Arthur Numan

恋愛知らず、仕事できずの40男が月4回、①苦悩や雑感②Football:サッカー③愉し…

Arthur Numan

恋愛知らず、仕事できずの40男が月4回、①苦悩や雑感②Football:サッカー③愉しみ④ささやかな夢、をテーマに投稿します。どうぞご笑覧ください。趣味関心:格闘技・ラグビー、食、槇原敬之・小田和正・スピッツ、野木亜紀子・坂元裕二、是枝裕和、宮本輝etc

マガジン

  • 4文小説

    起承転結・4つの文で小説を書いてみる夢

  • 第3のリベロ

    取り柄は無くとも愉しみは豊かに―マークする相手のいないリベロのごとく自由に綴る

  • 運動神経が悪いということ

    日々の苦悩や雑感を自己紹介に代えて

  • Footballがライフワーク

    観戦専門の非プレイヤーが綴るFootball

最近の記事

4文小説 Vol.45

忙しさのあまり、やむなく始めた職場近くのアパート暮らしも3ヶ月が経過、テレビもPCも無い家賃4万円あまりの部屋では、radikoやYouTubeで聴く音楽が日々の安らぎとなる。 週末だけになった自宅で過ごす時間、テレビの情報にも疎くなり、「内村プロデュース」の復活スペシャルが放送されることも知らなかったけれど、たまたま見れたおかげで土曜日の夜は学生時代に戻れた。 いつにも増して頭が回らず、仕事が捗らないのもそのはず、今日は3週間ぶりの月曜日出勤なのだった。 明日からもう

    • 求む、週休3日 第3のリベロ Vol.45

      今月は、2週連続の3連休に恵まれた。土曜日から月曜日まで休めるのは、実にありがたいことだ。サザエさん症候群という言葉があるが、日曜日は起きた時点で気が重くなる私が陥っているのは、サンデーモーニング症候群だ。その憂鬱から解放されるなら、給料が2割くらいカットされたって週休3日を求む。私は、心底からそう思っている。 めっきり、本を読まなくなった。ドラマも映画も、観なくなった。望まない異動によって忙しくなった4月以降、削られた余暇の過ごし方が変わってしまった。読書や物語の鑑賞は、

      • あと10年以内で辞められたら 運動神経が悪いということ Vol.45

        今月は、年に一度の健康診断の時期。体重は1年前から7キロ近く減り、それに比例するように腹囲も7センチほど小さくなっていた。ただ、よく眠れるようになったし、食欲もすっかり回復したから、いずれ体型は戻るだろう。 滞らせた仕事を督促されたとき、自分のせいで同僚の顔色が険しくなったとき。一時の苦しみが和らぎ、落ち着きを取り戻したようでも、ちょっとした拍子に容易く落ち込んでしまう。 その昔、2匹の犬を「条件が異なる空間」に入れて電流を流す実験が行われたという。一つはボタンを押すと電

        • 強すぎる代表に思う Footballがライフワーク Vol.45

          アジア最終予選の戦いは、いつも厳しくなる。あながち、メディアの煽り文句ではないだろう。直近2大会も例に漏れず、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督のもと臨んだロシア大会最終予選では、初陣のUAE戦で敗戦。前回のカタール大会最終予選でも序盤の3試合で2敗を喫し、当時は森保一監督の解任論が囁かれていた。 フットボールには世界共通の傾向というものがあって、大量得点を挙げた直後のゲームは苦戦しやすいというのは、その一つだと思い込んできた。10年前のブラジル大会を制したドイツにしても、7得点

        4文小説 Vol.45

        マガジン

        • 4文小説
          45本
        • 第3のリベロ
          45本
        • 運動神経が悪いということ
          45本
        • Footballがライフワーク
          45本

        記事

          4文小説 Vol.44

          アラームの音で目覚めた朝、よく眠れるようになった喜びを噛みしめる。 急いでいるときに通りかかったタクシー、外出中に腹が痛くなって空いていたトイレ、どちらの経験で例えても足りないくらい、今年の夏休みには救われた。 ノロノロ台風が運んできた暗い雲は、日付が変わる頃に雨を降らせ、やがて屋根やシャッターを叩く音が大きくなった。 これから強い風が吹くのだろうか、暑い暑いとぼやいていた季節も、過ぎゆく頃になれば切なくなる。 ―8月の終わり

