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ブランディング

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記事一覧

CSO(チーフ・ストーリーテラー)という役割

CSO(チーフ・ストーリーテラー)という役割

2006年、佐藤可士和さんがユニクロの根幹に関わってイメージを刷新させ、「アートディレクター」という仕事が確立されました。

2017年頃から、noteを爆進させる深津貴之さんのような「CXO」という仕事が注目を集めています。

こうして「クリエイターが経営者と共に歩む」という事例は沢山生まれている……のですが、企業のストーリーをしっかり組み立てていくような役割は、案外まだまだ弱いのかも。いや、そ

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ビジョン刷新に込めた想いと、リブランディングの舞台裏

ビジョン刷新に込めた想いと、リブランディングの舞台裏

創業10年目を迎えた僕たちクロスフィールズは、2022年2月24日にビジョン・ミッションの刷新を発表する。これに伴って、こだわり抜いた特設サイトを日本語・英語の両方で制作したので、ぜひご覧頂きたい。

この刷新と変革のプロセスには、実に1年2ヶ月の時間がかかった。チームとしても僕自身としても、時間的にも精神的にも相当なコミットをした。大げさではなく、魂を込めた想いが結晶化したような感覚だ。

今回

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「CHILL OUT」ブランドサイトのつくりかた

「CHILL OUT」ブランドサイトのつくりかた

Webサイトの制作方法を実例でご紹介する「Webサイトのつくりかた」シリーズの第二弾!ということで、今回は各業界で注目の「CHILL OUT」ブランドサイトのつくりかたをご紹介します。

前回の「魔法部ブランドサイトのつくりかた」では、予想を遥かに超えた反響があり、チーム一同大変喜んでおります。今回の記事もWeb制作の参考となるように大ボリュームでお届けしたいと思います!

01. CHILL O

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【読書感想図】 D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略

【読書感想図】 D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略

Takramの佐々木さんが書かれた本ということで気になっていたD2Cを読んでみた。

少し前から個人的に、佐々木さんの語られていることが興味深くて、ビジネスデザイナーという肩書にもあるようにビジネスとクリエイティブ両視点での内容が面白い。

この本では、D2C(Direct to Consumer)を取り上げ、伝統的なブランドとの対比や成功事例などを紹介しながら、D2Cを実践していくためのプロセス

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デザイナーのポートフォリオの「良くない例」と必要な「伝えること」

デザイナーのポートフォリオの「良くない例」と必要な「伝えること」

デザイナーの皆様、ポートフォリオは作っていますか?

普段のデザインについては、会社で相談したりレビューをしてもらうことができますが、転職のためのポートフォリオとなると、なかなか「こう作るといいよ」というアドバイスがもらいにくくなりますよね。

私が採用活動で出会う「もったいないな」と思う例と
こうすると「もっと伝わる!」というポートフォリオの作り方をご紹介します。

よくある良くない例■作品のキ

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語るべきブランドのストーリーとは?

語るべきブランドのストーリーとは?

先日、ツイッターで編集者の竹村俊助さんのこんなツイートがバズっていました。

それから少ししてからカナエナカさんのこんなツイートにも大きな反響がありました。

竹村さんはアパレルについて、カナエナカさんはアパレルに限定しているわけではありませんでしたが、たくさんの人達の間で反響や話題になっていました。このことは、最近ユーザーの関心が薄れつつあると感じていたアパレル業界に属する人間の一人として、お二

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Goodpatchの新プロダクトStrapに秘められた苦悩の3年間のストーリー

Goodpatchの新プロダクトStrapに秘められた苦悩の3年間のストーリー

先週、Goodpatchから久しぶりの新プロダクトStrapのβ版登録開始がリリースされました。

LPのキャッチにある通り「リモートコラボレーションの可能性を広げるクラウドワークスペース」で、このコロナでリモートワークが広がっている中でリリースのタイミングが重なり、発表後5営業日で1800件を越えるβ版申し込みの登録があり、多くの反響をいただけました。

1年以上前から開発しており、タイミングに

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ユニクロはクリエイティブではない

ユニクロはクリエイティブではない

柳井さんが15年かけて口説き落とした、伝説のクリエイティブディレクター、John C Jay。世界最高のクリエイティブディレクターです。

ジョンジェイがユニクロに加わる!

