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#エッセイ

一語の宇宙(2) | sibling

一語の宇宙(2) | sibling

 中学生の頃、「英語には日本語の『兄弟(きょうだい)』にあたる単語はありません」と教わった。

 今では、ジェンダーに関する意識が高まったこともあり、兄弟ではなく「きょうだい」と表記されることもあるが、一般的に「兄弟はいらっしゃいますか?」と聞かれれば、「姉がいます」「妹がいます」と答える場合もある。

 日本語の「きょうだい」は、(広義では)男の兄弟だけでなく、姉妹、兄妹、姉弟なども含まれる。

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一語の宇宙(1) | term

一語の宇宙(1) | term

 ちょっと気分転換してみたくて、新しいマガジンを作ってみました。
 シリーズ化するかは未定ですが、1記事1単語を取り上げていくつもりです。
 今回は「term」という単語について、思い付くことを書きます。
#一語の宇宙
#term

term[ターム]という単語を辞書で調べると様々な意味が載っています。

「言葉」「期間」「時間」「間柄」など、たくさん訳語があります。
termという言葉に対応

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真実バイアスの回避術

真実バイアスの回避術

 世の中には様々なバイアスが溢れています。

 バイアス(英:bias)を直訳すると「偏り」のことで、一般的には偏見や先入観を示します。例えば災害が起きても自分だけは大丈夫だと思うのは、正常性バイアスが働いているからだと理解されます。

 真実バイアスとは何でしょうか。

 端的には、単一情報を真実だと信じてしまう先入観です。

 人間の脳は、明確に否定する根拠が示されない限り、与えられた情報が本

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いつか見た風景 55

いつか見た風景 55

「革命前夜の夜が明けて」

 老化は進化の一過程なんだよ。私がTEDにでも呼ばれたらさ、この説を皆さんにちょっとご披露しようかと思っているんだ。だってそうだろう、死は復活の前触れだからさ。繋がっているんだよ色々とね。

                 スコッチィ・タカオ・ヒマナンデス

 インターネットってのは既に死んでるらしいよ。過激に増殖したチャットボットのせいでさ。ほらアレだよ、人工知能を

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書評 | 英作文ナビ

書評 | 英作文ナビ

 大学受験はもう関係ないし、英検1級にも合格してから時間が経つから、英語の問題集や参考書に目を通すことがほとんどなくなった。グダグダと洋書を読んだり、TEDを聞いたり、『地球ドラマチック』を副音声で聞いたりしている。だから、英語を勉強しているという意識はあまりない。
#TED
#地球ドラマチック

 ただ、そのような「読む」「聞く」だけだと「受け身」というか、情報を受信するというインプットばか

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着地点を見失わないために私が考える事

着地点を見失わないために私が考える事

私はnoteで文章を書くときに、大まか着地点を決めてから書くように心がけています。
いや、正しくはそのつもりです。

書いているちに、あれもこれもと欲張りになる気持ちを抑えて、「着地点」に遠い部分はバッサリ切り捨て、また別の機会に新たなタイトルとして書くようにしています。

その理由は、いくら自分の思いが強くても伝わらなければ何の意味がないと思っているからです。

もちろん、「伝えたい」という意思

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「花」とはなにか?

「花」とはなにか?

 「あの人には花がある」という言い回しがある。

 「あの人には花があるね」と聞くと、「そうだね」と答える。そういう時、相手の言葉に対して、私も同じように感じているから「そうだね」と答えるわけだが、「じゃあ、『花』って何だろう?」と改めて考えてみると答えが思いつかない。

 『花』を別の言葉で置き換えようとするならば、「存在感」という言葉を思い浮かべる。しかし、タモリさんのことを思い浮かべると「待

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三島由紀夫 | 小説読本(中央公論新社)

三島由紀夫 | 小説読本(中央公論新社)


はじめに

 最近、まともな物語がまったく書けない。「いや~あんたは前からまともな作品なんて書いてないじゃないか」と言われればグウの音も出ないのだが、少なくとも自分で納得のいくものが書けていないという意味でスランプ状態である。

 それなりに多くの小説らしきものはたくさん書いてきたが、長編小説と呼べるようなものは皆無であり、思い付いたことを、ただ何の構想も練ることなく、書き連ねてきただけに過ぎな

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