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サイエンス×テクノロジー=エンジニアリング

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科学とは「事物の本質を表す体系的な知」であり、技術とは「特定の場面で応用される実践的な知」である。すなわち工学および工業とは「人々にとって有用な構造物や発動機関の設計・組立・運用… もっと読む
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#ロボット

人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

生成AIが世の中を賑わせてる今日このごろ。あっという間に文章の要約をしてくれたり、アイデア出しのブレストに付き合ってくれる新テクノロジーは私たちの生産性をもう一段ひきあげてくれそうです。

これまでもAIと呼ばれるものが多々ありましたが、今回の生成AI系はあまりのも多くのことをこれまでにないレベルでこなすため、ついに「AGI(汎用人工知能)」の時代がくる

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50年前の産業用ロボットの論文の指摘が心に染みる。

50年前の産業用ロボットの論文の指摘が心に染みる。

先日、何気なく目を通していたウェブニュース。

この記事は記事で、特に無料登録してから読める2ページ目以降が面白かったのですが、その中に以下のような文章がありました。

ここでは、将来の倉庫や物流像を考えた上で、企業として何を差別化要素として設定するかをよく考えなさい、という指摘の文脈で産業用ロボットに関する論文が引用されていました。日本ロボット工業会がロボット産業の出発点となったとして「ロボット

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産業界からみた学会の価値というか意義向上に対して想ったこと

産業界からみた学会の価値というか意義向上に対して想ったこと

今週は、日本ロボット学会の創立40年記念行事シンポジウムで発表したり、パネルディスカッションをさせて頂く機会を頂きました。
個人的には、東大安田講堂で話すという貴重な体験でした。

シンポジウムのテーマは「2050年に向けて日本ロボット学会の進むべき道」。とても難しいテーマで、後から振り返ってみても、2050年という視点で発言できたかは、全く以てわかりませんが、自分用のメモとしても、何を言いたかっ

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「キミもロボット開発者になろう!」という企画に協力してみました。

「キミもロボット開発者になろう!」という企画に協力してみました。

アカデミアとか教育機関とも呼ばれる大学から企業に移って、はや10年経ちました。企業にメインの活動を移したと言えども、「教育」とか「子供」に関する取り組みにはできる限り協力をしたいと思っています。

もちろん自分たちの世代も頑張らないといけないですが、未来を担う子供達にはできるだけロボットに関することやロボティクス的な考え方というのも知った上で、未来を切り開いていってほしいと思っています。

以前に

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先端ロボット工学を活用した知財ビジネスを運営する株式会社人機一体が、プレシリーズ B1 で資金調達を実施

先端ロボット工学を活用した知財ビジネスを運営する株式会社人機一体が、プレシリーズ B1 で資金調達を実施

資金調達情報
調達額:-

ラウンド:プレシリーズ B1

募集方式:第三者割当増資

調達先:関西みらい2号投資事業組合

調達年月:2022年1月

企業情報
企業名:株式会社人機一体

住所:滋賀県草津市青地町 648-1 秘密基地人機一体

事業内容:人機一体は、先端ロボット工学技術に基づく新規事業開発支援のための知的財産活用サービス(知的財産を活用したロボティクス製品化コンサルティング事

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【人機一体】失われた未来を取り戻せ!~巨大ロボットが世界を救う~【後編】

【人機一体】失われた未来を取り戻せ!~巨大ロボットが世界を救う~【後編】



人型重機が普及すれば、肉体の差による不平等は解消される。

筆者のように運動が苦手な人間でも、人型重機を使えばヒーローみたいに人助けができるかもしれない。想像するだけでワクワクする未来である!

だが今のロボット業界は、工場で用いられるアーム型などの位置制御ロボットが主流だ。そんな世の中で、全く別系統の力制御ロボットを社会実装するのは容易ではないだろう。

そもそもなぜ金岡博士は、このような困

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【人機一体】巨大ロボットが常識を覆す‼~人型重機で変わる未来社会~【前編】

【人機一体】巨大ロボットが常識を覆す‼~人型重機で変わる未来社会~【前編】



巨大ロボットが登場する作品は昔から人々の心を熱くさせてきた。

巨大ロボットが活躍する未来を見てみたい!
いつか自分も巨大ロボットを操縦してみたい!!

子供時代にそう夢見た人も多いはず。
筆者も同じ憧れを抱きロボット対戦ゲームをやり込んできた過去がある。

だが2020年現在、巨大ロボットはまだ社会に普及していない。
私たちが抱いてきた熱い夢はアニメの中だけの幻想なのだろうか・・・?

