Arthur Numan

恋愛知らず、仕事できずの40男が月4回、①苦悩や雑感②Football:サッカー③愉し…

Arthur Numan

恋愛知らず、仕事できずの40男が月4回、①苦悩や雑感②Football:サッカー③愉しみ④ささやかな夢、をテーマに投稿します。どうぞご笑覧ください。趣味関心:格闘技・ラグビー、食、槇原敬之・小田和正・スピッツ、野木亜紀子・坂元裕二、是枝裕和、宮本輝etc

マガジン

  • Footballがライフワーク

    観戦専門の非プレイヤーが綴るFootball

  • 運動神経が悪いということ

    日々の苦悩や雑感を自己紹介に代えて

  • 第3のリベロ

    取り柄は無くとも愉しみは豊かに―マークする相手のいないリベロのごとく自由に綴る

  • 4文小説

    起承転結・4つの文で小説を書いてみる夢

最近の記事

正念場の4月 Footballがライフワーク Vol.40

合わせるボールかと思いきや、低い弾道は直接ゴールへ吸い込まれた。ベルナルド・シルバの意表をつくフリーキックに始まり、後半はフィル・フォーデンが同点、ヨシュコ・グヴァルディオルが勝ち越しのミドルを立て続けに決め、締め括りはフェデリコ・バルベルデのダイレクトボレー。3季連続で顔を合わせたレアル・マドリーとマンチェスター・シティの一戦は、3-3のドロー。合計6得点の打ち合いも、ファインゴール連発となれば、決して大味な印象は与えない。久々に「これぞチャンピオンズリーグ」という感動に浸

    • 見かけと第一印象 運動神経が悪いということ Vol.40

      40年も生きて、ようやくわかってきたことがある。慣用表現にも、真実と偽りが入り混じっているらしい。後者の例は、「人は見かけによらない」だ。実際、人はたいてい見かけによるだろう。たまには見かけによらないこともあるから、あの言葉の意味するところは人のことを決めつけてはいけないという「戒め」であって、見かけによらない人が多いという「傾向」ではないということか。 対象的に、おおむね信じてよいと思っているのが、第一印象の正確性だ。個人的には、その良し悪しはいつまでも変わらない感がある

      • 寛容になりましょう 第3のリベロ Vol.39

        今朝は、FM802のWEEKEND PLUSの時間だった。連日の超勤でも片付かなかった残務を持ち帰り、平日並みに起きてradikoを聴きながら机へ向かう。わが勤務先では公示から配属までの期間が実質2週間足らずと、ごく短い。日中は15年分の仕事を後任へ引き継ぎながら、年度末の平常業務に追われ、年度をまたぐ用件は別の同僚へ託さねばならず、私の能力不足を差し引いても時間が足らない。 なんで、あんなに嫌いな仕事のため、こんなに生活の犠牲を払っているのか。もとの資格にも戻してもらえず

        • 4文小説 Vol.39

          彼岸を過ぎても寒かった今月、屋外の仕事のため上司が持たせてくれたカイロには助けられたが、この温もりのもとで過ごすのもあと数日間となった。 いかに閑職とはいえ、15年ものあいだ関わってきたことを引き継ぐとなると一苦労で、週末も仕事を持ち帰って4時起きを決行した日もあるが、「帰りが9時、10時になるのはザラですね」とあっさり伝えられる転出先での新生活が来週に迫っては、これも準備運動と言い聞かせるしかない。 年末に受けた昇格試験はあえなく不合格、泣きっ面に蜂の感傷にも浸る間を与

        正念場の4月 Footballがライフワーク Vol.40

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        記事

          勉強は役に立つ? 運動神経が悪いということ Vol.39

          「ぜんぜん勉強しよらへんねん、うちの子」入試の季節になると、受験生のお子さんを持つ同僚から嘆き節を聞くことがある。口下手ゆえ誤解を招きそうで発言は控えてきたが、内心、「大丈夫でしょ、勉強なんかせんでも」と思わないでもない。高校と大学、生涯で2度の受験を経験した。浪人時代をダブルカウントすれば3度だが、こなしてきた中途半端な勉強が、社会人になり、仕事のうえで何かの役に立った手応えはまるで無い。部活や友達付き合い、バイトに恋愛。勉強くらい少々苦手でも、幅広い意味での学びの機会はほ

