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エッセイ

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ノンフィクション、実録エピソードです。生きづらさ、自己肯定感、悩みが中心。
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#育児

ムカついたら夫のクレカで爆買いする

ムカついたら夫のクレカで爆買いする

新年度は何かと忙しい。令和なのに昭和の価値観を引きずった上司、Z世代のトンデモない新入社員……会社だけでなく、子どもの環境も変わる。進級に伴う細かいルールの変更に追われることになる。当然、ストレスがたまる。

筋トレ、ピラティス、サウナ。これらの類でストレスが解消できるのは分かっている。でも仕事がやっと終わったと思ったら、育児が待ち構えているのだ。1日が終わる頃に、これらに手をつける気力は残されて

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わたしは料理ができない

わたしは料理ができない

わたしは料理ができない。冷凍餃子はほぼ確実に焦がしてしまう。パンケーキは何度やっても丸く焼けない。ゆで卵は中身がドロドロか、硬すぎるかのどちらか。これらは3人の子どもたちの要望に応えてほぼ毎週のように作っているのに、一向に上達しない。

そんな我が家だが不思議なことに、週に3回くらい、誰かしら他人が家で夜ご飯を食べている。それは長男の悪童仲間であったり、長女の同じ保育園の友達であったり、彼らの気分

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私は段取りができない

私は段取りができない

 ああ。今日という日が来てしまった。夏至? 満月? 大祓? どれも違う。本日21日は、クラウドファンディングで購入したサウナチケットの有効期限だったのだ。

 私は段取りができない。前の記事で「私は料理ができない」と書いたが、じゃあ一体私にできることってなんだろう? 少なくとも息はできる。排泄もできる。……これ以上はやめておこう。ただでさえ〇毛ヘア(夫から「ネットで陰〇とか書かないで!」と頼まれた

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もう、入園準備は怖くない。 #メルカリで見つけたもの

もう、入園準備は怖くない。 #メルカリで見つけたもの

保育園に入園すると、そいつはやってくる。苦手だからと今までの人生で避け続け、なんとかして直面しないように生きてきた――「裁縫」が。

街中に布地やボタンなどの裁縫用品は使う店は多い。本屋にもコーナーがあることから、世の中の需要は高いのだろう。しかし、私は悲しいくらい裁縫が苦手だ。そもそも針に糸を通すことすらできない。諦めて針をその辺に置いといて、後で足や手に刺さってしまい「くそ、裁縫め……」と余計

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雨の日は軽率にタクシー使っていいよ~仕事の成果は"仕事以外"で8割決まる~ 

雨の日は軽率にタクシー使っていいよ~仕事の成果は"仕事以外"で8割決まる~ 

大事な会議の直前に、親から憂鬱なLINEが来た。"お願いだから、この日だけは"という日に、保育園から「お子さんがお熱で……」とお迎えを要請された。正直言って仕事どころじゃない。そんな経験は、誰もがしたことがあるんじゃないだろうか。

子連れ共働き世帯は、仕事以外の環境をどう整えるかで、仕事の成果が決まる。仕事の成果は"仕事以外"で8割決まると言ってもいい。3児の母である私は十数年に及ぶ社会人生活を

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大丈夫じゃなくても大丈夫なふりをしてしまう

大丈夫じゃなくても大丈夫なふりをしてしまう

先日アフタースクールの面談で、小学1年生の長男がどう過ごしているか教えてもらった。「基本的には問題ないんですが、大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをしてしまう時があるんですよね」と先生から言われた。

長男にはよく一緒に遊ぶ、Aくんという男の子がいる。Aくんは長男と二人きりで遊びたいタイプの子だ。だから他の子たちが「仲間に入れて!」とやってきた時、Aくんは長男に「なんか、人いっぱい来ちゃったな……あっ

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ぎっくり腰で、車に轢かれそうになる #育休から育業へ

ぎっくり腰で、車に轢かれそうになる #育休から育業へ

第二子の育児休業は、ぎっくり腰とともに幕を開けた。

長女が生まれたのは、長男が2歳の頃だった。0歳と2歳の子供たちは、二人とも赤ちゃんみたいなものだ。どこかへ移動する時は2歳長男をベビーカーで、0歳長女を抱っこ紐に入れていた。

栄養不足、運動不足、寝不足。母親にとって産後は、足りないものをあげたらきりがない。育児給付金もしばらく経たないと振り込まれないから、お金も満足にあるわけじゃない。
当時

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【あの画家も、しんどかった!】マティス、ロートレック、ルノワールはどう乗り越えた!?

