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#小説
短編小説 | バースデーバルーン | 創作大賞2024
妹の頭が徐々に大きくなっていく。病気じゃない。
わかっているんだ。家族の誰もが。だけど何も言えやしない。
傷ついても、恥ずかしくても、怒っても、どうしたって、妹の頭は大きくなって、その成長を止めることは出来ない。
(一)
妹は僕の八つ下で、ぼくにとっては目に入れても痛くない存在だった。だけど、そんな例えですら口にするのも憚られるくらい、妹の頭は大きくなっていた。
その始まりはた
【読書コラム】とどのつまり、文体ってなんなのだ?! プロとアマチュア、男と女、人気のあるなし。その差はいったいどこにある? - 『数字が明かす小説の秘密 スティーヴン・キング、J・K・ローリングからナボコフまで』ベン・ブラット(著),坪野圭介(訳)
高校生の頃、幸運にも、大江健三郎さんとお話しする機会を得た。最初、有名な小説家ということで、
「大江先生」
と、お声かけしたのだが、「先生はやめてくれ」と言われたことが印象的だった。
「大江さんと呼んでください」
当時、大江さんの初期作品にわたしはハマっていたので、どうしてこんな現実離れした設定を書くことができたのか、いろいろ質問させて頂いた。「そんなむかしの話を聞かれても」と言いつ
サイトマップ | 青い豆の世界より
はじめまして。
(いつも仲良くしてくださる皆さま、こんにちは💞)
青豆ノノです。
2023年3月に創作を始めたことをきっかけに、発表の場を求めて翌月4月にnoteを始めました。
主に短編小説、ショートショート、日記、エッセイ、20字小説を書きます。
この度、はじめての方にも作品に触れていただきやすいように、サイトマップを作りました。一部ですが、ぜひご覧下さい。
内容は随時更新していきます
罵倒教室 (短編小説)
「名前はルイといいます。30代前半の男性、会社員です。会話の中では、家庭環境のこと、両親のことには触れないでください」
こんな風に自らを紹介をした男は、一週間限定で私の講師となった。
心の穴を埋めたい私が選んだのは「罵倒教室」だった。
講師はアイコンを見る限り、紹介どおりの年齢の男性に見えるが、文字のやり取りだけで真実を判断することは不可能だ。
土曜から始まった罵倒教室は、最終日を迎える今日、
グレッグ・イーガン『しあわせの理由』発掘記事
グレッグ・イーガンと言えば数学用語をばりばり使い、独自の理論に基づいた法則の世界観を生み出し、近未来から超未来まで縦横無尽に駆け巡り、ばきばきに理系のSF小説を書くことで有名なお方。ヒューゴー賞やローカス賞など世界各国の主要なSFの賞を数多く受賞しており、特に日本では現代最高のSF作家と言われているのですが、本人は公の場に姿を現さず、自身の肖像は公開しない覆面作家なので正体は謎。もしかして有名な映
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