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フェスと祭礼

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雨宮のつくるフェスティバル関連の記事
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記事一覧

Mud Land Festのすべて

Mud Land Festのすべて

フェスをつくることは、もう1つの世界をつくるようなもの。

「マッドランド」という世界を、7年かけてつくった。

本記事は、その生まれから終わりまでの物語。

それは世界の99.9999999%以上が知ることのない

けれども確かにあった、泥の国の、本当の物語。

Mud Land Fest(マッドランドフェス)は2017年より千葉県山武市の有機野菜畑「たがやす倶楽部」を会場に7年で5回の開催をし

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全人類に体験してほしいので書く

全人類に体験してほしいので書く

拝啓、全人類へ主催イベントの告知、というモチベーションではもはやなく、表題通り全人類に推したい体験があるので、書く。

主催が言っても訝しいかもしれないけれど、誇張なしで「世界認識が変わるレベルの体験」が、このフェスティバルにはある。

肥沃な畑の土を片手でひと掬いすると、その土の中にはいくつの微生物たちが住んでいるか?

その数は地球の総人口をゆうに超える。
畑とはもはや宇宙であり、農業とは宇宙

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フェスのプロデューサーがアーティストを選ぶ際に考えていることやその基準

フェスのプロデューサーがアーティストを選ぶ際に考えていることやその基準

はじめに「どうやってアーティストを選んでいるの?」「どうやったらフェスに出れるの?」と聞かれることが意外と多いので、筆を取ってみます。

まず大前提として、フェスの作り方は100人いれば100通りあるほど千差万別、多種多様です。1人のオーガナイザーが知人友人のコミュニティで企画制作することもあれば、何社もの企業が実行委員会をつくり制作会社に委託する形でつくることもあります。

アーティストのブッキ

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ストーリードリヴンでつくるフェスティバルについて

ストーリードリヴンでつくるフェスティバルについて


はじめに

「大衆のニーズ」ではなく「お金儲け」でもなく「社会のため」でもなければ「自分のため」でもない「物語」を中枢におくことで「イマジネーション、或いは世界を拓き、それを祝う」ことを目的とする、ストーリードリヴンなフェスづくりの面白さや有用性を書いていこうと思います。

そうぞう力を耕し変化率を最大化することが、生命のサステナビリティにとって重要なことであり、その運用方法(カルチャー)をフェ

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植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く②/物語編

植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く②/物語編

2023年10月8日に南足柄市「夕日の滝」で催す体験作品「RingNe」についての連載第2回目です。まだ下記の構造編をご覧になっていない方は、まずはこちら↓ご覧ください🌱

「RingNe」は植物に輪廻する世界を体験する体験作品であり「小説」で描いた物語を「フェスティバル」として現す試みです。今回は「小説」にフォーカスを当てて「RingNe」とはどういう物語なのか、紐解いていきます。

あらすじ

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植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く①/構造編

植物に輪廻する世界を体験する「RingNe」を紐解く①/構造編

前作『KaMiNG SINGULARITY』に続く、新たな体験作品「RingNe Festival(リンネフェスティバル)」が今年から始まります。

これは人が植物に輪廻する世界を描いた物語。

2023年から2025年まで、神奈川県南足柄市を舞台に展開していきます。

企画背景

原生林にひとり佇んでいる時、老木に手を触れる時、いずれ自分もこうなっていくのだなぁという直感を昔からもっていました。

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WEB3とフェスティバルのこれから

WEB3とフェスティバルのこれから

OzoneDAOのリリースから早2ヶ月ほど。メンバーは現状74名まで増え、今月末には皆で三重までトークンガバナンスを決める合宿に行きます。匿名でありつつもめちゃくちゃよく会うし、既存のDAOっぽくないDAOです。しかし僕らの考えるDAOは、オンラインのプロジェクト遂行で終わるものではなく、より自由で納得度の高い暮らしや社会を共創する生態系のことを指しているので、身体を突き合わせ、互いの息遣いなどを