【あの画家も、しんどかった!】マティス、ロートレック、ルノワールはどう乗り越えた!?

人生は、しんどくて、当たり前だ。子どもがいてもいなくても、お金持ちでも貧乏でも変わらない。辛くても、全然、おかしいことじゃない。

でも、無名の私が言ったところで、何の説得力もない。じゃあ、もし、今や作品に数億円の値がつく有名な画家たちも、「生きるの、しんどいな」と悩んでいたとしたら、どうだろうか。

しかも、絵とか芸術といった崇高な悩みではない。それは、私たちと同じような、月末に引き落とし不能に

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包丁なし、洗い物なし、子供も満足!これが本当の時短料理だッ!

包丁なし、洗い物なし、子供も満足!これが本当の時短料理だッ!

「時短レシピ」には騙され続けて来た。

フルタイムで会社員をしながら3児を育てる中で、パブロフの犬のように「時短」というキーワードには反応してしまう私である。そんな中、最も期待を裏切られる言葉。それが「時短レシピ」だ。

まずページをめくると材料に「ナンプラー」とか書いてある。そんなもの家にない。家にあるものでお願いして良いですか? 次に「玉ねぎを切って」とか書いてある。ツーアウト。包丁は使いたく

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1日100円でできる、3児ワーママの育児ストレス解消法

1日100円でできる、3児ワーママの育児ストレス解消法

 フルタイムで会社員をしながら、ワンオペで3児を育てている。正直に言おう。めっちゃ辛い。「子供をかわいいと思えない」「優しくできない」とか、そういう次元の問題ではない。そんな贅沢な悩みはTwitterを開き、140字を書き終わる前にスッキリするはずだ。悩む前に「保冷剤持ってきて(2歳)」「牛乳飲みたい(4歳)」「宿題やりたくねえ!(7歳)」と繰り出されるコンボに対応していかなくてはならない。体力と

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今まで住む場所を選べなかった人へ

今まで住む場所を選べなかった人へ

住みたい場所が選べるなんて、考えもしなかった。
今までの自らが住む場所を選んだ経験は、皆無に近い。

高校卒業まで親と暮らし、大学進学とともに上京。
新卒で就職した銀行では、女子寮に入っていた。

結婚とともに追い出されたが、夫の勤務先が近い場所に住むことになった。
夫は職業柄、職場のすぐ近くに住む必要があったからだ。

そのまま出産し、ネズミのようにポコポコと2歳差で3人が生まれた。
都内のマン

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血と涙と餃子

血と涙と餃子

 好きな店を聞かれて、いつも愕然とする。三十三年の人生で、今まで散々食べ歩いてきたくせに、どこも思い浮かばない。

 現在、住んでいる東京は『世界中の食を堪能できる街』と言われる。確かにイタリアン、フレンチ、中華、変わり種ではベトナム料理やブルガリア料理まで、何でもそろう。そんな東京での生活が十二年目を迎え、他に世界二十五か国も旅してきた。しかし、記憶に残る店がないのだ。

 これではnoteはお

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家事育児で仕事がうまくいかない人へ

家事育児で仕事がうまくいかない人へ

 私は三人の子どもを育てながら、都内のIT企業で働いている。副業では翻訳やライターや自治体の仕事をしている。夫は夜勤や土日出勤があり、彼も私も実家は遠方だ。今でこそ育児も仕事も楽しいし、夫との仲は悪くない。しかし今に至るまでの道のりは、決して平坦とは言えないものだった。

 半年前に夫から別居の提案をされた時。子どもは五歳、三歳、〇歳だった。彼は「仕事で疲れてるのに家に戻ると『家事やれ』『育児しろ

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いいことを言う奴は、だいたい疑った方が良い

いいことを言う奴は、だいたい疑った方が良い

 思想家・吉本隆明による言葉で「いいことを言う奴は、だいたい疑った方が良いぞ」というものがある。どういった文脈で書かれたのかは忘れたけど、大学時代にこの『教え』に出会い、十年以上経った今でも心に残っている。

 同じような意味で「巧言令色すくなし仁」という四字熟語もあるが、少しニュアンスが違う。「巧言令色~」は「口先八兆でうまいことおだてて、高額の住宅ローンを組ませる不動産営業マン。自分の利益を優

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