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意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

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図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ… もっと読む
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#文章術

「読みづらい文章を書く人」が無意識に使っている言葉とは?

「読みづらい文章を書く人」が無意識に使っている言葉とは?

こんにちは!

先日、ある経営者からこんな相談を受けました。

こういうケース、よくあると思います。

全社宛ての連絡では、重要度が高いことを共有するもの。わかりにくい文章だと、誤解や混乱を招いたり、個別対応が求められたり……書き手・読み手ともに余計なストレスになります。

そうした状況を避けるために、書き手が身につけておくべきこと。
それが、大事なことだけを短く書く技術=「要約の技術」です。

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人は見た目が9割!文章だって見た目が9割!(かも!)

人は見た目が9割!文章だって見た目が9割!(かも!)

読まれる文章は、身だしなみ(見た目)にだって気を配ってるんです!

こんにちは、くろめがです。

みなさん、自分の文章の美しさって気にしたことはありますか?

え、なに!?
くろめがが意識高いこと言い出した!?

と思われた方、ご安心ください。

格調高い表現〜とか、奥行きのある言い回し〜とか、アウトプットのための知識をつけましょう!とかそういうやつではありません。

単純に「ぱっと見」「見た目」

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「括弧」の使い方を知ろう【文章術071】

「括弧」の使い方を知ろう【文章術071】

※前回の投稿から時間が開いてしまい、大変恐縮ですが、マイペースに投稿再開していきます。またよろしくお願いいたします。

本noteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、記事執筆における「括弧(かっこ)」の使い方で、意識したいポイントをまとめよう。細かい内容になるが、職業としてのラ

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書くことは料理に似ている。あなたの書けない悩みをなくす食材集めのススメ🧑‍🍳

書くことは料理に似ている。あなたの書けない悩みをなくす食材集めのススメ🧑‍🍳

文章を書くことは料理に似ています。

だから、文章が書けないとき、途中で手が止まってしまうときは冷蔵庫の中がカラッポの状態と同じ。

食材が手元にないと料理をつくるのが難しいように、情報が少ないと書くことが難しいんです。

でも、もし冷蔵庫をパッと開けた瞬間、目の前ににんじん、玉ねぎ、じゃがいも、お肉が揃っていたら、あなたなら何をつくりますか?

このように食材さえ揃っていれば、つくりたい料理がポ

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結局「おもしろい文章」は難しすぎて無理なのか

結局「おもしろい文章」は難しすぎて無理なのか

「おもしろい文章は難しい」という声をよく目にします。プロのライターの方でも「おもしろい文章なんて、そうそう書けるものではないので、目指さなくて良い」という方も、多くいらっしゃいます。実際にぼくも、書籍でそういった内容を読んだことがあるので、一般的な意見でしょう。

しかし「それって本当に正しいのかな」って、思います。

いつから「おもしろい」って、そんなに遠くて、高尚で、難解なものになってしまった

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「同じ目線」で描けるか(cakesホームレス記事の炎上について)

「同じ目線」で描けるか(cakesホームレス記事の炎上について)

少し前、cakesのホームレスに関する記事がSNSで大炎上した。

私が最初にこの記事を読んだ時に覚えた感想は、

「これ、誰に向かって書いてるんだろう?」だった。

読者が見えないのである。

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いいタイトルには「潔さ」と「驚き」がある

いいタイトルには「潔さ」と「驚き」がある

こんにちは、くろめがです。

前回はタイトルって思ってるより大事なんだぞー!という話をしました。

今回は、じゃあ具体的にいいタイトルってなんなのか?について考えていこうと思います。

私的!独断と偏見で選ぶ、良きタイトルのベストセラー3選ではさっそく、タイトルにインパクトのあるベストセラーをいくつか見てみましょう。

みなさんも一度は目にしたことがあるであろうものを引っ張ってきました。どれも私の

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Webライティングの仕事でそのまま使える10の型

Webライティングの仕事でそのまま使える10の型

Web媒体向けの記事を執筆する段階で、まず取り掛かる作業は、記事の構成を固めることです。ここでは、筆者がWebメディアで記事を書くときに、実際に使っている10つの型をまとめました(6000字強)。なお、インタビュー記事で使える型は今回の10個のうちには含まれません。

はじめにライター仕事で求められる文に、書き手の“個性”はあまり求められません。求められる“個性”というのも、大抵の場合は“奇抜な企

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「する」を置き換えると、文が変わる【文章術042】

「する」を置き換えると、文が変わる【文章術042】

僕のnoteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、万能な動詞の「する」に頼らず、物事に合わせた動詞を選ぶことで、文の雰囲気を変えていきたい。

ついつい「する」に頼りがち「する」は便利な動詞だ。大抵の動作において、「〜をする」と言う表現を使えば、文として成り立ってしまう。

ゲー

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見出しで「へ」や「に」を使う【文章術038】

見出しで「へ」や「に」を使う【文章術038】

僕のnoteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、記事の見出しで「へ」や「に」などの助手を使う方法について説明したい。

見出しの原則一言で「見出し」と括っても、色々な見出しが存在する。

例えば、Web記事ならばキュレーションアプリで表示されるタイトルや、記事のタイトル、章ごと

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長文には秩序が必要になる/作家の僕がやっている文章術147

長文には秩序が必要になる/作家の僕がやっている文章術147

長文には、秩序が大切になります。

一貫性を持たせると言いかえると、イメージしていただけるかもしれません。

<文例1>
千駄ヶ谷の「鳩の森」は、もとは蕎麦屋の間借りで、ランチにカレーを商っていたところ、評判になりカレー屋を本気でやっているうちに、これだけ週替わりのメニューを展開できるなら、いっそレストランにと推されて、いまではイタリアンバーになってしまったという、わらしべ長者のような由来を持つイ

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並行する文章は分かりにくい/作家の僕がやっている文章術144

並行する文章は分かりにくい/作家の僕がやっている文章術144

並行する文章があります。

述べている内容が並行してしまっている文章です。

こう紹介しても、分かりにくいので文例を挙げます。

<文例1>
オムライスは卵で皮を作ります。

フライパンで溶き卵を皮状に焼いて、オムライスの皮は完成です。

この完成した皮でチキンライスをくるめばオムライスの出来上がりです。

料理が得意な人なら、どう作れば良いのか想像がつくでしょう。

しかし料理の初心者は、これで

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「そうだ/ようだ/らしい」の違いを考える【文章術033】

「そうだ/ようだ/らしい」の違いを考える【文章術033】

僕のnoteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、普段感覚的に使いがちな「そうだ/ようだ/らしい」の使い分けについて、言語化したい。

推量表現とは分かりきっているところかもしれないが、まず前提をおさらい。推量表現とは、書き手自信が推し量る、つまり想像する内容を書くための表現だ。

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文章力を飛躍的に高めるコツ

文章力を飛躍的に高めるコツ

「文章力」というと、どうしても表面的な技巧に目が行きがちだ。しかし、より重要なのは「その文章が読者にもたらす効果(結果)」の方である。文章が読者に何かを与えることができれば、読者はそれを「良い文章だ」と思う。逆に何も与えられなければ、「悪い文章だ」と思う。

悪い文章と聞くと、まず「何が書いてあるのか分からない文章」が思い浮かぶが、これとて「何も与えられていないこと」が本質的な問題だ。何が書いてあ

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