西尾通哲(240design)/ Michiaki Nishio

場所づくりモノづくり仕組みづくりを通して豊かな景色をデザインする一級建築士.ライターや…

西尾通哲(240design)/ Michiaki Nishio

場所づくりモノづくり仕組みづくりを通して豊かな景色をデザインする一級建築士.ライターやファシリテーターの依頼もお気軽にどうぞ.オーサー,考える人.デザインの前と後を考えるメディアUNDESIGNED編集長.広島と香川の二拠点暮らし.

マガジン

  • せとうち未来共創CoLAB

    • 20本

    せとうち未来共創CoLAB スタッフが気ままに情報発信するマガジンです。 せとうち未来共創CoLABとは、穴吹カレッジ産学地域連携センターがハブとなって「瀬戸内地域の課題から未来を創り出す」をミッションとする実社会での学びのコミュニティです。穴吹学園の多様な教育リソースに加え、行政、企業、地域団体や起業家・クリエイターなどとの共創・協働で、既存の枠組みを越えた化学反応・イノベーションが起きるプロセス、そこで過ごす時間と場所をオンライン環境を併用して提供します。 https://sites.google.com/a.anabuki-college.net/setouchiglidelearningcommunity/about

  • 今からでも遅くない.だんだん英語が使えるようになる3つの習慣

    英語を使えるものにするのに留学もお金もほとんど必要ない!日本人にとって,英語は実はそんなに難しいものではありません.もともと中学高校で習った英語の知識しかなかったアラフィフの僕,ある日,英語を喋れるようになるためにはこれがラストチャンスかも,という出来事が.それからトライ&エラーの繰り返し.隙間時間の活用で,だんだん英語が喋れるようになりました.その経験を,3つの習慣として整理してみました.でも半分はエッセイ(笑).世界を旅するように日常に暮らす感覚を養いたい人に.

  • 暮らしの実験

    自ら実験台になり、日々の生活と環境をクリエイティブな視点で工夫し、改善し、その顛末を記録します。時にミニマリスト、時にマキシマリスト、そして往々にしてエキセントリックで、稀にエクストリームな暮らしの小さな実験の数々。常識を疑い、生活の基本を体験的に理解することで、現代社会を機知と共にサヴァイブし静かな野生を呼び覚まします。あるいはマンネリ化する日常からの逸脱、漂流。ウェルビーイングの先の地平へ。時々有料記事。ぜひ御贔屓に。

  • 240gram(s)

    2014年から不定期で発行されていた,240designの西尾通哲が毎日の生活の中で切り取った風景とそこから想起することをまとめたZINE "240gram" を転載しています.記事の購入でA3両面に印刷して複製できるZINEのデータがダウンロードできます.購入いただいたzineは自由に配布していただけます.2023年10月現在,VOL.15まで出ています.(アップしていない号は順次ランダムにぼちぼちアップしていきます)

  • MEANWHILE CITY 日本語プロジェクト

    MEANWHILE CITY とは、2022年後半に出版された、スロバキアやウィーン、ロンドンなどの主にヨーロッパの建築家や都市計画家、街づくりや場所づくりに関わるマルチディシプナリー(多元的な学問領域)で構成されたチームであるMILKがまとめた都市への「一時的な」介入で面白く居心地の良い場所を作るための手法に関するリサーチ、インタビュー、事例紹介からなる指南書のような本(ツール)です。この本の内容をダイジェストで日本語化して届けようというプロジェクトです(MILKには承諾をいただいています) 現在、一緒に取り組んでくれる出版関係者、その他単に興味がある人などのメンバーを随時募集中。

記事一覧

Xから離脱したのだけど,日本語でボソッという場がなくなりつつあるので,noteで何てことない日常的に感じたことなどをちょっと続けてみようかと思っています.そのうちマガジンに出来るといいな.よろしくお願いします.

