タカミハルカ

コピーライター・構成作家を経て、編集ライターに転身。文筆業30余年。本・映画・美術館・…

タカミハルカ

コピーライター・構成作家を経て、編集ライターに転身。文筆業30余年。本・映画・美術館・エッセイなどなど、大人視点での記事もつまみ読みしてください。「タカミハルカ」はnoteだけのペンネーム。

マガジン

  • 愛すべき本屋さんについての、あれこれ

    主に街の本屋さんの記事をまとめています。

  • 辞書ほどオモシロい本はない

    辞書のオモシロさを伝えます。笑いあり驚きあり。アナタの知らない世界かも。

  • やっぱり本が好き

    作品のこと、読書のこと、感想、思い出など、本にまつわるトピックを集めたマガジンです

  • ワタシ自身を、語る

    好きなこと、恋のこと、悩んでいること、孤独と仲良しなこと、友人のこと、学生時代のこと。エッセイ風に語ってみました。

  • 映画のこと、深掘りします

    深掘り、考察系の映画記事が多いです。映画を観る楽しみが広がりますように

最近の記事

  • 固定された記事

全記事一覧 書籍仕様の総目次

これは掲載記事すべての目次一覧です。 日付順ではなく、ジャンル別に一覧できような目次になっています。 電子書籍のように目次から記事にジャンプできます。 よろしければこちらからもどうぞ。 目次からお好きな項目を選び、お読みいただければ幸いです。 CONTENTS 〈第1章 本のことを語る〉 ■やっぱり本が好き。本と暮らす日々のこと ■ワンダーランド・ザ・本屋! ■書評エッセイ 日本文学をちょっと不マジメに ■書評エッセイ ミステリとSFを気軽に楽しみたい ■番

    • “夢の違和感”が現実に! 街の本屋さんに、古書もSALEもある風景。

      あれ? ここは普通の本屋さん? 古書店なの? え、ええええー??? いや、確かに書店のチェーン店、リブロだ。 でもリユースショップの駿河屋の看板もある。 店内は新刊も売ってりゃ古本もある。 こんなこと、ありえるの!? ここ東京・江東区にある「駿河屋リブロ南砂町ショッピングセンターSUNAMO店」は、仕事がらみで見学していた店舗の中のひとつである。 しつこいようだが、ここは駿河屋だけど本のリブロ店。 駿河屋というのは、ゲームやフィギュア、音楽CD、映像ソフト、書籍、コミ

      • 客のオモロイ注文が、今日も本屋さんを困らせている。

        noteで本屋さんのことをあーだこーだと投稿している身ではあるけれど、本屋さんだって客のことをいろいろ噂していると知ってしまった。 『本の雑誌』2月号—。 ここで書店員さんたちが、困った客やオモロイ客のことを暴露している。 今回は、『本の雑誌』からそんな噂話の一端を紹介してみよう。 ●解読できる? こんな注文 お客さんの中には本のタイトルを間違ったり勘違いして注文する人がいるらしい。 いや、ウロ覚えだからこそ、店のカウンターで助けてもらいたい時もあるのだろう。そのための

        • 爽やかさの裏の死と官能。スピッツ・草野マサムネの歌詞は文学を超えるか

          90年代の音楽シーンでブレイクし、以来ずっと人気を誇っているスピッツ。 その印象は爽やかで切ないラブソング? いやいやそんな軽いもんじゃない。 私は楽曲も大好きですが、爽やかさを装った毒のある歌詞にゾッコンです。 切ない欲望丸だしの官能世界に痺れます。 まさに草野マサムネワールドですね。 ▲公式チャンネルspitzclipsより「スピッツ/美しい鰭」2023年劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』主題歌として大ヒット スピッツの歌詞世界は、奇妙・深遠・暗い・怖い・溶けそう

        • 固定された記事

        全記事一覧 書籍仕様の総目次

        マガジン

        • 愛すべき本屋さんについての、あれこれ
          8本
        • 辞書ほどオモシロい本はない
          4本
        • やっぱり本が好き
          40本
        • ワタシ自身を、語る
          22本
        • 映画のこと、深掘りします
          10本
        • 京都観光、実家・京都のこといろいろ
          11本

        記事

          拝啓 佐野洋子サマ。私だって『死ぬ気まんまん』!

