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サウナと仕事の良い関係とは? 「ととのう」の真の意味(脳のリセット)

「仕事の武器としてサウナにいくなら水曜日か」

先日サウナの魅力について記事にまとめました。サウナーが言う「ととのう」とは何なのかについて整理しました。

この記事では書ききれていないことがあります。それは「仕事とサウナの関係」について。

サウナは健康効果やリラックス効果があることは誰もが想像できますが、私が感じるのは「仕事のパフォーマンスを上げるサウナ」の魅力です。

サウナはビジネスマンの武器になります。しかし、最大活用するには「使い方(入るタイミング)」があります。改めて「仕事とサウナ」の良好な関係について考えます。

サウナの効果は一時的?

先に紹介した記事では「ととのう」という、サウナ→水風呂→外気浴(休憩)というステップを踏むことで感じられる独特な「多幸感」について触れました。

サウナ&水風呂は体にとっては非日常のストレス環境です。そのストレスゆえに自律神経は交感神経優位になりアドレナリンが分泌されます。その後「ととのえイス」に座ってリラックスすると一気に副交感神経優位になります。このアドレナリンがまだ残っていながら副交感神経優位になる時間こそが「ととのう」時間であり、その猶予は約2分間と言われています。

この時間をサウナーは「サウナトランス状態」と表現したりします。なんとも言えない心地よい時間。ディープリラックスな状態です。しかしこれはあくまでも一時的な効果です。

サウナの真の価値はこの「一時的な心地よさ」だけではありません。それは「脳の状態が整う」という魅力。この効果はサウナからあがった後にもしばらく続きます。その魅力について整理します。

仕事におけるサウナの効果

仕事におけるサウナのメリットはズバリ「頭を空っぽにできること」です。頭の中をスッキリさせるアクティビティとしては瞑想やマインドフルネスがあります。サウナも実はこれらと同じような効果があります。

脳にはDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)という、ボーッと何かを考えているときに活性化する領域があります。そのエネルギー消費量は脳の活動の7割とも言われています。イメージするなら結構なガソリンを使ってずっとアイドリングしている車のようなもの。車が止まっていてもずっとガソリンは燃え続けています。

何もしていないように見えても脳は稼働してますし、結構疲れています。DMNの活動量を下げることで、脳はリフレッシュできます。このDMNの活動量を下げるのにサウナは非常に効果的です。

サウナ•水風呂は体が非日常の環境に置かれ、細胞はその修復に集中することになります。それは脳の中も同じです。100℃近い環境では複雑なことは考えることができません。水風呂も然りです。

瞑想やマインドフルネスには呼吸法など上手にやるためにはある程度の知識とスキルが必要です。しかし、サウナにスキルは不要です。約100℃のサウナと16℃程度の水風呂という「環境」に身を置くだけで、誰でもDMNの活動量を下げることができます。

サウナ下、水風呂下では、自分の体内の状態に意識を向けることになります。徐々に変わる体内の状態に集中し、あがるタイミングを探ります。「体内に意識を集中せざるを得ない」=「余計な事を考える余地がない環境」とも言えます。

仕事では選択と集中がパフォーマンスを決めます。脳にいかに目の前のタスクに集中させるかが重要であり、そのためにはDMNの消費量を減らし集中する回路のCEN(セントラル•エグゼクティブ•ネットワーク)の稼働を上げることが重要です。このパフォーマンスを高めるのに実はサウナが非常に良い仕事をしてくれるのです。

サウナでワーキングメモリーが増える

サウナに入ることで「α波が正常化する」とも言われています。これは認知機能(ワーキングメモリー)や集中力アップにつながります。

ワーキングメモリーとは例えるなら脳の中のデスクの広さ。デスクが小さく、色んなものが雑多に置いてあると作業効率は悪くなります。α波が正常化するとワーキングメモリー、つまり脳のデスクは広くなり、脳の生産性が高まります。サウナによって、デスクをより広く、そしてデスクの上をキレイさっぱり整理することができ脳のパフォーマンスを最大活用できる準備が整います。

