと浮かぶ夜/忘れらんねえよ×ネクライトーキー/BiSH/第1話)

5.1 ナナヲアカリ「ススメ!!しあわせ症候軍ツアー」@福岡DRUM Be-1

令和最初のライブは、完全初見なナナヲアカリ。ロック兄弟というニコ生の番組MCとして知っていて、楽曲自体は去年聴きはじめたばかりなのだけど、2018年ベストアルバムにも選出したし、秀逸な作家陣から曲を募り、自身のアイデンティティと合わせて歌唱するというこのスタイル。YUKI、木村カエラの流れを汲むSMAのお家芸じゃん!

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きのこ帝国とは

2019年5月27日18時のこれである。週明けに投下された憂鬱案件だった。

昨年秋からライブ活動・楽曲制作を休止していたので、その流れだと捉えればごく自然なことだ、、と受け入れる気にはなかなかなれない活動休止である。やむを得ない理由であり、また、きっといつか訪れる、と覚悟していたことなのかもしれない。その時が遂にきたのだろう。とはいえ、個人的には2010年代のベスト・オブ・バンド。ペースは落ちて

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イノセントカルト誕生〜2019.5.25 眉村ちあき1stツアーファイナル@福岡graf

イノセントカルト誕生〜2019.5.25 眉村ちあき1stツアーファイナル@福岡graf

令和元年は彼女にベットしたい。弾き語りトラックメイカーアイドル・眉村ちあき。ひとまず僕の好きな「サイコパス」という曲の良さを伝えたい。

虚空を掴むようにとりとめのない歌い出し、なぜか急に毒を吐き、サビでは丸美屋の混ぜ込みわかめのCMソングとかいけつゾロリを引用して、謎の擬音連発で締めてしまっている。語ることを拒んでくるような、論理もルールも何もない歌詞。これが妙に無機質でボイスサンプリングなんか

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#ベスト平成ソング の結果の話

こういう企画が開催されまして。恒例の年間ベストの派生企画なのだけど、もう1回年末気分が味わえた感。その結果がこの度発表されたわけです。

コメント欄とかリンクツイートでは趣旨などを理解してない方々が荒らぶっておられるのだけど(ほんとリテラシー、、って感じ)、投票参加&レビュー側としては面白くも驚きの結果で。勝手に1位は「今夜はブギーバック」だと思ってたのだけど、いやはや平成のロックバンドたちの強さ

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野崎さんのMacが鳴らなくなった日〜2019.5.12 くるり『songline』リリースツアー「列島 Zeppェリン」@ Zepp福岡

野崎さんのMacが鳴らなくなった日〜2019.5.12 くるり『songline』リリースツアー「列島 Zeppェリン」@ Zepp福岡

くるりが昨年9月にリリースした12枚目のアルバム『ソングライン』、そのリリースツアーの福岡公演に行ってきた。アルバムリリースから8ヶ月と、昨今では珍しく期間を置いてのツアーである(本人たち的にはちょうどいい感じようだったけど)。前ツアーから引き続きギター松本大樹、キーボード野崎泰弘、そして本作や『NIKKI』にも参加したドラマー、クリフ・アーモンドを迎えての6人編成。アルバムジャケットを模したバッ

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朝がこない この街のすべて~「愛がなんだ」

朝がこない この街のすべて~「愛がなんだ」

僕は映画であれ何であれ、コレはこういうもの!と言い当てづらい作品が好きなのだけど、今泉力哉監督「愛がなんだ」はまさにそういう作品で嬉しかった。恋愛映画の枠内にしっかり居ながら、登場人物が静かに悶え足掻く姿は現代的で多面的な人間ドラマであり、あまりに滑稽すぎてコメディにしか見えない瞬間もあり、時折ホラーやサスペンスへも達していた。シンプルな会話シーンに見えて、恋心や笑いのみならず狡猾さや黒い感情まで

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