          もう長生きしたいと思うのをやめた。 死ぬのはイヤだけど、ワケもなく長生きなんかしてどうする。 そんなことを思うと元気が出てきた。 どうしよう……長生きしそうだ。 いま、佐野洋子のエッセイ『死ぬ気まんまん』が浸みている。 あの絵本作家にしてエッセイストの佐野洋子、『100万回生きたねこ』の佐野洋子である。 私は密かに洋子サマと呼び、親近感100%の友人みたく思い馳せてる女流作家だ。72才(2010年)で亡くなられたけど、本を開けば元気な笑顔がよみがえる。 文句を垂れても情が

          拝啓 佐野洋子サマ。私だって『死ぬ気まんまん』!

          スローに始める休日の朝、あるいはボサノバヴォイスの覚醒時間

          今回は、久しぶりに自分のことを綴ろうと思う。 ゆったりした朝を、何気なく過ごした日の記録として──。  めずらしく早起きをした。  いつも8時過ぎにしか起きないのに6時に起きた。まだ寝ていてもいいけれど、薄暗い時分から起き出すのもちょっといい。  夕べは忙しくて夕食後の片付けもできなくて、食洗機に食器を入れるのも億劫で、お風呂から上がってそのまま寝オチ。  起きたとき、キッチンに汚れ物がたまっているのは大嫌い。他がどれだけ綺麗に片付いていようとも、シンクが汚れているのはた

          スローに始める休日の朝、あるいはボサノバヴォイスの覚醒時間

          “ちょいと本屋に顔出してくる“

          嬉しい話を耳にした。 街の一角で、元気に賑わっている小さな本屋さんがあるらしい。 街からどんどん本屋さんの姿がなくなって、大型新刊書店も閉店したり、寂しい話題にうんざりしていた矢先。これはホットな情報だ。 「ちょいと本屋に顔出してくる」 そんな感じでご近所さんが、 注文した本を取りに行ったり、 今日のラインナップを見に寄ったりして、 本屋さんでの時間を愉しんでいるらしい。 え、ほんと?  そんな風景、昭和の残像かと思っていたのにワクワクするな。 街の小さな、元気な

          “ちょいと本屋に顔出してくる“

          「女」を語って思わずクスッ 〜辞書コラム

          女とは、いったいどんなものだと説明できるだろう。 魔性だとか女神だとか、小うるさいだの逞しいだの形容することばは数あれど。 辞書で引いてみると、これがなんとも素っ気ない。 確かにそうではあるけれど、もっと味わい深さはないものか。まあ、それを辞書に求めるのは間違いかもしれないが。 いや、ところがそうでもないらしい。 「女」の説明に7ページもの分量を割いてる辞書がある。 「類語ニュアンス辞典」だ。 この辞書、そもそも辞書らしくない。 ページを開けば小説かエッセイのような

          「女」を語って思わずクスッ 〜辞書コラム

          あなたをもっと知りたくて 〜辞書コラム

          こんな会話が熟年夫婦の間でさえ、交わされているらしい。 もちろん男ばかりの溜息でなく、女も実社会のやるせなさと戦っている。 ところで。……実社会ってなに? 社会ではダメ? はい、ハルカコラムでは辞書を引く。 でもその前に、ちょっと自分の頭でも考えてみたい。 思い浮かぶ「実社会」のイメージワードは、「厳しさ」「競争」「対立」。 ほんわかしたワードは皆無かな。 では今回は、いろんな辞書の「実社会」の語釈から見ていきたい。 ▼「実社会」の語釈、ピンとくるのはどれ? ▼ス

          あなたをもっと知りたくて 〜辞書コラム

          笑う国語辞典 〜辞書コラム

          惰性で会う、惰性で付き合う。 こんなこと言われて嬉しがる女がどこにいる! でも男の方は涼しい顔してこんなことを言う。 習慣化したことから抜け出せずに新しい展開が望めないってことでしょ。 悪い意味で使うことが多いけど、今は楽しい感じの繰り返しっていう惰性でいいんじゃない? え? イマイチ納得しづらいけれど……。 そんなときは辞書を引こう。 明鏡国語辞典(第三版)に「惰性」はこう書かれている。 惰性→「これまで続いてきた習慣や勢い」 あらら、それほどネガティブな意

