マガジンのカバー画像

滋味飯のすゝめ

128
地味で滋味深い料理の作り方、考え方のマガジンです。 無料 有料混ざってます。
運営しているクリエイター

#煮物

豚と大根塩煮、金目干物とカブ煮、アサリと白菜餡掛け。寒い日の塩味。

豚と大根塩煮、金目干物とカブ煮、アサリと白菜餡掛け。寒い日の塩味。

3日続けて同じような料理を作ってしまった。
どれも塩味で、冬野菜×なにかであり、シンプルで素朴で温かい。

せっかくだからnoteにしてみようと思う。
どれも自信作で、弱めのメインというか、強めの副菜というかそんなポジションです。

1品目:豚と大根の煮物
賄いで定番にしていた品で、シンプル。
少しだけ独特な作り方だけど、信じてやってみて。
慣れるとめっちゃ簡単で冬に良い品。

2品目:金目鯛の干

もっとみる
お稲荷さんが好きで堪らないんです。

お稲荷さんが好きで堪らないんです。

突然食べたくなる物、それがお稲荷さん。
祖母がよく作ってくれて、それには紅ショウガがはいってて『けんけんさん』と呼んでいた(気がする)
次に会えたら作り方を教えて貰おう。そうしよう。

俺は数ヶ月にいっぺん、油揚げをまとめて炊く。
その日の夜飯はもちろん稲荷寿司。
そんで残ったのを数枚ずつ冷凍して、うどんや蕎麦に乗せるのだ。

これがいいのよ。あると嬉しい、食生活向上委員会。

・材料とコクについ

もっとみる
フッキフキなきゃらぶきの覚え書き。

フッキフキなきゃらぶきの覚え書き。

幼い頃は苦手だったけど今は好きっていう食べ物のひとつだ。
大根菜の炒め物、分葱のぬた、人参のぬか漬け、なんかがそれの仲間で美味しさに気付けてからは好んで作る事が増えた。

きゃらぶきは漢字で書くと伽羅蕗。
伽羅ってのは沈香木の一種で、伽羅色ってのは深い茶色。
茶色く炊いたフキの事ですね。

いつか伽羅の香りを嗅いでみたいもんだ。

この料理はシンプルっぽいが人によってかなり味に差がある。
歯応え、

もっとみる
マグロ血合いの佃煮は旨味と栄養の塊。

マグロ血合いの佃煮は旨味と栄養の塊。

何度も言っているがマグロの血合いが好きだ。
美味くて安くて栄養がある。

といっても良い所だけでは無く
傷みやすい、処理が面倒、癖が強い……などの弱点はある。
だからあんまし売ってないし、安価なのだろう。

血合いは鮮度の良い内に処理して、臭みを弱くするか活かす調理をすると美味しくなる。

我が家では血合いは竜田揚げにするのが定番だ。
醤油、酒、生姜、ニンニクで漬けて、片栗粉を衣にして揚げる。

もっとみる
甘くてほろ苦い春味。ぷるぷる豚軟骨とホクホク新じゃが塩煮~菜の花添え~

甘くてほろ苦い春味。ぷるぷる豚軟骨とホクホク新じゃが塩煮~菜の花添え~

そろそろ四月、食卓はすっかり春色に染まってきた。
山菜や筍、ホタルイカなどはちょっと特別な存在なので食べるときは気合いをいれて食べる。
が、今日はもっと身近な春の常食、新じゃがと菜の花だ。

冬は大根や白菜や葱を食べまくるように、春は新玉葱や新じゃが、菜の花、スナップエンドウ、などを食べる。
あくまで日常の食事。イツメンって奴だ。

今回の出汁は昆布、鰹節、それに豚軟骨。
沖縄的な味。ソーキだ。

もっとみる
リメイクを楽しむ。

リメイクを楽しむ。

おせちの黒豆の蜜、どうしました??
え?捨てた。。。??

