秋月春之介

佛弟子。メディア企業で30年以上記者・特派員・カメラマンなど報道セクションに従事し20…

秋月春之介

佛弟子。メディア企業で30年以上記者・特派員・カメラマンなど報道セクションに従事し2021年に別部署へ異動。2023年に定年退職してシニアスタッフに。趣味の読書はミステリー、佛道、ノンフィクション、人文系など。仕事を離れた文章を書くことの楽しさに目覚めてnoteデビュー。

記事一覧

朝ドラはしごの30分

 「ブギウギ」「虎に翼」と連続して楽しんだNHK朝ドラ。きのうから始まった橋本環奈主演の「おむすび」は一転して現代が舞台で(スタートは平成中期の設定)、冒頭からド…

秋月春之介
22時間前
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もうちょっと工夫しようよ

 メディアのミスをあげつらうネタが多くなっているこのnote。「他人の失敗を嘲笑する」という気分がまったくないとは言わないが、それよりも「マスメディア経験者としてこ…

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石破新総裁の「刷新感」

 9候補が“乱立”した自民党の総裁選は石破茂さんが制した。第1回投票では高市さんが党員票・議員票とも上回っていただけに、決選投票での鮮やかな逆転劇にうちの職場でも…

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何かと面倒くさい

 このところ気力の低下を感じる。体調がいささか下り坂なのかもしれない。  何をするにもなんとなく億劫で、業務の進み方がなんともノロい。このnoteでもネタは思いつか…

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朝ドラの“崖”

 (プチネタバレあり)NHK朝ドラ「虎に翼」がきょう大団円を迎えた。このところは最終回へ向けていろいろなテーマをバタバタと回収していたようになったのはいささか残念…

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馬券を買わない競馬

 9候補が乱立した自民党の総裁選挙がいよいよ明日になった。    新聞・テレビやネットには下馬評があふれてかえっていて、こちらも「誰が勝つんだろう?」とワクワクさ…

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私がマルケス「百年の孤独」を読まない理由

 けさのNHKニュースでガルシア・マルケス「百年の孤独」(新潮文庫)が異例のベストセラーになっていることをとりあげて、「なぜいま読まれているのか」を特集していた。 …

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秋のジョギング

 9月後半というのに連日信じられないほどの暑さが続いていた。それが一転、きのうからガクンと涼しくなったのである。  東京のけさの最低気温は17.7度。カミさんは「お…

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【感想文】「パラソルでパラシュート」一穂ミチ

 一穂ミチさん読了は「スモールワールズ」に次いで2作目だけど、いやあ、長編はさらに上手い!  30手前で自分探しに悩む女性と芸人たちの群像。大阪弁に馴染みがないワシ…

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趣味が高じてストレスになってはダメだろう

 今年も残すところあと3カ月半。趣味の読書は順調に進んでいて、数えてみたら元日からきょうまでの266日間で253冊を読了していた。ちょっとやりすぎ、いかがなものかと思…

秋月春之介
10日前
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テレビの“文法”として、どうなんだろう?

 ちょっと面白いものを見てしまった。  けさの日テレ系「ウェークアップ」では、不信任案が可決したばかりの兵庫県の斎藤知事がスタジオにやってきて生でインタビューを…

秋月春之介
11日前
1

「本は読まない」

 衝撃的な数字が出たもんだ。  文化庁が17日に発表した「国語に関する世論調査」で「本は読まない」とした人が62.6%と、5年前の前回調査より15ポイントも増えたという。…

秋月春之介
11日前
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「現代モノの朝ドラは…」

 「あまちゃん」以降10年以上見向きもしてこなかったNHK朝ドラだが、子役ちゃんの姿にすっかりハマって前期「ブギウギ」を完走、その勢いのまま今期「虎に翼」も来週の大…

秋月春之介
13日前
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うーむ、ハードルが高いぞ【感想文】「TAKE NOTES!」ズンク・アーレンス

 これまでまったく聞いたこともなかった「ツェッテルカステン」というメモ術とその概念についての書籍。  なるほど考え方はわからないこともないが、とにかく取っ付きに…

秋月春之介
13日前
1

AKBは1億人、BTSは…

 真田広之さんがプロデュースと主演を務めた「SHOGUN」がアメリカ・エミー賞で18部門を獲得した。日本のメディアも一斉に「快挙だ」と騒いでいるが、個人的にはどうもピン…

秋月春之介
2週間前
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大型書店を徘徊する休日

 定年後の再雇用は誕生日の関係から10月にスタートした。自動的に「今月いっぱいまでに有給休暇を5日消化せねばならない」ということになるらしく、普段から「テレワーク…