          笑う国語辞典 〜辞書コラム

          寝台列車で辿りついた遠くの町を、あてもなく歩く

          サンライズ瀬戸・出雲という寝台列車があるのをご存知だろうか。 東京〜岡山間を14両編成で走る寝台特急である。岡山からは7両編成ずつに分割され、それぞれ山陰方面、四国方面へと出発する。 これまで何度もサンライズ特急の寝台券を買い求めたものの、いつも完売。 超人気の寝台特急で、きっぷ入手はなかなか困難。 10年ほど前にやっと取れたと喜んでみたものの、インフルエンザで泣く泣く乗れず。ああ、私とサンライズは縁がないかなと半ば諦めていたけれど。 なんとなくぶらっと、まさかと思ってみ

          寝台列車で辿りついた遠くの町を、あてもなく歩く

          消えた“ことば”、わかりますか 〜辞書コラム

          次の言葉の共通点、お気づきになられるだろうか。 1)西ドイツ 2)iモード(アイモード) 3)キーパンチャー 4)ウォームビズ 5)MD(エムディー) 昔懐かしい言葉なんだけど……と思った方は、ほぼ正解としてしまおう。 実はこれら、三省堂国語辞典(三国)から消えたことばなのだ。 上の5つは、先日買った『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』から引用した。この本には1,000語の消えたことばが掲載されている。 三省堂国語辞典で削除されたことばでも、他の辞書で堂々と掲載

          消えた“ことば”、わかりますか 〜辞書コラム

          自分の“幸せな死にざま”を、意識したことありますか。

          タイトルで大きなことを言ってしまった。 今日はそれに見合う小説と、人生観について話そうと思う。 紹介したい小説は、『たったひとつの冴えたやりかた』。 宇宙冒険ものと少女漫画が合体したような中篇SFだ。 著者のジェイムズ・ティプトリー・ジュニアにしては軽めで読みやすいオーソドックスな作品である。 軽いお涙ちょうだいモノと揶揄する声もあるけれど、もう少し深読みすれば人生のパートナーになりうる1冊。 と、私は思う。 だって、自分の死にざまを深く意識してしまうから。 “幸せな

          自分の“幸せな死にざま”を、意識したことありますか。

          本のタイトル、見比べまSHOW☆

          人間は外見じゃないよと言うけれど、キレイな顔やスタイルのいい人にハッとすることがあります。 同じように、本もタイトルだけで惹かれるときがある。 吸引力というか、運命の出会いのように自分の好奇心にピタッとハマる瞬間が。 今日はマイ本棚から、そんな出会いで買ってしまった“魅惑のタイトル本”を見ていこうと思います。 ▼魅惑のタイトル-1 封印と謎 『封印の昭和史』  『封印作品の謎』 『逆説の日本史 封印された「倭」の謎』 『秘仏』 謎とか封印とか、これほど魅力的な言葉が

          本のタイトル、見比べまSHOW☆

          夏はワクワクミステリを。子供の頃の興奮、再び。

          夏、真っ盛り。 涼を求めて図書館で読書なんて方、けっこういらっしゃるかも。 そんな図書館の本にも、思わぬガッカリがあるものです。 コーヒーの染みがついていたり、ページが破れていたりとか……。 いえ、これは「たとえば」のお話し。 実は図書室本にまつわるオモシロ小説を見つけたんです。しかもnoteで。 山田星彦さんが書かれた創作小説『小学生探偵 小寺理緒』です。 お話しはこんな感じ。 この物語、シンプルで読みやすい文体に、コミカルで二転三転する展開。 最後まで飽きず

          夏はワクワクミステリを。子供の頃の興奮、再び。

          紙の本は、自分の過去の記憶箱

          電子書籍と紙の本。私は両方楽しんでいます。 電子書籍だけにして、紙の本を処分しようとは思いません。 本を読むことと同じくらい、装丁デザインや紙の質感、大きさや重量感あるカタチある紙の本が好きだから。 捨てない理由は「好き」だけではありません。 もっと大事な理由がちゃんとある。 それは─「記憶」。 紙の本には読んだ場所や一緒に過ごした人のことなんかの、過去の記憶が貼り付いているのです。 1冊の本がまるで写真や日記のように、自分の大事な記憶箱になっている。 今日はそん

          紙の本は、自分の過去の記憶箱