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マグロ血合いの佃煮は旨味と栄養の塊。

何度も言っているがマグロの血合いが好きだ。
美味くて安くて栄養がある。

といっても良い所だけでは無く
傷みやすい、処理が面倒、癖が強い……などの弱点はある。
だからあんまし売ってないし、安価なのだろう。

血合いは鮮度の良い内に処理して、臭みを弱くするか活かす調理をすると美味しくなる。


我が家では血合いは竜田揚げにするのが定番だ。
醤油、酒、生姜、ニンニクで漬けて、片栗粉を衣にして揚げる。
生臭みや血っぽさが和らぎ、旨味になり、癖になる味だ。

がしかし、血合いはそんなに売っていない。
それに、売っていても1パックの量が多すぎることもよくある。
コレ全部を揚げ物にするのはカロリーが心配だ……
それに食べきれる気もしないし……

ちょうど良い量のパックが売ってない日は諦めていたが、
なんだかちょっと血が足りてない感じだったのもあり
大量に入ったパックを買った。

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約1キロ。かなりの量だ。
煮物にすれば保存もできるし冷凍もできる。
佃煮をこさえよう。

・材料

マグロの血合い:1キロ
生姜:たっぷり
砂糖:100~150g
:200cc
醤油:100~150cc
みりん:50cc

材料はシンプル。
今回は黒糖を使ったので、コクや旨味がしっかりめ。

砂糖と醤油は100だとアッサリ、150入れると濃厚。
比率は好みで。

生姜は約2mm角で、たっぷりいれて。
今回は40gくらい入れましたが、もっと入れても良かったな。


・作り方

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①血合いを刻む。

1~2㎝角、大きめは味が染みにくいが食べ応えがあり、小さめは炊きやすく使いやすい。
今回は1.5㎝角くらい。

骨が入ってる場合は抜く。
抜きにくい場合は茹でてから骨を外すのもアリ。

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②血を抜く。

血抜きの度合いは好みで。
今回は2回水を変えた。

臭みが苦手な場合は水が透き通るまで水でさらすといいが、さらしすぎると旨味も抜けるので注意。
俺は癖が好きなので全くさらさない時も多い。

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2回水を変えるだけでも、けっこう色が抜けます。
血の多い部分が黒く、血の少ない部分が白い。

血合いとして売ってるが、血合い以外の部位もけっこうついてる。
筋や脂身が入る事で更に美味しくなる。

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③下茹でする

たっぷりお湯を沸かし、酒をちょっといれて茹でる。
表面を固め、アクや臭みを取る目的なので火を入れきる必要は無い。

※茹ですぎるとパサパサになるので注意。

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④炊いていく。

なるたけ底の広い鍋に、血合い、酒、砂糖、醤油、生姜をいれ、ヒタヒタになるまで水を入れる。

※最後に味を調整するので砂糖と醤油は入れすぎないように。
フライパンでもいいから広いのを使う事。
重なってる状態で炊くと崩れやすいし、味ムラも出やすい。

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最初は中火で沸かす。
沸騰後も5分ほどはそのままで、アクを引く。

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⑤コトコト炊く。

アクを引いたら弱火にして煮詰めていく。
時折鍋をあおったり、優しくかき混ぜたりする。

余裕があれば落とし蓋をして炊くと均一に火が入る。
混ぜすぎると崩れるので注意。

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⑥仕上げ。

煮汁が見えないくらいまで煮詰まったら、味を見てみりんと醤油で仕上げ。
調味料のトロッとしたのが好きならみりん多めがオススメ。

みりんを先にいれて炊くと煮魚は固くなるので仕上げに入れるのが鉄則。

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完成~!!
冷ました状態での味見を忘れないように!
温度で味はかなり変わるのでね。


・出来上がり

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益子で買ったお気に入りの器。
普段の食事であれば、こういう盛り付けが良いな。

オシャレにいきたい場合は、針生姜、木の芽、シソ、葱などをのせたりしても良いですね。

これをご飯にのせて食うとたまらないんだ。
マグロ血合いって筋っぽい部位や脂身も混ざってて
そういうのが血合いの旨味と合わさって美味いのさ。

そして、コレの良いところは冷めても美味いってとこ。
弁当にいれてご飯に旨味が移ったくらいが美味い。
あ、弁当用にするならちょっと甘辛くするといいですよ。

・アレンジ

今回は大量に炊いて、6割は冷凍した。
あとは4日間かけて少しずつ食べた。

小鉢にするのが定番だけど、それ以外にも色々食べ方がある。
中でも美味しかった3つを紹介します。

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おにぎり

ご飯にのせるのとは違った美味しさ。
小さめのおにぎりにたっぷりの具で食うのが好き。

ちょっと崩して混ぜご飯にしておにぎりにするのも良い。
紅ショウガや漬物をまぜても美味い。

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ししとう和え

今回は甘長唐辛子だけど…!!
ししとう、ピーマン、甘唐辛子などを焼いて混ぜる。

独特な青臭さ、苦味、旨味がめちゃめちゃ合う。
ししとうは強火で短時間で焼くと、バターのような香りがして美味い。

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金串とか網で炙るのが良い。
こういう強火の料理ができるのがガスの良いところ。

IHの場合はフライパンを熱々にして油をしいて焼くべし!!

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ひじきの炒め煮

行きつけの日本酒飲み屋でよく出してくれる。
ちょっと肉や油揚げ、アサリ、ちくわなどを
混ぜる事はあっても血合いは無かった。

けど、よく考えると血合いもヒジキも
鉄分豊富な海鮮だから相性抜群なのよね。

ちょっと甘めのヒジキ炒め煮にすると合います。
米のおかず。混ぜ飯にしても美味い。


・おわりに

最近は鉄鍋の使用が減ったり、クセの弱い野菜の品種改良などなどで鉄分不足が増えているようです。
鉄分が不足すると、貧血はじめ様々な不調に繋がりますし、なんとなくダルくなりやすいです。

かといってサプリメントに頼るのは……
レバーはプリン体多いし……
ってけっこう大変なんです。

そう言う理由でも、マグロの血合いは優秀です。
コレステロールを下げるタウリンも豊富だしね。

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と、栄養のことばっかり書いたけど、単純に美味しいので食べて欲しいな。
学生の頃、築地市場で魚屋の手伝いをしてた時期があるのだけど、マグロ屋のとこで血合いが沢山捨てられてて、、、
アレ食えないのかと思ってたけど、食えるんです。

せっかくなら消費量を増やしていこうぜ。
スーパーや魚屋でも、血合いありますか??
って何度も聞いていく内に置いてくれる事もあるしね!!

血合い見つけたらコトコトして食おうぜ。

いつもありがとうございます。 書くの大好きだけどやっぱ大変だから、サポートして貰えると持続性が増します。