傘籤

傘を忘れた狐が雨宿りのために立ち寄った喫茶店で、のんびり映画のことや、本のこと、しょう…

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傘を忘れた狐が雨宿りのために立ち寄った喫茶店で、のんびり映画のことや、本のこと、しょうもないことなんかを暇つぶしに書いている。そんなイメージのnote。そんな熱量のnote。 どこから読んでも構いません。籤でも引くように選んだその記事が、あなたの何かに刺さればさいわいです。

マガジン

  • きつねの音楽室

    聴いた音楽についてなんとかかんとか言葉にした記録。お茶くらいは出しますので、まあごゆるりと。

  • きつねのゲーム記

    ようこそ!ここは遊んだゲームの記録保管庫です。 ようこそ!ここは遊んだゲームの記録保管庫です。 ようこそ!ここは遊んだゲームの記録保管庫です。

  • きつねの独り言

    きつねが何事かつぶやいています。このへんないきものは、やがて宇宙へ行くのです。たぶん。

  • きつねの映画館

    観た映画の感想記録。なあ君、映画館を享受せよ。光も闇も満ちに満ち、ポップコーンだってあるんだ。

  • きつねの本棚(小説・絵本)

    読んだ小説について書いた記事のまとめ置き場。生きているうちにあとどれくらい本が読めるだろう。とはいえ考えても仕方ない。「始まりはいつも今日」なのだから。

最近の記事

  • 固定された記事

「#私の最愛海外文学10選」を生成

最近「#私の最愛海外文学10選」というタグをよく見かける。X(旧Twitter)で流行っているタグらしく、色んな人の10選を眺めていると読書欲が湧いてきて楽しい。相互さんもこれについての記事を書いていて、読んでいたら自分もやりたくなったので便乗してみることにした(下記リンクが参考にさせていただいた方の記事です)。「文学」の定義は人によってさまざまなので、ここではとりあえず「日本以外の国の言葉で書かれた小説」くらいのゆるい基準で選んでいます。なのでジャンルはてきとー。まあ偏って

    • Sound Horizonの好きなアルバム3選

      Sound Horizon(サウンドホライズン)とは、主宰Revo(レヴォ)率いる音楽ユニットのことである。通称は「サンホラ」あるいは「SH」。音楽で物語を、いや物語で音楽を表現した「幻想楽団」。曲ごとに、アルバムごとにストーリーがあり、楽曲のジャンルは様々、多くの声優を起用し、歌詞の内容はときに難解。そんな「物語音楽」という独自のジャンルを切り開いたアーティスト。 と、いうのがいま現在のサンホラに対する私の認識である。 おそらくRevoのことは、ゲーム『ブレイブリーデフォル

      • 『8番出口』からの脱出記録

        地下通路。 日の光はまったく見えず、人工的な蛍光灯の光が通路を覆い、床には視覚障害者用の黄色いタイルが並んでいる。壁には白いタイルが敷き詰められるように等間隔で配置されており、ひっそりと、無機質に、代わり映え無く、永遠と同じような景色が続いている。 この『8番出口』は、そんなどこか見覚えのある日本の地下通路から脱出するゲームだ。 昨年年末ころにPC向けインディーソフトとして配信され、実況動画などを中心に話題となった作品で、この度ニンテンドーSwitch版が配信されたので早速

        • 『中毒性のチュウ』すりぃ https://youtu.be/sRQ_wa9_MZE?si=-Z6PxBQmmLSAQJIN

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        記事

          『異人たち』

          登場人物の数は少なく、舞台となる場所もアパートと実家以外はほとんど登場しない。しゃべる台詞もそれほど多くなく、静謐な雰囲気に包まれたミニマルな作品だ。 だからこの映画は役者の「表情」が重要となる。主人公であるアダムの表情が。 冒頭、自室で脚本家の仕事をしているアダムはどこか寂しげで憂いを帯びた表情をしている。夜遅く部屋に訪ねてきたハリーに対しての戸惑いと温厚な表情。死んだはずの父と母に再会したときの嬉しそうで安心感のある表情。そういうアダムの表情で出来上がっていると言っても過

          『異人たち』

          『ノルウェイの森』再読

          学生のとき以来久々に読んだ。 むかしの私はこの小説に対してどんな感想を抱いていただろう。主人公のことをどう思っていただろう。直子と緑どちらに惹かれていただろう。あまり上手く思い出せない。ただ、やわらかな毛布に包まれている感覚と、冷たい夜風に独りで耐えているような感覚と、そんなふたつの相反する感覚を知り、ラストにおいて投げ出されたような気持ちになったことは覚えている。 村上春樹の小説を読んだせいでいつもより、ポエミーな出だしになってしまった。まあこういう風に読んだ本から影響を

          『ノルウェイの森』再読

          「11ぴきのねこと馬場のぼる展」へ

          『11ぴきのねこ』シリーズで有名な絵本作家、馬場のぼるさんの企画展が石ノ森萬画館で開催されるという情報を聞きつけ、石巻まで行ってきた。 石ノ森萬画館は宮城県出身の漫画家、石ノ森章太郎の記念館で、こういった企画展示も定期的にやってくれる素敵な場所なのだ。昨年は『十二国記』シリーズの絵師である山田章博さんの原画展をやっていたし、『耳をすませば』の監督である近藤喜文作品の企画展をやっていたこともある。 今回は『11ぴきのねこ』の原画だけでなく、馬場のぼるさんの漫画やラフスケッチなん

