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お気に入り収納マガジン

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🍹いつでも読めるように あやとりりいさんの書いた小説で、お気に入りをマガジンに入れます🙇 他の方のでも気に入った詩や小説、脚本等、エッセイがあれば収納したいと思います。 外した…
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記事一覧

コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

仕事ができない新人が、俺より学歴が上だった。

仕事ができない新人が、英語ペラペラだった。

仕事ができない新人が、空手の有段者だった。

仕事ができない新人が、俺より家賃の高いマンションに住んでいた。

仕事ができない新人が、女性経験人数100人越えだった。

仕事ができない新人が、同じ新人で俺が密かに狙っていた総務の片山さんに手を出していた。

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好きな道を歩いていける〜さんぽ

好きな道を歩いていける〜さんぽ

お金で、大事な人との関係を侵害され、
嘘に騙され、他者の意見を取り入れなければならなくなっていた。
罵倒によって、悲しい気持ちを抑えつけられて、
始めて知った。自分の思いを知って、自分が実現したいものを、自分の足でカタチにするから幸せであり、他人の理想を叶えるためにコントロールされることは不幸だと。
お互いの意思を尊重し合って、お互いの人生に干渉しない。そんな環境が有り難い毎日だった。
…………

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【エッセイ】もう小学5年生だから

【エッセイ】もう小学5年生だから

~雄弁は銀、『?』は金~

皆様、こちらの諺
『?』の部分に何て入るでしょう?

正解は…

『沈黙』です。

時と場合はありますが
雄弁であることより、沈黙の方が得するという意味だそうですよ。
(間違えておりましたらすみません…!)

皆様もそういった経験はありますか?

言わなくても良いような一言を言ってしまって、トラブルに巻き込まれてしまったりなんてこと。

私にも、そういったエピソードがあ

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人間の生き方

人間の生き方

 太宰治(だざいおさむ・1909-1948)は、青森県金木村(現・五所川原市金木町)の生れで、本名は津島修治である。東大仏文科を中退した。

 在学中に、非合法運動に関係するが、脱落する。酒場の女性と、鎌倉の小動崎で心中をはかって、ひとり助かる。

 1935(昭和10)年に、「逆行」が、第1回芥川賞の次席となり、翌年に、第一創作集『晩年』を刊行する。

 この頃に、パビナール中毒に悩む。1939

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「笑うマトリョーシカ」と、トランプ人形の中で囁く人。

録画しているドラマ『笑うマトリョーシカ』を見て、つい笑った。

ドラマを分かり易くする為に、100年前の預言者エリック・ヤン・ハヌッセンを登場させる。
ロシアのマトリョーシカ人形は、中に幾つもの別の人形が入っている。
外の顔と、隠れている中の顔。
操られる人格の寓意、そして比喩。

100年前、ハヌッセンはヒトラーを裏で操り、ナチ政党のオカルト省(ホントだよ)の大臣になる筈だった超能力者。

ヒト

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禍々しいもの

以前、職場でだいぶASみ強そう且つ擬態(大仰型・賢い・小物作り趣味)もあり“ミスを認めない”“言い訳する”と言われている子が、なかなか誰もしないようなミスをした時、
その対策をするにあたって、
“誰が本人に理由を訊くか”という話になり、

the多数派で素直で従順で気も利き話しやすく多くの人から可愛がられるような人が、
「私、素知らぬ顔で訊くの得意だよ。“こんなミスした人がいるんだけど〇〇さんはど

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致死量の悔恨 第4話 息ができない

致死量の悔恨 第4話 息ができない



さざ波を眺めていると、心の中が良いことだけで満たされ、元気ハツラツとしていた自分が過去の者の様に感じる。職場から離れて僅か四ヶ月しか経っていないのに、感じよく働いていた自分は遠い離島に行ったようであった。お腹にいる子供を撫でながら、モヤモヤとした思いを吐き出せない環境を夏海(なつみ)悔しく思った。



「夏海さん、おはようございます。」

いつもの取り巻き達と話すおしゃべりの内容は、苦手

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盲目の行進 《詩》

盲目の行進 《詩》

「盲目の行進」

僕はただの仮説を積み重ねて行く

其処に結論を書き残す必要は無い

風に揺れる木の葉を見て 
始めて其処に風がある事を知る

愛と正義の普遍性とか 

無秩序で無制限な選択肢とか

ほとんど有効性を持たない名言だとか

正統的な存在意義と価値を与えられ

其れを真から受け入れた者達の
盲目の行進は続く

全ての準備は

水面下で確実に進められている

理路整然とした回答に皆がうな

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「『晩年』に就いて」太宰治 〜太宰治の文章って素敵だよなぁ...〜|読書感想文 #3

「『晩年』に就いて」太宰治 〜太宰治の文章って素敵だよなぁ...〜|読書感想文 #3

もう、タイトルそのままのことを感じた。
出尽くした感想かもしれないけど、太宰治の、読者に語りかける書き方が、私はとても好きみたい。
壮大なことでなくとも、ただ、自分の書いた小説について書いたことも、なぜか魅力的に感じる。

「『晩年』に就いて」も、太宰が出した最初の小説集について、文庫本でいうと2ページだけさらっと書かれたものだ。

これだけ読んでも、ああ、やっぱり太宰っていいなと思う。

いや、

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善し悪しは時間が経ってから分かるから、損得勘定なしで選びたい

善し悪しは時間が経ってから分かるから、損得勘定なしで選びたい

「ここの壁が厚いから、月経が重いでしょう。月経が重いからピルを飲んでいたの?」
検査結果の画像を指しながら話す医者の言葉に、驚いた。月経が重いことを分かってくれた医者は初めてで、その根拠を示してくれた人も初めてだったからである。
何より、自分の月経が重いことを思い込みとか、妄想とか言うのではなく、理解してくれたことに救われた。
さらに、
「長年のピルで炎症が抑えられているから、良い治療方法を採った

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【警察エッセイ】無駄な知識なんてない

【警察エッセイ】無駄な知識なんてない

ハイどうもぉ。
皆さんの心の中のフィロソフィア。
元警察官の花山烏一です。

皆さん、知識は蓄えていますかい?

『毎日毎日生きていたら必要な知識も不必要な知識も蓄えられるわい、この野郎。』というツッコミは置いておいて、この世界には有益な知識もあれば無益な知識があるよね。

と、ありきたりな事で始まったと思ったとそこのアナタ。まだまだ、花山の解像度が低いですねぇ~。毎日10時間花山の記事を読み込ん

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矛盾の芸術:宮沢賢治と宮崎駿に学ぶ「今を生きる姿勢」

矛盾の芸術:宮沢賢治と宮崎駿に学ぶ「今を生きる姿勢」


1.宮沢賢治:災害と社会の矛盾の中で成長

 宮沢賢治と宮崎駿が子供の頃生きた時代と震災や津波、異常気象、パンデミック、戦争が続く今の時代とが重なるように思える。
 昔から親しんできた二人の作品が、今になってリアルに感じ、現代と照らし合わせて今一度、彼らの表現の背景を考えたみた。

 宮沢賢治の生きた時代は、冷害による凶作、日露戦争、第一次世界大戦、関東大震災の、明治から大正1933(昭和8)年

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