2023年1月の記事一覧
映画『マルタのやさしい刺繍』
スイスの小さな村を舞台にした心温まる映画『マルタのやさしい刺繍』は、大好きな映画であり、そして初めて父と2人で観に行った映画です。
父はふだん映画など観ない人で、母とも映画館など行ったことのない人ですが、今から14年前、わたしと2人で初めて映画館に行ってくれました。
そのときのわたしが、抜け殻のように半年間実家に引きこもっていたからです。
おそらく父は、いい年をして人生の危機を迎えた娘が少しでも
傑作! NHKドラマ版『阿修羅のごとく』 。向田邦子脚本は、和田勉演出で完成する
『阿修羅のごとく』という、向田邦子脚本の傑作ドラマがある。
良作の脚本は、素晴らしい演出(視覚効果含む)とそれを演じる役者の芝居が出会い、初めて名作映像作品として完成する。
『阿修羅のごとく』を傑作たらしめたのは、良質な脚本と、類い希なる和田勉のキレのある演出(視覚効果含む)、役者陣の芝居の取り合わせといえよう。
中でも監督の役割である演出は、脚本の読み込み、役者への演技、音楽、セットの配置や小
キタダヒロヒコ詩歌集 124 海辺にて
海辺にて キタダヒロヒコ
なにか散文的な用のため
海辺へ来たときにも
一群のさざなみとともに
沖から走つてくる衝動を
見る日がある。
自由の証として
潮風に朽ちかけた柱に攀ぢのぼり
たるんだ電線を手繰りよせるときにも
味の失せたガムを噛みながら
測量器を覗きこむときにも
死ぬまで出逢はぬひとの数に
思ひを馳せたりする
質量とか重力とか
それから時間とか
地上での自由を
神
こんなことを書いていながらおれも。
ウソと呼ばれる言動には、おおきくふたつの種類がある。
ひとつめは「子どものウソ」である。これは「隠すウソ」と言ってもかまわない。たとえばお皿を割ったのに、割ってないと言い張る子ども。おもちゃを壊したのに、壊してない、自分は知らないと言い張る子ども。大人だって仕事やプライベートのさまざまな場で、似たようなウソをつく。ここでのウソは「怒られないこと」をおおきな動機としている。
ふたつめは「おとなの