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歴史考察

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歴史について考察した記事をまとめています。
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2023年5月の記事一覧

開放と閉鎖、天日干しとぬか漬け

開放と閉鎖、天日干しとぬか漬け

魚の内臓などを取って開いて処理して、
日光に直接当てて「天日干し」にするのと、
ぬか床などに素材を入れ密封して、
暗室にて寝かせて「ぬか漬け」にするのと、

どちらも食品を「加工」するのは
変わりはありません。プロセスが違うだけ。

本記事では

に例えて、主に日本の都市について
書いてみたいと思います。

大きな違いは「見えるか(見える化)」
「見えないか(見えない化)」の違い。
見せる化、見せ

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神神の微笑・百億の昼と千億の夜

神神の微笑・百億の昼と千億の夜

芥川龍之介の小説『神神の微笑』。
光瀬龍の小説『百億の昼と千億の夜』。
「龍」のつく二人の作家が、
世界の宗教、教え、その解釈について
小説という形をとって、書いています。

本記事ではこの二作品を紹介しつつ、
日本文化の一断面を紹介していきます。

『神神の微笑』の主人公は、
宣教師でカトリック司祭のオルガンティノ。
「宇留岸伴天連(うるがんばてれん)」と
多くの日本人から慕われ、
30年を京都

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開く/漬ける ~活け造りと南蛮漬けと情報加工~

開く/漬ける ~活け造りと南蛮漬けと情報加工~

「開化(かいか)と閉漬(しめづけ)」
という言葉を使って
日本史を解釈した記事を先日書きました。

かいつまんで書けば、島国である日本史は、
◆「オープン&チェンジ」=開化
◆「クローズ&ピクルス」=閉漬
を繰り返してきたのでは?という視点。

ただ、考えてみますと、
「国のようなマクロの素材だけでなく
個人のようなミクロの素材にも
これは当てはまるのでは…」とも思った。

個人のキャリア。家族と

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開化と閉漬 ~チェンジとピクルス~

開化と閉漬 ~チェンジとピクルス~

日本史は「開化」と「閉漬」の反復横跳び。

仮に、そのような視点で考えてみます。
開化(かいか)=オープン&チェンジ。
閉漬(しめづけ)=クローズ&ピクルス。

日本は島国で、海で囲まれていますよね。
「港」という出入り口を
開くか閉めるかで、変わってくる。

…「開化」と言えば、文明開化ですよね!
明治時代に欧米(風)の文化を取り入れた。
福沢諭吉は、その著書で「文明開化」という
言葉を使い始め

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諭吉と開化

諭吉と開化

2024年度に日本の紙幣の「顔」が変わります。
新元号「令和」の発表と同じ頃に発表されて、
「時代が変わるんだなあ…」と
感じたのを覚えています。

このうちの「福沢諭吉」は
長らく一万円札の顔でしたよね!
1984年(昭和59年)~2024年(令和6年予定)。
実に40年ほども君臨してきた。

…しかし、この人、いったい何をしたのか?
徳川家康とか坂本龍馬とかと違って、
大河ドラマの主役になって

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薔薇の名前

薔薇の名前

薔薇(ばら)の漢字は、難しいですよね…。

見ればわかる、読めるんですけれども、
いざ、書け!と言われると
「くさかんむりはあったはず…」と
なりがちです。

私は自分の長編小説である
『凸凹バラ姉弟 ミシェルとランプ』において
バラをたくさん出しているのですが、

作中では漢字で「薔薇」と書かず
カタカナで表現してしまいました。
(全体的な画数、書く数が多くなりそうで…。
手書きではないんですが

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竹馬よりも、タコとイカ

竹馬よりも、タコとイカ

松本 淳 さんの「複数の居場所」の記事。

私は、その通りだ、と思いました。
未読の方は松本さんの記事そのものを
リンクからじっくりと
お読みいただくとしまして、
冒頭の言葉だけ引用をしますと、

(ここから引用)

(引用終わり)

…どうでしょう。
うなずかれる方も多いのではないでしょうか?
いや、そうでもないのでは、と思いますか?