          勉強は役に立つ? 運動神経が悪いということ Vol.39

          黄金の再現 Footballがライフワーク Vol.39

          年齢を重ねるごとに上手くなり、プレーの幅を広げていった印象がある。わが地元の名門、滝二こと滝川第二高校が輩出した多くの選手たちのなかでも、出世頭だろう。代表で積み重ねた得点は、歴代3位。上位は釜本邦茂と三浦知良のみだから、日本が誇る両雄に次ぐ堂々たる足跡だ。岡崎慎司が、現役引退を表明した。40代ともなると、歳下の選手たちでも続々とキャリアにピリオドを打つようになる。 就職2年目の2008年は、2度ほどスタジアムで雄姿を拝んだ。反町康治監督のもと主力メンバーとして北京五輪に臨

          黄金の再現 Footballがライフワーク Vol.39

          15年後を想う 運動神経が悪いということ Vol.38

          あぁこのCM、あのシンディ・ローパーの歌が15年前か。最長でも満55歳の年を想定している退職まで、あと15年あまり。同じくらいの歳月を振り返り、どんな時代だったか思い出すため、私はよくYouTubeで過去のCM集を検索してみる。資生堂マキアージュのCMにシンディ・ローパーのリミックス曲が使用されていたのは、2009年の1月だったらしい。そうか、このCMが流れていたころとほぼ同じ時間が経過すれば、退職できるのか。まだまだ先が長くても、「夢」までの残り時間が思いのほか短いと感じた

          15年後を想う 運動神経が悪いということ Vol.38

          麺と漫才 第3のリベロ Vol.38

          雑誌の表紙でもネット記事の写真でも、ラーメンを見ると反射的に手が伸びる。これも、「映え」が重んじられる時流の表れなのだろうか。近ごろは、ポタージュスープのように白濁したスープに、生ハムのようなチャーシューを添えて色鮮やかな野菜を刻んだものが流行っているようだが、個人的にはあまり食べたいと思えない。まるで庶民の食が創作料理に様変わりしてきたようで、洒落た一皿を求めるならラーメンではなくフレンチやイタリアンを選べばいい。 年始以来、関西ローカルのテレビでもよく見かけるようになっ

          麺と漫才 第3のリベロ Vol.38

          4文小説 Vol.38

          いまだ母の手づくり弁当を食べているだけで気恥ずかしいところ、その日はいつにも増して人目が気になる内容だった。 還暦目前のお別れから20年が過ぎて、生きていれば傘寿の節目。 帰宅後、霊前に供されているのを見て、尾崎豊が「Forget me not」で唄ったのは薄紫の小さな花だと知った。 鯛と赤飯に、祀られている仏壇と同じ名の忘れな草、母にとって父はいまも亡き人ではない。 ―亡父・生誕80年

          4文小説 Vol.38

          アジアでこそ顕著に Footballがライフワーク Vol.38

          フットボールにおいて守備を担うポジションは、なかなかに辛い役回りだ。完璧にタスクをこなし相手を封じ込めても脚光を浴びることは稀なのに対して、ひとたびミスを犯しチームが敗北すれば高い確率で戦犯扱いされてしまう。この組織的なボールゲームでは、一つの失点や敗戦が特定個人に起因することなど、まず無いというのに。このたびのアジアカップにて、戦犯扱いの憂き目を見たのはゴールキーパーの鈴木彩艶であり、センターバックの板倉滉だった。 高校の頃に読み始めた「Number」でその名を知って以来

