島尾敏雄

不貞は誰も幸せにしない、それでも共に生きていくための闘い

〜好きポイント〜
・奥さんの気持ち、わかる
・ひとつの愛の形を垣間見れる

〜出逢い〜
北大路公子さんが、「すべて忘れて生きていく」の中で挙げていらっしゃった本の中の1冊。

思いやりの深かった妻が、夫の<情事>のために突然神経に異常を来たした。狂気のとりことなって憑かれたように夫の過去をあばきたてる妻。ひたすら詫び、許しを求める夫。日常の平穏な刻は止まり、現実は砕け散る。狂乱の果てに妻はどこへ行

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【壮絶な夫婦の記録に圧倒されつつつも...】島尾敏雄『死の棘』

先日無事に、4年目の結婚記念日を迎えました。

私たち夫婦は決して順風満帆というわけではなく、味噌汁が天井まで飛ぶケンカをしたり、時計やポケットWiFiが宙を舞うケンカをしたり、お互いに歩み寄り「家族」になるのに、ずいぶん時間のかかる夫婦だったと思います。

現在も、「今はすっかり仲良しです(ハート)」と言えれば良いのですが、夫は私の丸い顔を見て、「さゆちゃんの前世は売れ残りの吉備団子だねえ」と失

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地域「知」、風土知の基盤となる私的図書館への展望:第2弾>でみカフェ>「魚は泳ぐ」(島尾伸三)

前回の「縄文の衣」と同じ棚に「魚は泳ぐ」という島尾伸三の随筆集も発見しました。島尾敏夫とミホ夫妻の息子である伸三氏の随筆は、小金井市立図書館にも数冊はあるのですが、この2004年の随筆集はありません。「愛は悪」と副題の付けられたこの比較的新しい随筆を是非お勧めします。小金井市立図書館では、以下の島尾敏雄の随筆が読むことができます。

最近の本:「小岩へ 父敏雄と母ミホを探して」(2018年)、「小

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桐野夏生『デンジャラス』(中央公論新社)

2018年6月の読書記録。

桐野夏生『デンジャラス』(中央公論新社)読んだ。谷崎潤一郎と三人目の妻松子、その妹重子『細雪』の雪子のモデル)、松子の息子の嫁千萬子、の物語。重子の視点から、兄と姉の夫婦の愛情の揺るぎなさ、自分の薄幸さ、兄の寵愛が義理の息子の嫁に移っていく焦燥感を描いていて、これは小説だからすべてがすべて事実ではないだろうけれど、書くことの業、書かれることの業が執拗に追求されていて、

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是非他の投稿も読んで下さいね!
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昨年面白かった本

2018年は本を100冊ちょうど読みました。今年はもう少し沢山読めるといいな、と思っていますが、どちらかというと集中力を研ぎ澄まして、きちんとテキストを読み取り味わう読書を目指した方がいいような気もしています。

舞台「豊饒の海」を見る前に三島由紀夫『春の雪』『奔馬』を再読(『暁の寺』『天人五衰』もこれから読みたい)、舞台「メタルマクベス」disc1を見たら、あ、原作当たっておくべきだった、とdi

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読んで下さってありがとう♪♪♪
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ブックガイド「すぐそこにある異界を感じるスリリングな5冊」/ 翻訳家・鴻巣友季子

この連載では、飯田橋文学会のメンバーがテーマごとに必読書をご紹介していきます。今回は、翻訳家・鴻巣友季子が「すぐそこにある異界を感じるスリリングな5冊」をテーマにオススメの本をご紹介します。

「すぐそこにある異界を感じるスリリングな5冊」

朝起きて、今日も平凡な一日が始まる。家を出ていつもと同じ信号、いつもと同じ電車、あるいは、いつもと同じスマホ、いつもと同じ掃除機。でも、よく見るとうっすら亀

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