健康であることもしくは健康であると思っていること

Photo by Jazmin Quaynor on Unsplash 幸い,1年に一度日帰りの人間ドックを自己負担無しで受診させてもらえるので,今年も半日少し費やして検査に出かけた. 高松に赴任…

都市が都市であるためには

都市,という言葉で何かを語るとき,何が都市を都市たらしめているのか,ということまで遡って考えることは日常的には私たち都市生活者にとってはほぼ皆無なのではないでし…

喪失からのプレイリスト(2024年9月)

先月から今月にかけて割と大きな経験をした.ふたつもだ.どちらも数年前からひょっとしたらいつ起きてもおかしくないかも知れないけれど出来ることなら起きないでほしいと…

戻れない夏の恋の物語

自分にはそんな経験などないはずなのに.まるであったかのように胸が焦がれたりするのは何故なのだろう.いい歌を聴くといつだってそう思う.夏は恋の季節だ,ということに…

デザイン視点で見るパリ五輪

Cover Picture by: Rudy van der Veen via https://skitterphoto.com/photos/3483/olympic-rings-in-paris フランス人はいつも何でも文句ばかり,とは,フランスに暮らす…

卒業生との作戦会議も楽しい

最近は,卒業生が何やら面白い案件を持ってきてくれることが生まれてきています.もちろん,以前から,ある企業に採用されそこで昇任していった卒業生が人事の裁量権を持つ…

伝えるとは.質問とは.「きく、かく。讃岐仕事人から学ぶカフェ講座」で学んだこと.

2024年6月14日.職場からのメッセージで,こんなイベントの案内が届きました.聞くと,私が所属する学校の卒業生からの紹介です,ということで,会場も以前丸亀町商店街の…

交信としてのデザイン、形のないものをつくるアーキテクト

四国の玄関口、高松市で暮らし始めてあっという間に一年が経ちました。 異動してしばらくは環境に慣れていないことによる無知をいいことに、のんびり仕事できていたのもつ…

英語は勉強じゃない,言葉だ,よね.

以前,齢50近くになった僕がどうして英語を身につけたのか,というのをシリーズでマガジンにまとめたのですが,それから数年が経ち,ちょっと回りくどくエッセイ的な部分が…

建築の生まれるところ.恩師への謝辞.

僕には建築の恩師と呼べる人が3人いる.大学の時のゼミの先生,大学院の研究室の先生,そして設計を学んだ建築家.いずれも建築にまつわる哲学と歴史とデザイン/設計.それ…

共創DAO x DAOって何だお?身に余るイベントに会場を提供して学んだこと.

ーー「せとうち未来共創」のスタッフが接したいろんな出来事からせとうちの未来を考えるーー 2024年6月1日,私たち穴吹カレッジの校舎をお使いいただいて,DAO や web3,…

国際交流イベント「SANUKIで世界と会いましょう/World meetin' SANUKI"の準備ミーティング

6月から定例で実施する国際交流イベントの準備のためのミーティングを実施しました.イベントの開催と同じ場所,時刻と同じ時間設定で試行を兼ねて集まりました.場所は co…

Eurovision song contest に見る欧州の現在地

日本にはあまり馴染みのないけど世界の人が楽しみにしていることはいろいろあると思うけど,多くのヨーロピアンが老いも若きも5月になるとあちこちで話題にするのがEurovis…

本を選んで考えた

僕が所属している学校(現在二つの専門学校と,産学・地域連携センターのディレクターという役を頂いております)で寄付から学生向けの図書を30冊ほど選書できる機会があっ…

読むTHINK125 ダイジェスト_ゲストは渡辺俊美さん(TOKYO No.1 SOULSET) 2024年4月26日

ーー 谷尻誠と吉田愛率いるサポーズデザインオフィスの新拠点として数ヶ月前にオープンした猫屋町ビルヂング.その4階は,まだ名前のないスペース.ここが新しいTHINKの舞…

Xから離脱したのだけど,日本語でボソッという場がなくなりつつあるので,noteで何てことない日常的に感じたことなどをちょっと続けてみようかと思っています.そのうちマガジンに出来るといいな.よろしくお願いします.

健康であることもしくは健康であると思っていること

健康であることもしくは健康であると思っていること

Photo by Jazmin Quaynor on Unsplash

幸い,1年に一度日帰りの人間ドックを自己負担無しで受診させてもらえるので,今年も半日少し費やして検査に出かけた.
高松に赴任して2年目なので昨年と同じ医療機関を随分前から予約しておいた.というのも,広島でもそうだったのだけど,内視鏡検査を経鼻でしてもらおうと思うと,全くもって日程が取れなくてほとほと困った経験があるからだ.補

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都市が都市であるためには

都市が都市であるためには

都市,という言葉で何かを語るとき,何が都市を都市たらしめているのか,ということまで遡って考えることは日常的には私たち都市生活者にとってはほぼ皆無なのではないでしょうか.

