ほんとうのわたしをさがして④

大学生になった。

五流くらいの私大だけど、
音楽のゼミに入れば卒業演奏が卒論の代わりになると聞いて受けた大学だった。

もうとにかく、何も頑張りたくなかった。
できるだけ頑張らないで何もしないでラクをしたかった。

大学の友達数人とは今でも連絡を取り合う。

それくらいの友達ができたことは幸いだったが
特段何の思い出があるというわけではない。

このころからとにかくお金の使い方がよくなくて
借金が残った。
お金を使うことでストレスをどうにかしようとしていた。

よくディズニーランドに行った。
友達を誘って。
今考えると迷惑だったと思う。

でもとにかく、あそこへ行けばなんとかなる、
生きている感じがするような気がしていた。
とんでもない現実逃避だった。

今思えば、ディズニーに行くことで、無理やり楽しんで、自分は楽しいんだ、楽しんだ分だけ頑張らないと、これからも頑張れるって、そうやって思い込もうとしていたのかもしれない。溢れそうになる辛さを、全て封じ込めるために、なかったことにするために、現実逃避をしていたのだろう。

でも本当は、行ってもあまり楽しくなかった。
そんなことないとずっと思い込んできたが、今思えば楽しくなかった。いつも何か不安と恐怖が襲ってきていた。得体の知れない恐怖がいつもそばにあった。

現実逃避しても何も変わらない。
それは後になってわかる。

辛さは全て借金に変わっただけだった。


教育実習に行ったり
卒演に出たりして

就職活動なんかうまくいくわけもなく

学生生活は終わった。


就活のころは家で爆発したりしたけど
何も変わらなかった。

母は
「本当に頑張ってるの?頑張りが足りてないってことなんじゃないの?!」と言った。


私は死んだ。

父は、「頑張ってたよな?毎日大学まで通ったじゃないか。」


正直アホなんかなって思った。


小学生の頃、ピアノのコンクールのあと、母に、先生に感想を言えと言われて、自分なりには頑張りましたと言ったとき、めちゃくちゃ怒鳴られた。

「自分で頑張ったって言うな!!集中できなかったですとか、なんかあるでしょ!!」と言った。

要するに、自分で肯定するなということらしい。いろんな原因を見つけて、私はダメでした、すみませんと謝れと言うのだ。

小学生の私は、ああ、頑張ったって言っちゃいけないんだ。頑張ったって自分で思ってはいけないんだ、と思った。

だけど、ここにきてまだ、頑張ってないでしょ!と言われると思っていなかった。私だって頑張ってやっているのに。頑張ったって思ってはいけないけど、それでも頑張ったって思えるくらい辛いけど頑張ってた。

しかも、頑張ってない日は私にはなかった。
毎日あなたがたの機嫌をとって生きた。
自分を出すことをしないで
言う通りに生きてきた

それを、頑張ってないだとか
頑張りが足りないだとか
唯一認められた頑張りが通学だけとか
うんざりだった。

ああ、生きてる意味ないんだって
本当にそう思った。
何の意味もない。
何で生きてきたのかも
これから生きる意味も
ましてや就職なんて
全てが意味なし


大学を卒業してから
私はアルバイトを掛け持ちして
生きるようになった。




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