          4文小説 Vol.44

          無欲は悪だとしても 運動神経が悪いということ Vol.44

          昨日も今朝も、雲一つない青空を拝めた。先週末から盛夏休暇に入り、丸1週間以上になる。この間、予定といえば初日の心療内科と昨日のお寺参りくらいだったが、遊ぶ気力も無い身には、ただ休めるだけでありがたい。異動によって数ヶ月間、かつてないほどの残業時間に苦労した今年は、喜びもひとしおだ。休暇入りの前日は日の入り前に帰宅できて、アパートから数日ぶりに戻ったわが家が助け舟のように見えた。 先日、新しい一万円札を初めて手にした。渋沢栄一については、2021年の大河ドラマ「青天を衝け」で

          無欲は悪だとしても 運動神経が悪いということ Vol.44

          3種盛り 第3のリベロ Vol.44

          毎夏、WOWOWで放送されるたびに観る映画が「クライマーズ・ハイ」だ。原田眞人監督の2008年の作品はとにかく描写が濃密で、繰り返し魅了される。徹頭徹尾、すべての場面に無駄が無く、主演・堤真一をはじめとするキャストの技量も相まって自ずと画面に引き込まれていく。鑑賞経験がごく乏しい私にも、こういう映画のことを名画と呼ぶのだろうとわかる。御巣鷹山での日航ジャンボ機墜落事故から、折しも今日で39年になったという。 開会式でセリーヌ・ディオンが力強く歌い上げた「愛の讃歌」に、ヴィッ

          3種盛り 第3のリベロ Vol.44

          卒論から18年後の8月 Footballがライフワーク Vol.44

          近年のフットボールを眺めながら、学生時代の自らの仮説を思い返す瞬間がある。2016年のクラブワールドカップにて、公式戦で初めてVARを採用した頃を機に導入が本格化した機械判定を、私はずいぶん前から待ち望んでいた。判定を人間=レフェリーに一任するには、横幅68×縦幅105メートルを規格とするピッチはあまりにも広大で、数々の疑惑が有耶無耶のままになる。そんな「負の遺産」が、滅亡とはいかなくとも激減したことで、機械判定がフットボールに寄与する時代が到来したことを安堵していた。 大

          卒論から18年後の8月 Footballがライフワーク Vol.44

          4文小説 Vol.43

          「苦しい…」一人きりになるとつい、そう声に出して呟くのが癖になってしまった。 薬の力を借りても眠れず起きてしまい、食欲が落ちて就職以来の最低記録を更新し続ける体重は56キロ台に減少、ふと、涙が込み上げるときもある。 9時過ぎまで二度寝して、ポテトチップスのコンソメパンチとハーゲンダッツの華もちを頬張りながら、バスケに柔道にハンドボールとパリ五輪をザッピング、自宅に帰った週末は、何ごとも無かったように元気を取り戻す。 すべて、同一人物に起きた最近1週間の出来事なのだから、

          4文小説 Vol.43

          この気持ちは? 第3のリベロ Vol.43

          40年以上、恋愛というものを知らずに生きてきた私にも、好みの女性芸能人なら数名いる。柔らかく、人の良さそうな雰囲気に、小説を執筆する文才まで兼ね備える。高山一実は、その代表格だ。 七夕の日、その婚約発表には年甲斐も無くショックを受けてしまった。お相手がクイズ作家だなんて、あまりにも予想外だったのだ。 一方には、男性アイドルやイケメン俳優を選ぶ人ではなくて良かったと安堵する気持ちがある。反面、「何でやねん」と突っ込みたくなる想いも消せないのだから、男心というものもなかなかに

          この気持ちは? 第3のリベロ Vol.43

          鈍く、冷たい世の中で 運動神経が悪いということ Vol.43

          先月、毎朝の通勤で利用してきた駅で人身事故が起きた。ホームに入り切らず止まっている車両が見え、ただならぬ様子を察知したら、事故に遭ったのはいつも乗車する1本前の電車だった。「おじいさんが、線路に落ちてん」改札前のベンチに腰をかけた人が、誰かに電話で伝えていた。通話が終わったらすぐさま、「見たんや、目の前やで」と近くの人へ話しかけていた。あの人は、何をそんな得意気に喧伝したかったのだろうか。 「ふざけんな」「迷惑」―朝の通勤ラッシュも、これからピークを迎えようかという時間帯。

