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私は段取りができない

 ああ。今日という日が来てしまった。夏至? 満月? 大祓? どれも違う。本日21日は、クラウドファンディングで購入したサウナチケットの有効期限だったのだ。

 私は段取りができない。前の記事で「私は料理ができない」と書いたが、じゃあ一体私にできることってなんだろう? 少なくとも息はできる。排泄もできる。……これ以上はやめておこう。ただでさえ〇毛ヘア(夫から「ネットで陰〇とか書かないで!」と頼まれたので伏せました! ちなみに昨日も「髪、切ってきたら?」と言われたよ!)で汚れちまった悲しみを、さらに傷つける必要はない。

 こういった有効期限はことごとく切らしてしまう。スケジューリングできずにお金をドブに捨てたことは、今回が初めてではない。「今年こそ運動だ」と思いストレッチ教室に申し込んだけど、結局1回行っただけで終わった。そこに来ていたバアさんたちがダサすぎて運気が下がりそうだったし、先生の何も面白くない話(別に笑わせようともしていない)にいちいち反応してバアさんたちがゲラゲラ笑っていたのも、なんだか気持ちが悪かった。人間って色々と気にしなくなるとこうなるんだな、と学びにはなった。それにしてもお金は3ヶ月分を前払いしていたから、高い授業料ではあった。それでも1回行ったからまだマシな方だ。過去にダンスチケットも10回分買ったのに、1回も行かずに終わったこともあった。

 ちなみに東京と言う街は、段取りができない私のような人間にとっては本当に住みやすい。牛乳がなければコンビニに買いに行けるし、行動範囲が狭いから遅刻をしても大幅には遅れずに済む。タクシーもたくさん走っているから、電車で間に合わなかったらすぐに拾える。海外移住した人からは「東京って本当に子育てがしにくい街だよね~」と憐れまれるけど、本当にそうか? お前たちは「海外に住んでいる自分」をアゲるために、わざと「日本にいるあなたたち」をサゲようとしていないか? 

 私はいつか海外に住んでみたいと思っているから、一時期は海外で暮らしている人のアカウントを情報収集のために見ていた。でも現地から発信されているSNSは情報発信が目的というよりも、承認欲求が目的でやっている人の方が多かった。あと子どもの成長記録。彼らの中に見えたのは、ゾッとするほどの孤独だった。友達がいない人間はインターネットで時間を潰すしかないのだろう。そんな奴らに関わってもしょうもねえな、と思って見るのをやめた。

 段取りができないなら、できなくても済むような人生を送るしかない。有効期限のあるものを買うのは、もうやめることにした。時間もしょっちゅう遅れるし、何かの準備だっていつも間に合わない。これを前提にして過ごせば良い。自分に過度な期待はしないし、周りにも期待させない。私は自分で仕事や遊びの日程を入れるのは好きだけど、選挙や学校行事などのように向こうの都合で「この日にここに来てください。これをやって下さい」と押し付けられるのは嫌いだ。今は役割があるから仕方なくやるけど、たいしてうまくできていないと思う。「ほらみろ、言わんこっちゃない」という感じになる。不満があるなら自分でやれば良いし、できないことを求められても無理だしね。

 毎日チキンレースを繰り広げる私に追い打ちをかけるように、最近では長男が14時に帰ってくるようになった。習い事をやめたのと、学童に行きたくないとのことだ。そうこうしているうちに、1週間が終わっていく。今月はまだ1回もサウナに行けていない。昨日は「明日はサウナに行くかもな」と思っていたから髪も洗っていない。家の中はぐちゃぐちゃだし、買うべきものは買っていないし、やるべきことは何も終わっていない。

 まあいいや、と思う。14時に帰ってくる息子と、おやつを食べる時間があるから。そのひとときは「この時間があれば、もう何もいらないな」と思えるほどに、色々と抱えている嫌なことを吹き飛ばしてくれるから。

 あ、嫌なこと(=だいたい期限)と言えば思い出した。「お風呂の王様」「庭の湯」のチケットも持っています(他にもチケット色々あるけど、確認しれないのでサウナ系のみ)。このままだと期限が切れるから、欲しい人は連絡ください! 〇毛がはさまってたらごめんね!!


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