ニュースを聞いて、耳を疑いました。

世界で最も有名で、クリエイティブな会社のオーナーでありパートナーである伝説の男を引き入れた!マジ?柳井さんの凄さと本気を感じ身震いをしたのを覚えています。

冒頭の言葉は、就任後1年半で

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ロゴデザインを作るとき、私が知りたいこと。

ロゴデザインを作るとき、私が知りたいこと。

私は日頃、デザイン分野のプロデューサーとして活動をしております。情報収拾をしていると、ブランディングやデザイン関連の素敵な記事をたくさん見かけます。これらの記事はいわゆる有益な記事なので、ここでいくつかご紹介します。

例えば、こちらの記事では、デザインとビジネスの関連性が紹介されています。「ブランディングやデザインにお金を使う意味って、なに?」と疑問に思っている方は、こちらを読むと疑問が解消され

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ユニクロは価格競争からどう脱却したのか

ユニクロは価格競争からどう脱却したのか

ユニクロが年末セール中ですね。今年のユニクロはダウンアウターのカテゴリを3から6に倍増させ、ブランドの顔になりつつあるダウン商品に注力しているようです。

近年は成長目覚ましいワークマンが新たな競合として猛威を振るっていますが、百戦錬磨の経験を持つユニクロがどのような戦略で対抗するのか、今後の動きに要注目です。

今回はそんなユニクロがかつて成功させたと言われている、「フランカー・ブランド」という

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FOLIOリブランディングの裏側 ──構想からリリースまでの8ヶ月の軌跡──

FOLIOリブランディングの裏側 ──構想からリリースまでの8ヶ月の軌跡──

株式会社FOLIO CDO(Chief Design Officer)の広野です。

この度、オンライン証券サービス「フォリオ」の正式リリースに伴いまして、思い切ったリブランディングをおこないました。

ビフォーアフターはこちらです。

ご覧の通り、今回のリブランディングプロジェクトはいわゆる「ロゴリニューアル」に留まらず、サービスを提供する上でのスタンスを改めて定義し直した、新たなブランドとして

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デザインの制作単価が上がった10のきっかけ

デザインの制作単価が上がった10のきっかけ

制作会社(フリーランスの方も)にとって単価の悩みは永遠につきまといます。僕も制作会社を経営しているので、長年この悩みと連れ添いこれからも添い遂げる事でしょう。そんなデザイナーにとっての単価の悩みについての解決法を僕なりの10の思考方法を紹介します。

※具体的なノウハウというより体験談なので皆さんの仕事に置き換えて参考にしてください。

はじめに単価を上げたいと思う動機ってなんでしょう?
・工数が

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国際物流スタートアップをデザインの力で前進させる。

国際物流スタートアップをデザインの力で前進させる。

ごあいさつはじめまして、こんにちは。GoodpatchでBXデザイン(Brand Experience Design)を担当してる米永です。 Goodpatchでは昨年BXチームが新たに設立されV/M/V構築、カルチャー浸透支援などコーポレートブランディングのお手伝いも増えてきています。UI/UXデザインを主軸に置きつつも領域をどんどん広げています。

昨年は、契約マネジメントシステムHolmes

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たぶん一生埋まらない『ブランド広告』と『キャンペーン広告』の溝について

たぶん一生埋まらない『ブランド広告』と『キャンペーン広告』の溝について

そごう西武の正月の広告が賛否も含めて話題ですが、これは『ブランド広告』として正しい形です。 ただ奇をてらった「飛び道具で炎上する広告」とは一線を画しています。

理由は、炎上した広告があった時に、必ず『コーポレートアイデンティティ(CI)』を確認します。 CIに沿っていればいいし、CIと矛盾するなら、やっていけないと判断しています。

今回のそごう西武なら、すべて理念体系に沿っているからです。

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