詩と生活のzine「ゆめみるけんり」

詩と生活のzine「ゆめみるけんり」(2021年5号で一区切り)。現在はブッククラブ「…

詩と生活のzine「ゆめみるけんり」

詩と生活のzine「ゆめみるけんり」(2021年5号で一区切り)。現在はブッククラブ「Language Beyond」を定期開催中です。奇数月の第4日曜日、16:30〜。 https://droitdeyumemir.blogspot.com/

マガジン

  • ブッククラブ「Language Beyond」

    ブッククラブ「Language Beyond」の開催記録まとめです。

  • いま寄り添うためのことば by ゆめみるけんり+て、わた し

    コロナ禍が始まってすぐ、2020年の4月に、二つの詩のzine『ゆめみるけんり』と『て、わた し』が共同で行った企画「いま寄り添うためのことば」の記事をまとめました。

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ブッククラブ「Language Beyond」とは?

詩と生活のzine「ゆめみるけんり」が主催するブッククラブ「Language Beyond」についてご紹介します。 ブッククラブ「Language Beyond」は、2017年に東京・西荻窪のコミュニティスペース「あなたの公-差-転」でスタートしたブッククラブです。2か月に1度(現在は奇数月の第4日曜日、16:30〜)開催しており、2020年からはオンラインで試行しています。対面でも再開したいと思ってはいるのですが、コロナが収まらない状況がつづく限り、基本的にはオンラインを

    • ブッククラブ〈Language Beyond〉 #33—庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』

      ○開催日時 2024年3月30日(土)17:00〜18:30(jitsi meetでオンライン開催) ○課題本 庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』 ◯参加者 7名 開催メモ(担当:吉川祐作)庄司薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」は、都立日比谷高校3年の「薫くん」が、学生運動で東大入試が中止になるという社会状況の中、考えや悩みを書き綴った作品です。 まず、文体が柔らかく、「1969年発表の作品とは思わなかった」という声など、現代でも違和感なく読めることに驚いたという参加者が多くいま

      • ブッククラブ〈Language Beyond〉 #32—橋本治『巡礼』

        ○開催日時 2024年1月21日(日)16:30〜18:00(jitsi meetでオンライン開催) ○課題本 橋本治『巡礼』 ◯参加者 6名 開催メモ(担当:工藤順)何者かにならなければならない、のか、について 橋本治という人の本をじつは読んだことがない、ということじたいが世代ギャップを感じさせる事実でもあるでしょうし、この本の中で描かれるいわゆる「昭和」というものに実感を感じるかどうかもまた世代間で濃淡あるものであって、小説中の登場人物とほぼ重なるような時代を過ごして

        • ブッククラブ〈Language Beyond〉 #31—ヘルマン・ヘッセ『クヌルプ』

          ○開催日時 2023年11月19日(日)17:30〜18:30(jitsi meetでオンライン開催) ○課題本 ヘルマン・ヘッセ「クヌルプ」 ◯参加者 6名 開催メモ(担当:吉川祐作)今回の読書会では、ヘッセの「クヌルプ」を取り上げました。子供時代の失恋から、旅職人として一生を送ったクヌルプ。その漂泊の生涯を、主に彼が通りすぎる人びとの目線からとらえた一冊です。 読み手の僕たちもまた、クヌルプというのがどんな人だったのかというところから話を始めました。意外とヤなやつだと

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        • ブッククラブ「Language Beyond」
          10本
        • いま寄り添うためのことば by ゆめみるけんり+て、わた し
          23本

        記事

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #29—フランツ・カフカ『変身』

          次回のブッククラブでは、(たぶん)みんな名前だけは知ってるカフカの「変身」を、改めてみなさんと読んでみたいと思います。未読でも、一部分のみ読んだだけでも参加OK。思ったことを自由にお話ししましょう! ○開催日時 2023年5月28日(日)16:30〜18:00(jitsi meetでオンライン開催) ○課題本 フランツ・カフカ「変身」(翻訳はどれでもOKです) ○推薦した理由 以前、ドストエフスキーを取り上げ現代社会へのメッセージ性に盛り上がりましたが、この本も入手しやすく

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #29—フランツ・カフカ『変身』

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #28—アンドレイ・プラトーノフ『チェヴェングール』(第1部)

          次回のブッククラブでは、アンドレイ・プラトーノフ『チェヴェングール』に挑戦してみたいと思います(長いのでとりあえず第1部のみとしました)。未読でも、一部分のみ読んだだけでも参加OK。思ったことを自由にお話ししましょう! ○開催日時 2023年3月26日(日)16:30〜18:00(jitsi meetでオンライン開催) ○課題本 アンドレイ・プラトーノフ『チェヴェングール』(第1部) ○推薦した理由 20世紀ロシアの難解な小説なのに、なぜか2022年の読書界ではわりと大きな

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #28—アンドレイ・プラトーノフ『チェヴェングール』(第1部)

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #27—ガッサーン・カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』