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奇跡の祭礼「鎌倉四響祭」についての書記

奇跡の祭礼「鎌倉四響祭」についての書記

鎌倉四響祭の模様
1224年12月26日、鎌倉時代。『吾妻鏡』によると当時も疫病が蔓延し、それを鎮めるために陰陽師による除災の儀式「四角四境祭」が鎌倉で催されました。そして約800年の時を経て、再び鎌倉で12月26日に疫病退散を祈る祭りを催しました。それが「鎌倉四響祭-Social DisDance-」。

四方を守護する四神獣をあしらった4台の人力車に乗った陰陽師(DJ)による4種のライブが同時

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四角四境祭と鎌倉四響祭の巡り合わせ

四角四境祭と鎌倉四響祭の巡り合わせ

『吾妻鏡』によると、1224年(元仁元年)12月26日、三代執権北条泰時は、鎌倉に疫病が流行したことから、六浦、小坪、稲村、山内の四境(鎌倉の境界(外側))で「四角四境祭」を執行させた。

そして2021年(令和3年)12月26日、同じく疫病が蔓延する現代、鎌倉、若宮大路にて四神獣をあしらった4台の人力車に乗ったDJにより結界を張る祭礼「鎌倉四響祭」を催す。

約800年前の祭をモチーフにするにあ

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生命という結界呪術。祭と健康と陰陽師。

生命という結界呪術。祭と健康と陰陽師。

※1

”生命は結界呪術である。

この宇宙に流れるエントロピーの増大という不可逆な川に流されぬために一時的に張られている結界。

それが身体であり、臓器であり、細胞膜であり、分子である。

それは生きてる内に結界の外に出られぬ呪いであり、散逸を免れ意識を創発する祝いでもある。”

12月26日、「鎌倉四響祭」という野外フェスを催します。
鶴岡八幡宮より伸びる参道、若宮大路を舞台に四神獣をあしらっ

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KaMiNG SINGULARITYの全て。

KaMiNG SINGULARITYの全て。

体験作家という肩書で作品づくりをはじめた背景には、言葉ではどうしても辿りつかない感覚があり、それを伝える手段として(エンターテイメント)体験を採用してきたということがある。一方で作家というのは、筆舌に尽くし難いことを筆舌に尽くすのが本懐であり役割なので、どこをどこまで言葉にするか、ことこの「KaMiNG SINGULARITY」という3年に及ぶ創作においてはそこが非常にセンシティブだ。

それでも

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最後のKaMiNG SINGLARITYが始まる

最後のKaMiNG SINGLARITYが始まる

2021年9月12日、最後のKaMiNG SINGULARITY(カミングシンギュラリティ)が始まる。この記事は最後のKaMiNG SINGULARITYに参加してくれる皆様のために書きます。

まずはじめに、こんなに移動が難しい時代はなかった。このイベントは1回で約20名程度の本当に小さな催しですが、それでも参加を決めるまでには大なり小なり葛藤があったことと思います。まだ確定ではないかもしれない

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理想の自分に転生できる診療所が横浜にオープン!Android Clinic楽しみ方ガイド。

理想の自分に転生できる診療所が横浜にオープン!Android Clinic楽しみ方ガイド。

もし、アンドロイドの身体に転生し、理想の寿命、外見、恋愛、キャリア、才能、全てを思うがままの来世をデザインできる診療所があったら、あなたはどうしますか?

これは、今はまだフィクションの物語ーーー

Android Clinic(アンドロイドクリニック)とは何か
Android Clinicは私”体験作家”アメミヤユウがプロデュースする「Ozone」と劇団ノーミーツ主宰の広屋佑規がプロデュースする

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aiが神になった世界をひらくにあたって-今年の見どころと意思-/都度更新

aiが神になった世界をひらくにあたって-今年の見どころと意思-/都度更新

はじめに一度世に放ったエネルギーはなくならない。

上記リンクが7月25日 19時より始まる本番の配信リンクです。
ぜひリアルタイムでご視聴ください。

まずは概要2020年、7月25日 19:30から Youtube Liveにて「KaMiNG SINGULARITY2-Human Distance-」というオンラインイベントを無料配信します。

”体験作家”雨宮がこの企画で描くのは #aiが神

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