否!

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秘密基地で大興奮!! 金岡博士が創る、人に優しい未来

秘密基地で大興奮!! 金岡博士が創る、人に優しい未来

VALUのユーザーにスポットをあてるVALU x note インタビュー。
今回はこの人、人機一体の「金岡博士」が登場です。(「博士」とちゃんと名刺に書いてあります!)滋賀県に、その名も「秘密基地人機一体」が竣工したということで、いろいろ聞いてきました!

感じた違和感「ドラえもんって気持ち悪い」

ここが「秘密基地人機一体」です。建物からしてすごい…。

いたー!! 博士!!!

——金岡博士は

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人類の未来を、「脳・ロボティクス・魂・テクノロジー・進化・サイバーパンク・宇宙・インターネット」とつなげて考える

人類の未来を、「脳・ロボティクス・魂・テクノロジー・進化・サイバーパンク・宇宙・インターネット」とつなげて考える

また、すばらしいテクノロジーのニュースがあった。肩から下を麻痺してしまった患者が外骨格を操作し、自力で歩けるようになったという。背景にあるのは、脳への電極のインプラントによるブレインマシンインターフェースだ。詳しくはMIT Technology Review、先週10月3日の記事から。

もちろん、課題は残っている。しかし、この一歩は未来への大きな歩みだ。ロボット・テクノロジーによる人体拡張は進化

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ロボット・テクノロジーと人体の拡張性

ロボット・テクノロジーと人体の拡張性

こどものころは短距離走が苦手だった。いつも、下の上くらいのあまりパッとしないタイムで「どうしたら早く走れるだろう?」と、早く走れるクラスの人気者を見てうらやましく思ったりもした。

早く走るには、ちょっとしたテクニックが必要だ。股関節の使い方や太もものあげ方を工夫するだけで、スピードが変わってくる。早い人の真似をしたり、陸上部のクラスメイトにフォームを教わったりして、高校生の頃には中の中くらいのタ

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ITが苦手な方必見!今更聞けない【アプリがどうやって動くか】をクックパッド社の新卒教育資料を使用して解説!

ITが苦手な方必見!今更聞けない【アプリがどうやって動くか】をクックパッド社の新卒教育資料を使用して解説!

こんにちは。

今日はアプリがどうやって動くかについて、解説します。

対象はITが苦手な方や、改めてアプリの基礎を勉強したいという方への基礎解説になります。

普段使っているLINEやインスタなどがどのように動くかなんて、気にされた方はそんなに多くないのではないでしょうか。

そんな中で、クックパッド社が面白い資料を無料公開しているんです。

クックパッドといえば全国の主婦の味方、レシピが集約さ

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最近のロボットはつまらない。

最近のロボットはつまらない。

最近のロボットはつまらない。

いや、冗談抜きでマジでつまらない。

先にヤフーニュースで結果を知ってしまったサッカー日本代表戦の録画を家で見るくらいつまらない。コナンがひらめく前に毛利小五郎が犯人を奇跡的に当ててしまうぐらい鬼つまらない。あぁ、つまらない。ええい、あぁ、私はつまらない。

時が経つのは早いもので、世の中を驚愕させた某ロボットの登場からもう2年が経った。今では街のあちこちにロボット

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ロボット研究開発者はロボットの魅力を引き出し、魔力と戦わないといけない

ロボット研究開発者はロボットの魅力を引き出し、魔力と戦わないといけない

昨日まで早稲田大学にて第37回日本ロボット学会学術講演会が開催されていました。その中のランチョンセミナーで1時間話をする機会を頂きましたので、話したかったことを補足します。

日本ロボット学会学術講演会とは日本ロボット学会では、年に一回学会員などが集まり、4日間くらいに渡り、いわゆる学会が開催されます。研究者の方々が日頃の成果を発表したり、企業が展示を行ったり、一般向けにフォーラムやセミナーを行っ

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なぜテクノロジーを詰め込むと心が離れるのか。

なぜテクノロジーを詰め込むと心が離れるのか。

8月末に一般向けの販売が始まった「LOVOT」(らぼっと)。

数十億円もの開発費を投じ、人に「かわいい」と思われることをひたすら追求して生まれた家族型ロボットだ。初期出荷分の予約は開始から3時間で埋まったという。

機能を盛り込むほど、人の気持ちが製品から離れていく。LOVOTの生みの親・林要さんは、そんな経験があったと語る。

だからLOVOTにはあえて入れなかった機能がある。

生じた余白に

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