          ★ふたたび日時が変更となりました!(スミマセン…)ご注意ください。(12/11追記) 気温がめぐるましく夏と冬を行き来した10月前半とは打って変わって、本格的に落ち着いた秋の季節となりました。次回のブッククラブでは、ガッサーン・カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』(河出文庫)を読みたいと思います。未読でも、一部分のみ読んだだけでも参加OK。思ったことを自由にお話ししましょう! 開催日時 2023年1月15日(日)16:30〜18:00(オンライン開催) 課題本

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #27—ガッサーン・カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #26—ルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』

          こんにちは!次回のブッククラブでは、ルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』を読みたいと思います。未読でも、一部分のみ読んだだけでも参加OK。思ったことを自由にお話ししましょう。 開催メモ(担当:工藤順)当日は、この本が比較的「分かる」派と「分からない」派で二分され、それぞれの意見が聞けて大変面白かったです。さらっとした読み心地の本なので、読み飛ばすこともできるのですが、意見が異なる人がいると、「どこがいいと思ったのか」「どこが悪いと思ったのか」という話ができて、読みが格

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #26—ルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #25—山内マリコ『かわいい結婚』

          開催日時 2022年7月24日(日)16:30〜18:00(オンライン開催) 課題本 山内マリコ『かわいい結婚』 参加者 6名 開催メモ(担当:吉川祐作さん)今回の読書会では、山内マリコさんの「かわいい結婚」を取り上げました。現代の日本人作家の作品を取り上げるのは、なんと多和田葉子さん以来約3年半ぶりです。うっかりすると流し読みしてしまいそうなライトな文章だけど、現代の日本社会を覆っている閉塞感や絶望を描き出している作品だ、という点で参加者の意見が一致しました。 絶望や閉

          ブッククラブ〈Language Beyond〉 #25—山内マリコ『かわいい結婚』

          ブッククラブ「Language Beyond」でこれまで読んだ本

          ブッククラブ「Language Beyond」でいままでに読んだ本と、各回のレポートの一覧です。時どき、穴があります。 2017年12月9日 井上靖『天平の甍』/アブラハム・B・イェホシュア『エルサレムの秋』[レポート] 2018年2月4日 アレクサンドル・プーシキン『ボリス・ゴドゥノフ』/フリオ・コルタサル『悪魔の涎/南部高速道路』[レポート] 2018年4月22日 宇野千代『おはん』/石牟礼道子『あやとりの記』 2018年6月24日 グギ・ワ・ジオンゴ『泣くな、わ

          ブッククラブ「Language Beyond」でこれまで読んだ本

          『ゆめみるけんり』vol.5への寄稿を募集します

          『ゆめみるけんり』の(いちおうの)主宰の工藤より、『ゆめみるけんり』vol.5へ寄稿しませんか?というご案内です。 下記記事をご覧いただき、もしご興味があればぜひぜひご連絡ください。お待ちしています。

          『ゆめみるけんり』vol.5への寄稿を募集します

          #20 秋本佑「心まで、ディスタンス。」

           街と人が再び動きはじめてから、およそ1週間が経った。閉まっていた店は以前と同じように営業するようになり、「自粛」期間中より生活しやすくなったのはまちがいない。  だが、まだどうしても誰かと顔を合わせるという気にはなれない。それがどんなに仲の良い人とであっても、いや、仲の良い人とであればあるほど、対面はせず、できればオンラインでやりとりをしたくなる。それは別に、推奨される「新しい生活様式」を率先して取り入れよう、という殊勝な心がけからではなく、実のところ、顔を合わせたときにど

          #20 秋本佑「心まで、ディスタンス。」

          「いま寄り添うためのことば」一覧

          それぞれの方に、普通でない日常を送ることが降ってきた中で、たくさんの方から「いま寄り添うためのことば」に賛同いただき、寄稿していただきました。まずは、参加してくださったみなさん、そして関心を寄せてくださったみなさんに心から感謝を申し上げます。 新型コロナウイルスにまつわる状況を念頭から除外してもなお、いまの社会には人と人とがお互いに「寄り添う」ことが必要だと考えています。それは別のことばで言えば〈ケア〉ということになるかもしれません。私たちにはお互いの顔や息づかい、感情──

          「いま寄り添うためのことば」一覧

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          #19 Lou Reed “Vanishing Act”

          工藤のおすすめ。

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          #18 ふじたみさと「外の空気をすいこむ」

          「あゝ、もうお別れだ! 山にも、木にも、石にも、花にも、動物にも、此の蝉の声にも、一切のものに・・・・」  さう思つた刹那、急に私は悲しくなつた。  祖母や叔母の無情や冷酷からは脱れられる。けれど、けれど、世にはまだ愛すべきものが無数に在る。美しいものが無数に在る。私の住む世界も祖母や叔母の家ばかりとは限らない。世界は広い。 (金子文子『何が私をかうさせたか』「朝鮮での私の生活」其の十五) 長い自宅待機を経て家の外に出たとき、ああ、私は地球に生きているのだとはっとした。長い

          #18 ふじたみさと「外の空気をすいこむ」

          #17 rain

          16.5.2020 from my window