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誰しもがドラフト1位の即戦力ルーキーではない

誰しもがドラフト1位の即戦力ルーキーではない

唐突ではありますが、日本のプロ野球のドラフト会議というものをご存知でしょうか?

ざっくりと説明しますと毎年プロ野球の12球団が高校生、大学生、社会人、或いは独立リーガーのプロ志望届を出した選手から自球団に欲しい選手を指名していきます。

ドラフト1位となるとその世代のトップレベルの選手が指名され、複数の球団が競合した場合はくじ引きで交渉権を獲得します。

多くの場合の1位指名の選手は、即戦力とな

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"新年度"にそんなに身構えなくても大丈夫

"新年度"にそんなに身構えなくても大丈夫

もうすぐ新年度が始まりますね。

新年度を迎えるにあたって、不安や溜め息を抱えていらっしゃる方も少なからずいるのではないかと思います。

そもそも、◯年度という考えは日本だけのようです。

ひとつの区切りとしてちょうどいいのでしょうか。

僕は"年度"というものを作った張本人ではないのでわかりません。

新年度というものは先述した通り、区切りとして何かのスタートを切るのに適しているのかもしれません

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居場所

居場所

高校生時代、僕が所属していた剣道部の皆んなは碌に日々の稽古もままならない自分なんかにも居場所でいてくれました──── ────

僕は小学校一年生から中学校3年間、そして一応は高校3年間と剣道を続けていました。

高校2年生の夏に、僕は一度剣道部を休部しました。

それは僕が皆んなと同じようには稽古に付いていけなかったことが始まりでした。

元来より僕は夏場の暑さにめっぽう弱い方だったのです。 

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何もかも諦めようと思っていました

何もかも諦めようと思っていました

これは自分を含め、精神病の患者に限ったことではないのかもしれませんが、頭の中は常に漠然としていて尚且つ大きな不安や猛烈な自己否定がふわふわと浮かんでは膨らみ、いつそれが破裂してしまうのかと、僕の心を脅かしにきます。

数日前、僕はこれまでの何もかもを諦めてしまおうかと思いました。

これまでほぼ週に一回続けてきた病院への通院。

毎日のてんかんの発作止めの薬の服用。
毎日の不整脈のための薬の服用。

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辛さにはその人なりの尺度がある

辛さにはその人なりの尺度がある

百人の人がいたら、百通りの性格や生き方があるでしょう。

百人の人がいたら、きっと百の数の考え方、ものの捉え方があるのでしょう。

百人の人がいたら、おそらく百の悩みや不安があるのでしょう。

それらは百から千、万、億と数が増えても同じなような気がします。

何もかもが全くの同じ人間は存在しないはずだと思うのです。

容姿、思考、悩みや不安。

それらに対して人はそれぞれの尺度を持っていると思いま

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あの時見た流れ星と数日前の流れ星

あの時見た流れ星と数日前の流れ星

数日前、ベランダでふと夜の空を見上げると偶然にも流れ星を見ました。

流れ星を見たこと自体は初めてではありません。

流れ星を見たことを鮮明に覚えているのは、高校3年生の時分。

当時は碌に学校へも通えず、まともに食事も喉を通らず、不眠症と診断されて睡眠導入剤を処方されていたにも関わらず、薬に慣れてきたのかある眠れない夜のことでした。

その当時、僕は眠れない時間が長く続くとスマホを右のポケットに

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在るがままの命

在るがままの命

生き物の命は本能的に生きようとするみたいです。

生きようと意識をせずとも身体に問題が無く健康体であれば、心臓が拍動をし、血管が脈打ち、肺が呼吸をします。

これは人間に限らずでしょう。

もし何かしらの異常が体内で起これば、身体が危険信号として、身体に何か症状を訴えます。

例えばなにかの感染症に罹った場合、発熱したり、吐き気を催したり、どこかの臓器に痛みを感じたりなどなど。

医療という技術が

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生きてりゃそんな時もある

生きてりゃそんな時もある

人との約束があったのに寝坊して電車に乗り遅れてしまい、結局遅刻してしまった。

そんな時もある。"なるべく気をつけようね"