          アジアでこそ顕著に Footballがライフワーク Vol.38

          4文小説 Vol.37

          六甲道から摩耶まで線路沿いに直進していたら、都賀川をまたぐ橋が現れ少しばかり迂回することになったものの、足取りはいつになく軽い。 間食は、断ったとまでは言えないがかなり減らし、通勤は、なるべく行き帰りのどちらか小一時間あまりを歩くようにした。 その程度でどれほど効果があるか、半信半疑だったところ望外の結果を受け、定期区間だというのにその日も歩いてみたくなった。 寄り道して買ったのは「幸福堂」のあんフライ、年始におやつは10日置きと決めたはずが、禁を解いて自分に褒美をやる

          4文小説 Vol.37

          いま、国内でもっとも面白いスポーツとは 第3のリベロ Vol.37

          アレクサンドロスの歌が、繰り返し場内に鳴り響く。4連続トライで、よもやの29-0。いかに接戦も熱戦も続出するリーグ戦とはいえ、この試合ばかりはワンサイドゲームだろうと思っていたが、リードするのが緑のジャージを纏ったホームチームとは、全くもって予想外だった。 ジャパンラグビーの最高峰、リーグワンも3季目に突入した。ワールドカップの反響も、期待どおり。サントリー対東芝の時代から熾烈なライバル争いを繰り広げてきた東京サンゴリアス(SG)対ブレイブルーパス(BL)東京の「府中ダービ

          いま、国内でもっとも面白いスポーツとは 第3のリベロ Vol.37

          三ツ沢の青空 Footballがライフワーク Vol.37

          6.00に対して、5.92。スポーツといえば、まったくやらずにひたすら観るだけの私は、観戦したゲームの内容を採点する習慣がある。中学生くらいから親しんできた「サッカーダイジェスト」の影響かもしれない。次第にフットボールのみならず他の競技も採点するようになり、2016年以降は一年間の結果を記録してきた。昨今、フットボールの次に多く観戦してきたのはラグビーで、両者は年間の平均採点でも拮抗している。ラグビーのワールドカップが開催された昨年、フットボールは冒頭のとおりわずかに及ばなか

          三ツ沢の青空 Footballがライフワーク Vol.37

          重たい鞄 運動神経が悪いということ Vol.37

          昨年末の仕事納めの日は、重たい鞄で帰る羽目になった。仕事を積み残し、さばき切れなかった自覚があって、連休中に少しでも進めておこうと上司に断りを入れて職場のモバイルPCを持ち帰ることにしたのだ。いかに嫌いな仕事でも、連休中の心の余裕があれば案外、平素より捗るかもしれない。radikoでも聴きながら、のんびり取り組もう。そんな希望的な観測を抱いていた。 数えで42歳となる今年、私は本厄に当たるらしい。なんとなく不安な心持ちでお寺詣りから帰った元日の夕方、能登半島で大きな地震発生

          重たい鞄 運動神経が悪いということ Vol.37

          4文小説 vol.36

          西神中央まで来たのもいつ以来だろうか、改札の正面にある時計は閉店した「そごう」時代のままだ。 食事前に済ませておこうと連絡通路へ出て、20年前の今日を過ごした建物の方向へ手を合わせる。 互いが乗り越えてきた年月を労う忘年会、直後に入った店では、予約もしなかったのに半個室のような席へ通してもらい、「お父さんが応えてくれたんやわ」と二人で喜んだ。 「次の20年は、もう生き死にの瀬戸際やな」帰りの電車で雲間から差し込む夕陽を眺めながら、もうすぐ後期高齢者になる母の言葉を噛み締

          4文小説 vol.36

          あれから20年(下) 運動神経が悪いということ Vol.36

          生涯最初のスーツは、父と並んであつらえてもらった。定年退職を翌年に控え、私の1年遅れの大学進学に安心してくれたのか、自分のスーツも新調したくなったらしい。詰め襟の制服しか着たことがなかった私はネクタイも初めてで、父に結び方を教えてもらった。反対側からだと説明が難しい、そう言ってときに自らの胸元へネクタイを近づけながら微笑む表情は、いつになく柔和だった。 生真面目な教員だった父は、わが子より勤め先の学校を優先してばかりで、私の学校行事にはほとんど参加できなかった。大学の入学式

          あれから20年(下) 運動神経が悪いということ Vol.36