秋月春之介
2週間前
6
朝ドラはしごの30分

朝ドラはしごの30分

 「ブギウギ」「虎に翼」と連続して楽しんだNHK朝ドラ。きのうから始まった橋本環奈主演の「おむすび」は一転して現代が舞台で(スタートは平成中期の設定)、冒頭からド派手メイクのギャルたちが出てくるなど、一転してポップな展開だ。

 以前も書いたようにドラマ見巧者の元同僚は「現代モノは主人公の“自分探し”がカッタルイから、「『おむすび』も冒頭2週間はチェックするけど・・・」とかなり猜疑心を抱えている。

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もうちょっと工夫しようよ

もうちょっと工夫しようよ

 メディアのミスをあげつらうネタが多くなっているこのnote。「他人の失敗を嘲笑する」という気分がまったくないとは言わないが、それよりも「マスメディア経験者としてこんな視点があるよ」と紹介する意図が大きい。

 けさのNHKニュースはなんとも不思議なものだった。

 スタジオでアナウンサーが読む「リード」の原稿が「日本酒の人気が高まっているフランスのパリで大規模な見本市が開かれました」。VTRに切

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石破新総裁の「刷新感」

石破新総裁の「刷新感」

 9候補が“乱立”した自民党の総裁選は石破茂さんが制した。第1回投票では高市さんが党員票・議員票とも上回っていただけに、決選投票での鮮やかな逆転劇にうちの職場でも軽いどよめきが起きた。

 第1回投票結果を見た際にはてっきり「憲政史上初の女性宰相の誕生か」と思った。高市さんもそう思ったのだろう、決選投票前の5分間スピーチは「まるで受諾演説のような高揚感を丸出しだったねえ」という感想を漏らした同僚も

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何かと面倒くさい

何かと面倒くさい

 このところ気力の低下を感じる。体調がいささか下り坂なのかもしれない。

 何をするにもなんとなく億劫で、業務の進み方がなんともノロい。このnoteでもネタは思いつかないし、書いていて面白くないので、つい過去の読書感想でお茶を濁す。趣味の読書も進みが悪くなった。会社では妙にイライラして買いだめているお菓子や柿ピーについ手が伸びる。すると身体が重くなってさらにイライラがつのる。夜も熟睡できていない。

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朝ドラの“崖”

朝ドラの“崖”

 (プチネタバレあり)NHK朝ドラ「虎に翼」がきょう大団円を迎えた。このところは最終回へ向けていろいろなテーマをバタバタと回収していたようになったのはいささか残念だったが、十分に楽しめたのである。

 テレビドラマを滅多に見てこなかった私でも、印象に残った場面が多かった。伊藤沙莉の芸達者ぶり、松山ケンイチの丁寧な芝居、花江さん役の森田望智さんやよねさん役の土居志央梨さんのブレイクなど、いろいろ忘れ

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馬券を買わない競馬

馬券を買わない競馬

 9候補が乱立した自民党の総裁選挙がいよいよ明日になった。
 
 新聞・テレビやネットには下馬評があふれてかえっていて、こちらも「誰が勝つんだろう?」とワクワクさせられる。この気分は「馬券を買っていない競馬」を眺めているようなものである。
 
 いや、そんな無責任なものでもないのか。
 
 自民党の総裁選びは、すなわち次の日本の首相を選ぶもの。莫大な税金と日本の将来をベットさせられているわけで、「

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私がマルケス「百年の孤独」を読まない理由

私がマルケス「百年の孤独」を読まない理由

 けさのNHKニュースでガルシア・マルケス「百年の孤独」(新潮文庫)が異例のベストセラーになっていることをとりあげて、「なぜいま読まれているのか」を特集していた。

 33万部を突破したという。海外文学、しかもあんなに小難しい(であろう)作品がこんなことになるとは。担当編集者もインタビューで「意外だった」と明かしていた。

 私は未読、そしておそらくこれからも読むことはないと思う。それどころか「小

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秋のジョギング

秋のジョギング

 9月後半というのに連日信じられないほどの暑さが続いていた。それが一転、きのうからガクンと涼しくなったのである。

 東京のけさの最低気温は17.7度。カミさんは「おとといまでエアコンつけていたのに、けさは明け方に寒くて窓を閉めた」と騒いでいる。

 こうなるとジョギングが楽しくなる。「サボっちゃおうかな」と思っていてもやる気がムクムク。玄関を出たとたんに爽やかな秋の空気に包まれ、走っていても爽快

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【感想文】「パラソルでパラシュート」一穂ミチ

【感想文】「パラソルでパラシュート」一穂ミチ

 一穂ミチさん読了は「スモールワールズ」に次いで2作目だけど、いやあ、長編はさらに上手い!
 30手前で自分探しに悩む女性と芸人たちの群像。大阪弁に馴染みがないワシでも3人の距離感の切なさにバリバリに共感、ウルウルした。なぜこの傑作を直木賞にノミネートしない?映像化するなら美雨役はやっぱり綾瀬はるかか。
 一穂さんはこれからも全作品フォローは必須確定。ところで、芸人さんを描いた又吉直樹「火花」って

