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終わりゆく資本主義・ポスト資本主義を考えるマガジン

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#仕事

正規を減らしすぎて、「いい仕事」が消えつつある世の中

2015年に役所を辞めてからというもの、いろんな職場で非正規として働いてきて(遡れば大学時代のバイトも含め)、どこの職場へ行っても「人手不足だなぁ…」と感じることが多く、特に減らされている正規の従業員の業務過多&しわ寄せ、からの疲弊、メンタル、退職…といった流れは本当によくあることなんだなと実感しています。もう少し人がいればちゃんと回るのになぁ…と思ったことも数知れず。人手不足からの業務過多で、世

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一日四時間労働くらいがちょうどいい

「一日8時間、週5日労働」が体力的&精神的に無理すぎて、もう二度と正規では働けないと悟っている私なのですが、そんな私が手に取る本も似たような思想のものが自然と多くなります。最近読んでいたのが『怠惰への讃歌(バートランド ラッセル (著), Bertrand A.W. Russell (原著), 堀 秀彦 (翻訳), 柿村 峻 (翻訳) )』という本でした。ラッセルさんの哲学エッセイが15章ほど収録

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どんな仕事を「公」が担うべき?

前回のどんな人が高い給料をもらうべき?という記事に続き、「どんな~べき?」シリーズ第2弾。今回は「公」が行うべき仕事とはどんなものかについて少し考えてみたいと思います。人口減少やAI等の発達に伴い、人間と労働について、また「働いて賃金を得て生きる」という生き方そのものを見直す時期に来ているように思いますが、それでも人間がやらなければならない仕事というのは必ず残ります。また、その性質から言って、利益

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どんな人が高い給料をもらうべき?

漠然とした大きな問いをタイトルにしてみました。組織で働いていると、「なぜこんな人が私より給料もらってるんだろう?」と思うことも結構あると思います。組織の内部でも、業界別、職業別でも思うことがあるのではないでしょうか。これは一人一人価値観が違うのかな、と思う部分でもありますので明確な答えは出ないでしょうが、今の社会全体の給与体系を比較してみても、何か納得のいかない理不尽さを感じる人が多いのではないか

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思い通りにならない世の中における優先順位

最近「世の中の人ってこんなに自己中心的な人ばっかりだっけ?」と思うようなことが多いなぁと少し悲しくなったりする時もあります。グローバル資本主義が自己中心的&エゴ丸出しな思想なので、人々の意識がそちらに向かいがちということもありますし、「引き寄せ」などのスピブームにより、願望成就や夢を叶える的な思想が流行っていることも背景にあると思います。「自分の思い通りに生きるために…」というのが人々の共通目標み

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怠惰な人間とベーシック・インカム

前回の更新からだいぶ間が空いてしまいました。インプット量に対してアウトプットが全く追い付いていない状況で、このままnoteで更新していくのかも含めて情報発信の在り方を整理している状況です。さて、今回の話題ですが、前回の楽な方に、楽な方に流れるのが人間という記事の続きのような内容で、最近よく耳にするようになった「ベーシック・インカム」との関係について考えてみたいと思います。ベーシック・インカムについ

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「弱肉強食社会」を支持する愚か者

前回のスカイプ対談&分離感と社会の諸問題という記事に、あらゆる社会問題の根底には根深い「分離感」の意識があるという話を書きました。現代の資本主義社会は完全な「弱肉強食社会」となっており、「自分さえよければいい」、「とにかく他社(他者)との競争に勝つ!」という思想のもとに構築されている社会です。小さいころから他人と比較され、競争や勝つことを推奨されて育ちます。「弱者は自己責任」という論理が平然とまか

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「正規・非正規」の枠を超えた働き方

人が働く上で不満に感じることが多いことの一つとして、自分の仕事と給料が見合っていないことであったり、仕事ができない(しない)人が出世して高い給料をもらっていることだったり、いい仕事をしても給料に反映されないことなど、仕事に対する見返りへの「納得いかない感」というものがあると思います。私は公務員として働いていた時にまさにその感覚を味わっていたし、やっても報われない感がものすごくありました。結果、心身

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働く必要がなくなったら困る「仕事人間」

昨日の「働かなければ生きていけない」がそもそもおかしいの記事の続きのような内容になります。私は基本怠け者ですし、興味のある本当にやりたいことがお金や仕事にならない分野の勉強ということもあって、働かなくていいなら働かずに勉強してたいよと思うタイプなのですが、世の中には仕事が大好きないわゆる「仕事人間」もたくさんいらっしゃいます。本当にその仕事を愛していて、情熱を持って取り組んでいるのなら良いのですが

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「働かなければ生きていけない」がそもそもおかしい

6月3日に開催したオフ会の気づきの記事を前回書きました(オフ会開催&「つながり」の大切さの記事参照)。前回の記事には取り上げなかったけれど、重要なテーマとして挙がっていたのが「働く」ということについてでした。私のnoteを読んでくださっている方の多くの方がこの「働く」ということについて興味があるのではないかと思います。これまでを振り返ってみても、学生時代から今までの10年余りで自分の中の「働く」こ

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「雇用のための過剰生産現象」を感じる今日この頃

またしても頭が思想家モードになりつつある今日この頃。昨日の現代における「有用性」至上主義の呪いという記事で、フランスの思想家、バタイユの「有用性」の概念の話に少し触れました。そして昨日早速図書館に行き、バタイユの本を借りて読んでみました。難しいところは読み飛ばしましたが、ざっと読んだ印象では、やっぱり自分と興味の対象が似てるなぁということでした(笑)。神秘主義に傾倒したり、形而上学を研究したりと、

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「サステナブル」「循環」がとにかく肝

昨日の「心身の健康」に遠慮はいらないという記事で、ブラック企業の悪循環の話や、「心身の健康」を一つのバロメータとして生きることについて書きました。スピ系のサイトや本などでは語りつくされていることの一つに、「お金も愛もエネルギーです。循環させることが大切です。」といったメッセージがあります。耳タコなので誰しもが聞いたことがあると思うのですが、深く理解し腑に落として実践している方は少ないんだなぁという

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