文・川北稔(愛知教育大学准教授)
2019年5月、ひきこもり傾向にあったとされる50代の男性が、川崎市でスクールバスを待つ児童や保護者を殺傷する事件が発生した。6月には東京都練馬区で70代の父親が、ひきこもりがちだったとされる40代の息子を刺したとして逮捕され、長男は死亡が確認された。父親は、息子の家庭内暴力に悩んでおり、息子が川崎の事件のように他人に危害を加えることを危惧したという。
事
”ひきこもり”について、昨日、朝日新聞の記事がありました。
「ひきこもり、40代が最多 支援先は若年層が中心」
https://digital.asahi.com/articles/ASMB954RDMB9UUPI00C.html
”ひきこもり”が、従来の対象としていた、20〜39歳よりも、40代以降の方が多いというのは、私は常識だと思っていましたが、そうではないようです(でなければ、新聞記事
リタイヤした80代の親と自立できない50代の子が親子で社会から孤立する、「8050問題」。50代といえば、人生のハイライトを迎え、そしてこの国を支えるべくであろう、まさに希望に満ちた層である。その国にとって最も重要な層の多くの人が社会から完全にドロップアウトし、最貧困層に到達する可能性があるのである。その潜在人口は70万人以上とも言われている。この層を守るのがこの国の急務なのかもしれない。
そし