          「11ぴきのねこと馬場のぼる展」へ

          ボールペン握手会

          Spotifyで配信されているポッドキャストでよく聴いているラジオ番組がある。ライムスターの宇多丸さんがパーソナリティを務めている「アフター6ジャンクション2」という番組だ。映画・音楽・本・ゲームなどいろんなカルチャーのトピックを取り上げ、みんなでわちゃわちゃ深掘りしていくという内容。次に見る映画とかゲームの最新情報をキャッチできるし、曜日ごとに変わるアシスタントさんやゲストとの掛け合いが面白くて気に入っている。 そんな「アト6」には毎年恒例となっているお祭り企画が存在する

          ボールペン握手会

          『オッペンハイマー』

          引き裂かれるようだ。 生み出された映画に罪はない。作品を作った監督にもスタッフにも罪はない。罪があるとするならば、それは歴史そのものが罪なのだ。 「原爆の父」と呼ばれた男の伝記映画。編集によって時間や空間を交錯させ、目まぐるしく場面展開しながら、視点人物を変え、その都度モノクロとカラーのあいだを行き来し、オッペンハイマーという人物を立ち上がらせる。観客はその濁流に飲み込まれ、細部ではなく全体を把握することとなる。画面に映される映像それぞれは単一の時間軸にありながら、編集によっ

          『オッペンハイマー』

          『アメリカン・フィクション』

          風刺もりもり、盛りだくさんのコメディ映画。アメリカにおける黒人やゲイ、家族間の在り方についてのブラックな笑いを軸としている作品です。 主人公のモンクは売れない作家。自身が納得する作品を書いても中々認められず、言葉のあやが悪いように受け取られ、講師の仕事をクビに。作品がボツにされる理由が「内容が黒人らしくないから」というあたりやべーなとは思うものの、そういうことについても笑いに変えて提供しています。よーしそんなに言うならやったらあと書いた小説が「父親を銃で撃ち殺す息子の話」と

          『アメリカン・フィクション』

          『落下の解剖学』

          ある雪山の山荘でひとりの男が落下して死んだ。これは他殺なのか、自殺なのか。夫殺しの嫌疑をかけられた妻と、視覚障害をわずらう息子のダニエル。事件をめぐって検事や弁護士がひとつひとつの事象を綿密に調べ、真実を追求していく法廷映画。 本作の物語がドライブするポイントは2か所あって、ひとつめは夫の死体が発見された場面。そこにいたるまでは、登場する人物たちの細かい挙動(例えば目線だったり、くつろぐ様子だったり、犬を連れて雪山を楽しそうに歩いてるところだったり)から、その心情を推し量る

          『落下の解剖学』

          『アイアンクロー』

          実在のプロレスラー一家に起きた悲劇的な出来事をもとにして作られた映画です。フリッツ・フォン・エリックの名前はプロレスについて調べていた頃聞いたことはあって、鉄の爪《アイアンクロー》という、相手の顔面を掴み握力でもって強烈な痛みを与える技もYouTubeの動画なんかで見たことはありました。んでもその人間性がどんなもんなのかってことはさっぱり知らず、今作『アイアンクロー』についてもA24製作のプロレス映画ということ以外は事前情報をほぼ仕入れず観に行ったのですが……こんな人だったん

          『アイアンクロー』

          『パスト ライブス/再会』

          三人という最小限度の人数でお話を進め、上映時間は106分という短さ。しかしショットや視線から濃厚に登場人物たちの心情を描き、情景の美しさを心に焼き付ける。そんな切なくもロマンティックな「縁」の映画『パストライブス』。 時間や場所が大きく変化していく映画なのですが、話の運び方が丁寧なので、後半に進むにつれ段々とエモーショナルな気分になっていきました。特に音楽とショットがそういうエモさに拍車をかけています。電車の中で柱を持つシーン、再会してハグするシーン、観覧車の前で見つめ合う

          『パスト ライブス/再会』

          きつねが出てくる好きな絵本10選

          宮城県には「宮城蔵王キツネ村」というきつねがいっぱいいる動物園がある。園内は広大で、多くのきつねが放し飼いにされており、あっちを向けばきつね。こっちを向けばきつね。きつね。きつね。きつねだらけだ。フサフサもふもふのきつねたちが目の前を通り過ぎ、餌をあげたり、抱き上げたりするスペースも用意されているきつね好きにはたまらない場所「キツネ村」。私が以前訪れたのは夏真っ盛りの時期で、暑そうに日陰で寝転がる狐(こ)や、餌を求めて寄ってくる狐、人の方にはぜんぜん近づいて来ない狐など、いろ

          きつねが出てくる好きな絵本10選

          傘籤式本屋の歩き方

          読書が趣味の人なら大抵がそうだと思うのだが、本屋をうろうろするのが好きだ。 暇つぶしに何となく立ち寄って本棚を眺めたり、勉強や仕事のための教材・資料を探したり、好きな作家の新刊を買うためだったり、画集の中身をちょっと確認させてもらったり、目的はなんでもいいのだけど、少なくとも週に2回くらいは本屋に行ってぶらぶら見て回っている。本屋に行くことは私にとって習慣のひとつであり、楽しいイベントなのだ。いまはAmazonで注文する人もいるだろうし、電子書籍で読む人もいるだろう。私もそう

          傘籤式本屋の歩き方

          ちいかわちろるちょこ買った。 ウラッ

          ちいかわちろるちょこ買った。 ウラッ