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趣味が高じてストレスになってはダメだろう

趣味が高じてストレスになってはダメだろう

 今年も残すところあと3カ月半。趣味の読書は順調に進んでいて、数えてみたら元日からきょうまでの266日間で253冊を読了していた。ちょっとやりすぎ、いかがなものかと思う。

 出版文化の推進に少しでも貢献せねばならないとは思うが、ほとんどは図書館を駆使しての読書ライフだ。もし年間300冊を買っていたら、1冊1000円として、30万円になってしまうことになる。

 借りようとするのはエンタメ系小説と

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テレビの“文法”として、どうなんだろう?

テレビの“文法”として、どうなんだろう?

 ちょっと面白いものを見てしまった。

 けさの日テレ系「ウェークアップ」では、不信任案が可決したばかりの兵庫県の斎藤知事がスタジオにやってきて生でインタビューを受けていた。渦中の人物をこのタイミングで生出演させたのは大したもの。東京では日テレで見ることになるが、大阪制作の番組なのだろうな。

 もちろんインタビューの最大の聴きどころは、不信任案可決を受けて知事職を辞職するのか、それとも県議会を解

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「本は読まない」

「本は読まない」

 衝撃的な数字が出たもんだ。

 文化庁が17日に発表した「国語に関する世論調査」で「本は読まない」とした人が62.6%と、5年前の前回調査より15ポイントも増えたという。

https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/94111701_01.pdf

 「本しか読まない」と言い表してもいいほどの“本の蟲”である私だが、「読ま

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「現代モノの朝ドラは…」

「現代モノの朝ドラは…」

 「あまちゃん」以降10年以上見向きもしてこなかったNHK朝ドラだが、子役ちゃんの姿にすっかりハマって前期「ブギウギ」を完走、その勢いのまま今期「虎に翼」も来週の大団円までしっかり楽しむことになりそうだ。

 続いている理由のひとつが、元同僚や現同僚と感想を交換すること。ほんのわずかでもLINEや雑談をひとくさりやり合うのはなかなか楽しいものだ。

 我々の目下のトピックスは“虎ロス”と並んで「さ

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うーむ、ハードルが高いぞ【感想文】「TAKE NOTES!」ズンク・アーレンス

うーむ、ハードルが高いぞ【感想文】「TAKE NOTES!」ズンク・アーレンス

 これまでまったく聞いたこともなかった「ツェッテルカステン」というメモ術とその概念についての書籍。
 なるほど考え方はわからないこともないが、とにかく取っ付きにくい。学術論文を執筆するような人(しかも若手)ならばここまで面倒なことを実践してみる意義も見出すのかなぁ。「日本版特別付録」として具体的なノウハウが掲載されているが、これ、冒頭に載せるよりもラストに置かないと意味がないのでは?
(22/1/

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AKBは1億人、BTSは…

AKBは1億人、BTSは…

 真田広之さんがプロデュースと主演を務めた「SHOGUN」がアメリカ・エミー賞で18部門を獲得した。日本のメディアも一斉に「快挙だ」と騒いでいるが、個人的にはどうもピンとこない。

 これはエミー賞がアメリカのテレビを対象にしたものであるため、日本人には映画に贈られるアカデミー賞ほど身近ではないことが大きい。洋楽にも興味がないので、グラミー賞ってやつにも個人的に親しみを感じていないところ。

 「

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大型書店を徘徊する休日

大型書店を徘徊する休日

 定年後の再雇用は誕生日の関係から10月にスタートした。自動的に「今月いっぱいまでに有給休暇を5日消化せねばならない」ということになるらしく、普段から「テレワーク」という名の自宅読書日を設定しているものの、13日は有給休暇として、つまりきょうまで4連休である。

 読書三昧で過ごした前半3日間の読了は8冊(前週からの読みさし分を含む)。さすがにちょっと飽きてきたので、きょうは外出することにした。こ

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