寝る前にスマホを充電していたつもりが、充電を忘れてしまっていた。

そんな時もある。"今の世の中それは難儀かもね"

午後から雨の予報だったのに、傘を持って出るのを忘れてしまってずぶ濡れになる羽目になった。

そんな時もある。"風邪ひかないようにお風呂に入って温まるんだよ"

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「弱さ」という剥き出しの感情

「弱さ」という剥き出しの感情

僕は弱い。

弱いことを知っている。

過去に別の記事で「弱くて強いを目指す」ということを掲げた。

それは今も僕の中で変わっていない。

弱いからこそ、強くなれると信じている。

弱さを知ることは、きっと誰にでもできることじゃない。

そして自分が弱いのだと公にするのも、もしかしたら珍しいことなのかもしれない。
ただそれは自分の見識が狭いだけかもしれないけれど。

弱い生き物だから、苦しむ誰かに

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あの日燃やせなかった二枚目の遺書

あの日燃やせなかった二枚目の遺書

あの日、僕は一度死にました。

正確には今現在生きてはいるのですが。

鬱の症状で何もできず、正体不明の不安に襲われて。
とにかく毎日が辛くて辛くて。
何もかもが苦しくて苦しくて。

ただただ時間が過ぎていくだけの日々を送る自分に堪らない程に嫌気が差して、自分が生きていること自体が申し訳ないと思い込み、その先を生きることに絶望していたあの日。

確かに、あの日あの時首を括った際に僕は一度死んだと思

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人生に勝ち負けは必要ない気がします

人生に勝ち負けは必要ない気がします

誰かの使う言葉の中に、時折耳にする言葉があります。

「勝ち組」だとか、「負け組」だとか。
「楽しんだもの勝ち」だなんて言ったり、
「負け犬」と揶揄されたり。

何をそんなに勝ち負けをつける必要があるのでしょうか。
僕はそんなに勝敗を付ける必要を感じないのです。

その勝敗に則って今の僕をどちらかで言わなければならないのであれば「負け」なのだろうと思います。

何故なら何かに於て「勝っている」自負

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言葉が息をする

言葉が息をする

受け取った言葉は心の中、頭の中で息をしていると思っています。

言い換えるのであれば言葉は生きているということです。

あくまでも個人的な考えですが。

背中を押してくれた励ましの言葉や寄り添ってくれる優しい言葉、生きていく指針になるような言葉。

例えその言葉をかけてくれた人がこの世にもう命としては存在していないとしても、その言葉は受け取った側の人の中で息をし続けます。

本で読んだ言葉。

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「生きろ」

「生きろ」

今回はいつもより少し強い語気のような言葉での表現になるかもしれません。

自分は今、精神疾患を患って以来数回目のどん底に落ちているみたいらしいな。

そしてまた精神科の閉鎖病棟に入院しているらしいな。

乱暴な感情の赴くままに傷をつけて。

痛かっただろ?

でもお前は痛みで生きてることを実感したい訳じゃないんだよな。

知ってるよ。

そしてその傷痕で気を引きたい訳でもないんだよな。

それもよ

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どん底で見た景色も夢という絶景に変える

どん底で見た景色も夢という絶景に変える

これは僕の決意であり、覚悟でもあり、目標でもある。

実現不能な夢ではないと思っている。

精神疾患との付き合いはかれこれ7年以上になる。

高校2年の時に症状が現れ始めて、高校3年の時に初めて心療内科を受診した。

17歳の時、なにもかも思うように全く出来なかったあの頃から、24歳になった今、僕は少しずつ前進することができているらしい。

今もなお精神面での悩みは尽きないけれど。

精神疾患のせ

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