本記事は「複数の居場所」について
考えてみます。

これの

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未来のインド ~そのたくましさと暗闇~

未来のインド ~そのたくましさと暗闇~

ここ数日「映画」「歴史と地理」「地域別」で
私は「インド関連の記事」を投稿してみました。

その「灼熱のインドシリーズ」(←いま命名)の
まとめとして、本記事では
「未来のインド」について考えてみます。
色々な検索で出てきた記事をまとめる形で
書きましたので、ぜひ、皆様もご検索を…。

まずは、明るい要素からいきましょうか。

インドは「人口」が増え続けていますよね。
中国を抜き、約14億人もの人

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いまのインド

いまのインド

日本は47都道府県。アメリカ合衆国は50州。

「では、インドは?」

…えっと、どれだけあるのでしょう?
言われてみれば、インドにも「州」や「県」が
あるはず、ですよね。

私は、知りませんでした。
調べてみました。州の数を。
すると、ページによって数が違うんですね。
27? 28? 29? なんか、はっきりしない。

…どうやらインドは、その時々で
州の数が刻々と変わっているようなんです。

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インドのヒスとジオ

インドのヒスとジオ

インドにはまだ行ったことがないですが、
一度は行ってみたい、ですね。

カレー。沐浴。ヨガ。
タージ・マハル。ガンジー。
人口が多い。暑い。ダルシム…。と
色々なものが頭に思い浮かんでくる、
と思います。

本記事ではこのインド世界の
歴史と地理について
(本当にざっくりですが)書きました。

場所のイメージとしては、
中国や東南アジアよりも西、
中東やヨーロッパよりも東、
ロシアやヒマラヤ山脈よ

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ラーム・チャランさんと「進撃のインド人」

ラーム・チャランさんと「進撃のインド人」

「インドの映画」と言えば?

日本の映画とは一風変わった作風、
とにかく明るい、歌とダンス!!
そういうイメージがある、かもしれません。

私は、日本での興行記録を持っていた
1995年『ムトゥ 踊るマハラジャ』くらいしか
知らなかった門外漢なのですが、

2022年10月に日本で公開された『RRR』は
このムトゥの記録を塗り替えて、
日本でのインド映画の中で最も高い
興行収入を記録しています。

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「はい、チーズ」~枠を超えるチーズ史~

「はい、チーズ」~枠を超えるチーズ史~

チーズと言えば 笹井 純子 さん!と私は
第一想起をしてしまいますが、

先日、とあるカフェで
美味しいチーズケーキを食べながら
「これもまたチーズの活用のひとつか…!」
と考え込んでしまいました。

チーズ。不思議な食べ物ですよね。

「乳」から生成した、固形物、かつ保存食。
さらにそれを加工して、ケーキやピザなどに
人間は使い、様々に美味しく味わってきた…。

何十世代にもわたって「凝縮」させ

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LinkedInの自己紹介文をリニューアル!

LinkedInの自己紹介文をリニューアル!

ずいぶん久しぶりに、更新しました…!

「せんのみなと」の
長嶺 将也 さん・高崎 澄香 さんの
アドバイスを受けての更新です。
本当に、ありがとうございます!

以下、新しい自己紹介文のコピペになります。
一部、修正しております。
ヒストジオのいなお、とは、何者なのか?
よろしければ、ぜひご覧ください!
(注:あくまで2023年5月10日現在版です、
しれっといつのまにかさらに
ブラッシュアップ

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宮下英樹さんの『大乱関ヶ原』

宮下英樹さんの『大乱関ヶ原』

関ヶ原の戦い、と言えば1600年。

本記事では、この戦いを描いた
ある漫画を紹介します。

関ヶ原の戦い!
徳川家康が見事に石田三成たちの「西軍」を
打ち破り、江戸時代はじまりの基礎を固めた
歴史的な戦い、として知られていますよね。

しかしどうしても私たちは
「後世から逆算」して歴史を見がちです。
「結末やあらすじを知っている」。
この戦いが江戸時代の幕開けの
重要な戦いだ、という目で見てしま

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