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正念場の4月 Footballがライフワーク Vol.40
合わせるボールかと思いきや、低い弾道は直接ゴールへ吸い込まれた。ベルナルド・シルバの意表をつくフリーキックに始まり、後半はフィル・フォーデンが同点、ヨシュコ・グヴァルディオルが勝ち越しのミドルを立て続けに決め、締め括りはフェデリコ・バルベルデのダイレクトボレー。3季連続で顔を合わせたレアル・マドリーとマンチェスター・シティの一戦は、3-3のドロー。合計6得点の打ち合いも、ファインゴール連発となれば
もっとみる見かけと第一印象 運動神経が悪いということ Vol.40
40年も生きて、ようやくわかってきたことがある。慣用表現にも、真実と偽りが入り混じっているらしい。後者の例は、「人は見かけによらない」だ。実際、人はたいてい見かけによるだろう。たまには見かけによらないこともあるから、あの言葉の意味するところは人のことを決めつけてはいけないという「戒め」であって、見かけによらない人が多いという「傾向」ではないということか。
対象的に、おおむね信じてよいと思っている
寛容になりましょう 第3のリベロ Vol.39
今朝は、FM802のWEEKEND PLUSの時間だった。連日の超勤でも片付かなかった残務を持ち帰り、平日並みに起きてradikoを聴きながら机へ向かう。わが勤務先では公示から配属までの期間が実質2週間足らずと、ごく短い。日中は15年分の仕事を後任へ引き継ぎながら、年度末の平常業務に追われ、年度をまたぐ用件は別の同僚へ託さねばならず、私の能力不足を差し引いても時間が足らない。
なんで、あんなに嫌
4文小説 Vol.39
彼岸を過ぎても寒かった今月、屋外の仕事のため上司が持たせてくれたカイロには助けられたが、この温もりのもとで過ごすのもあと数日間となった。
いかに閑職とはいえ、15年ものあいだ関わってきたことを引き継ぐとなると一苦労で、週末も仕事を持ち帰って4時起きを決行した日もあるが、「帰りが9時、10時になるのはザラですね」とあっさり伝えられる転出先での新生活が来週に迫っては、これも準備運動と言い聞かせるしか
勉強は役に立つ? 運動神経が悪いということ Vol.39
「ぜんぜん勉強しよらへんねん、うちの子」入試の季節になると、受験生のお子さんを持つ同僚から嘆き節を聞くことがある。口下手ゆえ誤解を招きそうで発言は控えてきたが、内心、「大丈夫でしょ、勉強なんかせんでも」と思わないでもない。高校と大学、生涯で2度の受験を経験した。浪人時代をダブルカウントすれば3度だが、こなしてきた中途半端な勉強が、社会人になり、仕事のうえで何かの役に立った手応えはまるで無い。部活や
もっとみる15年後を想う 運動神経が悪いということ Vol.38
あぁこのCM、あのシンディ・ローパーの歌が15年前か。最長でも満55歳の年を想定している退職まで、あと15年あまり。同じくらいの歳月を振り返り、どんな時代だったか思い出すため、私はよくYouTubeで過去のCM集を検索してみる。資生堂マキアージュのCMにシンディ・ローパーのリミックス曲が使用されていたのは、2009年の1月だったらしい。そうか、このCMが流れていたころとほぼ同じ時間が経過すれば、退
もっとみる4文小説 Vol.38
いまだ母の手づくり弁当を食べているだけで気恥ずかしいところ、その日はいつにも増して人目が気になる内容だった。
還暦目前のお別れから20年が過ぎて、生きていれば傘寿の節目。
帰宅後、霊前に供されているのを見て、尾崎豊が「Forget me not」で唄ったのは薄紫の小さな花だと知った。
鯛と赤飯に、祀られている仏壇と同じ名の忘れな草、母にとって父はいまも亡き人ではない。
―亡父・生誕80年
アジアでこそ顕著に Footballがライフワーク Vol.38
フットボールにおいて守備を担うポジションは、なかなかに辛い役回りだ。完璧にタスクをこなし相手を封じ込めても脚光を浴びることは稀なのに対して、ひとたびミスを犯しチームが敗北すれば高い確率で戦犯扱いされてしまう。この組織的なボールゲームでは、一つの失点や敗戦が特定個人に起因することなど、まず無いというのに。このたびのアジアカップにて、戦犯扱いの憂き目を見たのはゴールキーパーの鈴木彩艶であり、センターバ
もっとみるいま、国内でもっとも面白いスポーツとは 第3のリベロ Vol.37
アレクサンドロスの歌が、繰り返し場内に鳴り響く。4連続トライで、よもやの29-0。いかに接戦も熱戦も続出するリーグ戦とはいえ、この試合ばかりはワンサイドゲームだろうと思っていたが、リードするのが緑のジャージを纏ったホームチームとは、全くもって予想外だった。
ジャパンラグビーの最高峰、リーグワンも3季目に突入した。ワールドカップの反響も、期待どおり。サントリー対東芝の時代から熾烈なライバル争いを繰
三ツ沢の青空 Footballがライフワーク Vol.37
6.00に対して、5.92。スポーツといえば、まったくやらずにひたすら観るだけの私は、観戦したゲームの内容を採点する習慣がある。中学生くらいから親しんできた「サッカーダイジェスト」の影響かもしれない。次第にフットボールのみならず他の競技も採点するようになり、2016年以降は一年間の結果を記録してきた。昨今、フットボールの次に多く観戦してきたのはラグビーで、両者は年間の平均採点でも拮抗している。ラグ
もっとみる4文小説 vol.36
西神中央まで来たのもいつ以来だろうか、改札の正面にある時計は閉店した「そごう」時代のままだ。
食事前に済ませておこうと連絡通路へ出て、20年前の今日を過ごした建物の方向へ手を合わせる。
互いが乗り越えてきた年月を労う忘年会、直後に入った店では、予約もしなかったのに半個室のような席へ通してもらい、「お父さんが応えてくれたんやわ」と二人で喜んだ。
「次の20年は、もう生き死にの瀬戸際やな」帰りの