都会,という言葉と 都市 という言葉はまた少し違います.「都会」とは,ある程度の人や経済や文化が密集した雑多で賑やかな場所として想起され,直接的に言えば「田舎」の対義語としてその意味が捉えられると言っても良いかもしれません.一方

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喪失からのプレイリスト(2024年9月)

喪失からのプレイリスト(2024年9月)

先月から今月にかけて割と大きな経験をした.ふたつもだ.どちらも数年前からひょっとしたらいつ起きてもおかしくないかも知れないけれど出来ることなら起きないでほしいと何処かで頭の隅に居座っていた不穏なことだった.

ひとつは,数日前今ごろになって初めてコロナウィルスに罹患して数日寝入ることになった.ここまで時間が経つと,きっともう何処かで自分は罹らないと鷹をくくっていたところがあったのは確かだ.しかし,

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戻れない夏の恋の物語

戻れない夏の恋の物語

自分にはそんな経験などないはずなのに.まるであったかのように胸が焦がれたりするのは何故なのだろう.いい歌を聴くといつだってそう思う.夏は恋の季節だ,ということになっている.ここに集めたのは,この世界のどこかにいるであろういくつかの僕の分身と,その恋の相手との物語.彼らは僕よりも随分と魅力的であったり,自信があるようだったり,あるいはシャイだったりする.そして相手の女の子はどうやってもみんな素敵なの

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デザイン視点で見るパリ五輪

デザイン視点で見るパリ五輪

Cover Picture by: Rudy van der Veen via https://skitterphoto.com/photos/3483/olympic-rings-in-paris

フランス人はいつも何でも文句ばかり,とは,フランスに暮らす友人たちの常套句.生粋のフランス人が同じこと言うし,移民もあきれながらそう話します.確かに,日本から見るフランス,特にパリという都市は古い映

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卒業生との作戦会議も楽しい

卒業生との作戦会議も楽しい

最近は,卒業生が何やら面白い案件を持ってきてくれることが生まれてきています.もちろん,以前から,ある企業に採用されそこで昇任していった卒業生が人事の裁量権を持つようになって母校に求人を出してくれるとか,独立した卒業生が自分が取り組んでいるプロジェクトの中で見学やインターンなどを受け入れてくれたりとか,卒業生と協働する機会はランダムに提供されていたわけですけど,少し新しいフェーズで学校や学生との共創

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伝えるとは.質問とは.「きく、かく。讃岐仕事人から学ぶカフェ講座」で学んだこと.

伝えるとは.質問とは.「きく、かく。讃岐仕事人から学ぶカフェ講座」で学んだこと.

2024年6月14日.職場からのメッセージで,こんなイベントの案内が届きました.聞くと,私が所属する学校の卒業生からの紹介です,ということで,会場も以前丸亀町商店街の組合長さんに案内されて説明を受けた場所でもあるし,自分の仕事上「聞く」と「書く」は重要なウェイトをしめていたりと,いろんな点が繋がって直感ですぐに申し込んだのでした.

会場につくと,男性は僕一人…不安… そのうち,一人ではなくなった

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交信としてのデザイン、形のないものをつくるアーキテクト

交信としてのデザイン、形のないものをつくるアーキテクト

四国の玄関口、高松市で暮らし始めてあっという間に一年が経ちました。

異動してしばらくは環境に慣れていないことによる無知をいいことに、のんびり仕事できていたのもつかの間、5月にはカリフォルニアへのいくつかの先進的な教育機関への視察、その後はその視察をテコにしてゼロイチで新しいプロジェクトを立ち上げたり、そのプロジェクトのドライランのマネジメントで存外忙しくなった昨年でした。でもその忙しいことは決し

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英語は勉強じゃない,言葉だ,よね.

英語は勉強じゃない,言葉だ,よね.