まぁ、去年までの俺もそうでしたし、おかしくないと思います。

おせち料理に限らず、料理には食べない部分がでる事が多々あります。
煮物の煮汁、ラーメンのスープ、出汁の昆布、、、
こういう物をどうやって活かすか
または出さないようにするか、を考えるのが好きだ。

・黒豆の蜜例えば、黒豆について。
黒豆を綺麗に炊くためには蜜がたっぷり必要だ。

もっとみる
豚のみぞれ煮。大根を皮ごとたっぷりと。

豚のみぞれ煮。大根を皮ごとたっぷりと。

大根が異常に安い。
気候や例の流行り病の影響で余っているのだ。

近所の農産物直売所でかなり大きめの大根が100円で売られていた。
ずっしり重く、ハリがあり美味そうだ。

ふろふき大根にしよう。
昆布出汁で炊いて、柚子味噌か生姜味噌をのっけて熱々を食おう。

米のとぎ汁で下茹でして、昆布出汁でじっくり炊いて、、、
でも、これは明日にしよう。
もっと染みて欲しいし、何より今日は俺が出掛けるから食べれ

もっとみる
地味滋味な炒め煮の底力-きんぴら・ひじき・切り干し大根-

地味滋味な炒め煮の底力-きんぴら・ひじき・切り干し大根-

あると嬉しい名副菜。
炒め物も、煮物も慣れるまでちょっと難しいけど、炒め煮は比較的簡単。

鍋にひっついた!とか焦げそう!!ってなったら煮ちゃえばいいし
煮物みたいに中まで火が入ってない事も少ない。

今回は年中作る家庭の炒め煮の巨匠。
きんぴら、ひじき、切り干し大根。を紹介しますね。

・炒め煮の基礎。炒め煮は色々あるけど、今回は日本の家庭的な物を。
決してインスタ映えしないけど、懐かしくてほっ

もっとみる
豚蕪 出汁と酒塩 葱生姜。

豚蕪 出汁と酒塩 葱生姜。

野菜の煮物には、醤油や砂糖をいれる事が多い。
もちろん、それも大好き。

けれど、蕪、冬瓜、大根、玉ねぎ、などの淡白な野菜は塩味で炊きたい。(野菜自体の味が薄いから塩味の方がわかりやすい)

でも、家庭では、塩味の炊き物は敬遠されている。
理由はいくつもあると思いますが
・醤油が入らないから旨味が弱い。
・ご飯が進まない。
この2つが特に理由だと思います。

和食屋で賄い作りをしていた頃
コレを作

もっとみる
牛スジと根菜の塩煮。

牛スジと根菜の塩煮。

仕事柄、牛肉を大きなブロックで扱うことが多かった。
ヒレ、サーロイン、リブ、などをブロックで仕入れ、筋や脂身を外し、適当なサイズにカットする。

余った筋が献立に組み込まれる事は時々あったが、基本的に賄いに使う事が多かった。

王道は牛すじカレー。みんな大好きの定番料理だ。

みんながみんな、カレーにするのもあり、俺は煮込みを作ることが多かった。

牛すじをしっかり煮戻し、柔らかくしてから、大根や

もっとみる
いつもの食卓に滋味深い炒め煮を。

いつもの食卓に滋味深い炒め煮を。

これはいたって普通の炒め煮だ。

でも(だからこそ?)我が家の食卓によく並ぶ。

我が家の主たる炭水化物は玄米混ぜご飯なので、それに合うようにしたのがいい。

くどくないし、滋味深い。

材料は何でも良い。

肉と野菜。
根菜がいいな、キノコもいい。

肉は豚でも牛でも鶏でもいい。
ちょっと臭みがあっても気にならない調理方法。

今回は牛スライス、ゴボウ、人参、レンコン、生姜、ネギで。

作り方

もっとみる
煮豚で煮汁ロスを考える。

煮豚で煮汁ロスを考える。

煮豚をこしらえた。
玉葱、厚揚げ、煮卵、を一緒に煮て、色味にほうれん草を添え、仕上げに水辛子をちょっと。

肉はホロホロで、玉葱は甘く柔らかく、厚揚げは煮汁をよく吸い、卵はしっかり火入れで美味く、、、
肉は控えめの量でも満足感があった。

煮物が大好きなんですが
煮汁が余るのが悩みでして
今回は煮汁ロスについて。

・煮汁が余る理由塩気が濃いから
癖が強いから
お皿に一緒に盛るから

ここらへんか

もっとみる
滋味飯の作り方①薄口醤油

滋味飯の作り方①薄口醤油

前々回noteで、滋味について書いたので、今回は滋味を作るコツを。
第一弾は薄口醤油。(第二弾やるかは未定です)

・薄口醤油とは?まず、薄口醤油ってご存じです?
一般的に醤油と言われているのは、濃口醤油です。

何が違うのかというと、色が薄く、味があっさりしており、塩気が少し多いのにまろやか。

塩分量が多い事で麹の活性が抑えられ色や香りが薄くなっており、
酒や甘酒を添加する事も多く、仄かに甘く

もっとみる