          鈍く、冷たい世の中で 運動神経が悪いということ Vol.43

          飲めずして、酔う Footballがライフワーク Vol.43

          もう少し早く帰りたかったところが、解散は23時前だった。「人生、損してますよ」―少し飲めば顔が赤くなり、肌が痒くなることもある体質だと明かしたとき、口さがない後輩から言われた憶えがある。弱った心身をおして参加した久々の酒席も、愉しんでいるのはよく飲んで饒舌に語る人たちだった。砕けたトーク、気の利いた合いの手。各々がスキルを発揮するなか、何も持ち合わせていない自分に引け目を感じるのも、これまでどおり。割り勘のお代といい、私はいつも、飲み会で損してきたのだろう。 誘ってくれた同

          飲めずして、酔う Footballがライフワーク Vol.43

          地元で一休み 第3のリベロ Vol.42

          金曜夜のデパ地下、その日のおやつは即断できた。ポップアップストアが来ていて、北海道・十勝産の小豆を使用した目玉商品は鯛焼き。王道の粒あんと、金色が鮮やかな芋あんを選ぶ。紙袋にしたためられた文字は「一休」、待望の一休みに漕ぎ着けた気分に相応しい屋号が決め手になった。 自宅に帰るのは、月曜の朝以来。忙しさのあまり職場近くのアパートに入居を決め、最初の1週間を乗り切った。まだ引っ越し前、キャリーケースで運べる限りのものしか用意できず、薄手のマットとタオルケットが布団代わりだが、オ

          地元で一休み 第3のリベロ Vol.42

          4文小説 Vol.42

          自宅の裏庭から可愛らしいさえずりが聴こえてカーテンを開けてみると、柵の端のほうに親子と思しき2羽の雀が止まっていた。 異動して3ヶ月、忙しくなった仕事は落ち着くどころか激化し、オフィスでの寝泊まりは1度ならず、3度を数えた。 生活のために仕事をしてきた私、軸足はいつも家庭に置いてきたのだが、いまやその家庭で過ごす時間は大幅に削られ、家庭を行き来する通勤の時間も煩わしくなり、仕事のための生活になってしまったのを自覚したとき、机に伏せた頬を涙が流れ落ちた。 せめてもう少し、

          4文小説 Vol.42

          職場で寝泊まりした夜 運動神経が悪いということ Vol.42

          腕を組んで、机の上にうつ伏せる。こんな姿勢で寝るなんて、学生時代の授業中以来だ。若かりし頃のようにそのままでは寝付けず、ロッカーからタオルマフラーを持ち出した。青地に、日の丸。一昨年の日本代表戦を現地観戦した思い出が、枕代わりになる日が来ようとは。 先週の後半、仕事で追い詰められた私は帰宅できず、職場の自席で一夜を明かす羽目になった。翌日の会議資料が、前夜になっても仕上がらない。時刻は23時を回り、所要1時間半を超える帰路に就く気持ちも萎え、そのまま居残ることを選んだ。ブラ

          職場で寝泊まりした夜 運動神経が悪いということ Vol.42

          ユーロで梅雨明け Footballがライフワーク Vol.42

          耳が痛くなり、答えに窮する問いかけがある。「休みの日、何してるんですか?」なるものだ。近頃は「ガクチカ」というスラングもあるようだが、就活していた当時の難問だった「学生時代に力を入れたこと」が、中年になったいま、休日の過ごし方に取って代わっている。他人に自慢できる充実とは無縁の私にも、自己満足に浸れる日なら稀にあって、最近の例は先月最後の日曜日だった。 ラグビーのリーグワンとバスケのBリーグが揃って決勝戦を迎え、大相撲夏場所は千秋楽、競馬の祭典・日本ダービーまで同じ日に集中

          ユーロで梅雨明け Footballがライフワーク Vol.42