以前,齢50近くになった僕がどうして英語を身につけたのか,というのをシリーズでマガジンにまとめたのですが,それから数年が経ち,ちょっと回りくどくエッセイ的な部分が多かったことを振り返り,もう少しHowにフォーカスした短めの手引書になれば何かの役に立てるかもと思い,その後の英会話能力維持のメンテナンスを含めて綴り直してみたいという気持ちになりました,ので,書きます.

学校英語だけ習ってきた僕が齢5

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建築の生まれるところ.恩師への謝辞.

建築の生まれるところ.恩師への謝辞.

僕には建築の恩師と呼べる人が3人いる.大学の時のゼミの先生,大学院の研究室の先生,そして設計を学んだ建築家.いずれも建築にまつわる哲学と歴史とデザイン/設計.それらを横断してきた自分は幸せである.恩師たちの期待に応えることが出来ているかは怪しいものの,今の自分は彼らの存在なしにはあり得ない.そしてある日突然,大学の恩師が昨年帰らぬ人となったことを知る.思い出を語る会が催された.いろんな想いが去来す

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共創DAO x DAOって何だお?身に余るイベントに会場を提供して学んだこと.

共創DAO x DAOって何だお?身に余るイベントに会場を提供して学んだこと.

ーー「せとうち未来共創」のスタッフが接したいろんな出来事からせとうちの未来を考えるーー

2024年6月1日,私たち穴吹カレッジの校舎をお使いいただいて,DAO や web3,ブロックチェーン といった最新技術とそこに発生する新しいコミュニティ生成に向けた大きなイベントが開催されました.これが勢いで安請け合いしたにもかかわらず,予想をはるかに超えてくる重要かつ大きなイベントでして身に余る~と思いつ

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国際交流イベント「SANUKIで世界と会いましょう/World meetin' SANUKI"の準備ミーティング

国際交流イベント「SANUKIで世界と会いましょう/World meetin' SANUKI"の準備ミーティング

6月から定例で実施する国際交流イベントの準備のためのミーティングを実施しました.イベントの開催と同じ場所,時刻と同じ時間設定で試行を兼ねて集まりました.場所は co-ba takamatsu さんです.

留学生の学生スタッフは,台湾からのショウさん,ミャンマーからのメイさん.二人とも初対面の大人が多かったせいか最初は少しシャイでしたが話しあっていくうちにお互いの個性や趣味も伺い知ることが出来まし

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Eurovision song contest に見る欧州の現在地

Eurovision song contest に見る欧州の現在地

日本にはあまり馴染みのないけど世界の人が楽しみにしていることはいろいろあると思うけど,多くのヨーロピアンが老いも若きも5月になるとあちこちで話題にするのがEurovisionである.日本語にすると欧州歌謡祭.優勝した国が次の年の開催地となるのがこのお祭りの基本である.今年は昨年の優勝国スウェーデンの第3の都市マルメで開催された.

日本時間5月12日未明に決勝が行われた今年,2024年はスイスがダ

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本を選んで考えた

本を選んで考えた

僕が所属している学校(現在二つの専門学校と,産学・地域連携センターのディレクターという役を頂いております)で寄付から学生向けの図書を30冊ほど選書できる機会があった.

寄付を頂いた経緯から,その本たちは「○○文庫」として寄付者の名前を冠したある「まとまり」として図書室へ設置されることになるので,それらは永く読める本であること,将来のスタンダードになり得るクオリティを感じさせるものが良いなと思った

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読むTHINK125 ダイジェスト_ゲストは渡辺俊美さん(TOKYO No.1 SOULSET) 2024年4月26日

読むTHINK125 ダイジェスト_ゲストは渡辺俊美さん(TOKYO No.1 SOULSET) 2024年4月26日

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谷尻誠と吉田愛率いるサポーズデザインオフィスの新拠点として数ヶ月前にオープンした猫屋町ビルヂング.その4階は,まだ名前のないスペース.ここが新しいTHINKの舞台となる.旧会場から持ち込まれたこのイベントの名脇役の一つである発泡スチロールのスツールに,THINKの125回の歴史が刻み込まれている.開始時間が近づくにつれ,その席が埋まっていく.おそらく東京などではあり得ないほどの距離の近さでゲ

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