これは一時的な「ととのった」という多幸感とは別の効果。サウナから上がった後もしばらく持続します。サウナの後は脳が正に「整った」状態であり、体感的にはその効果は2-3日は持続するように思います。

脳がスッキリするメカニズム

サウナに入ると心臓がドクドクと脈打つ感覚を体感します。高温のサウナでは心拍数が通常の2倍程度まで上がります。心拍が上がるとはつまりは心臓のポンプ機能が上がり血量が増えるということ。サウナで心臓のポンプ機能は7割上昇するとも言われています。

そしてサウナから水風呂に入ると皮膚表面の血管が瞬時に収縮します。これにより体の末端にある血液が体の中心に集まり深部血流が増えます。脳に流れる血液も深部血流ですので、脳に大量の血液が流れ、脳の代謝物も回収されます。

これが脳がスッキリするメカニズムといわれています。こう考えると、血流をいかにサラサラにスムーズに流すかが心身をより良い状態にするために極めて重要だということが分かります。

そして、温冷交代浴を3セットもすれば指先の末端の毛細血管までジンジンと血流が流れている事を体感します。体内のあらゆる道路が渋滞せずに正常に流れている感覚。自分の健康状態を体感する事は日常ほぼありません(不調はありますが)。そういう意味でもサウナは極めて稀なヘルスケアアクティビティと言えます。

体調維持にも役立つサウナ

仕事におけるサウナのもう一つの魅力が免疫アップ、つまり「風邪をひかない強い体」を得られることです。

体温が38℃を超えると体内を修復するHSP(ヒートショックプロテイン)が分泌されます。HSPは熱でダメージを受けた細胞を修復しますがその細胞には免疫細胞も含まれます。つまりサウナで免疫力も上がり、風邪やインフルエンザ、今年はコロナウィルスへの感染対策にもなります。

仕事のプロフェッショナルは仕事のパフォーマンスの最大化もそうですが、大事な仕事に穴を空けない体調管理も仕事の一つ。サウナ習慣を持つ事はそのための転ばぬ先の杖ともなり得ます。

水曜日のサウナ

理想は毎日のようにサウナに行ければ良いのですが、なかなかそうもいかない人が多いと思います。でも週に一回くらいなら何とかスケジュールが調整できるかも知れません。それをどこに持ってくるか。

私がオススメするのは週の真ん中の「水曜サウナ」です。週の後半に向けて生産性が低下していく前に、水曜日に頭の中をスッキリさせる事で、木曜、金曜を高いパフォーマンスを持続できます。

また「水曜サウナ」をすると金曜の夜も疲労感が少ないです。それにより週末も元気に動けてアクティブに活動できます。平日疲れ果てて、週末はぼーっと寝ているだけという生活から脱却できます。週末に活動的に動くことで平日には得られない体験や発見をし、気分もリフレッシュ。新たな気持ちで月曜日をスタートできます。

「水曜日は水風呂に入る日」と覚えましょう(笑)

週に2回サウナに行けるなら水曜と日曜がおすすめです。平日と週末のサウナはやはりオンタイムとオフタイムで気持ちの持って行き方が違います。水曜日は週前半の頭に溜まったゴミを綺麗にして木曜金曜に向かうために整えます。日曜日は週末のリラックスタイムを存分に楽しんでオールリセットし、モードチェンジ。週末モードから仕事モードへのスイッチとして使い、月曜日からの1週間に備えます。

こうしたメンテナンスを適度に行うことで、大崩れしないメンタルとフィジカルを手に入れることができます。高いモチベーションと穏やか冷静さを自分の中に共存させることができます。

まとめ

サウナはそもそも体調を整えたりリラックスするものです。しかし、その真価は「脳のリセット」にあります。

「ととのえる」という恍惚感を伴う心地よさに加えて、「脳の状態を整える」ことで、仕事のパフォーマンスまでも向上させることができます。

ここまで来るとサウナはビジネスマンの「武器」です。プロアスリートは日々のトレーニングを欠かしませんが、我々のようなビジネスマンにとってのトレーニングとは何でしょうか。その一つがサウナなのではないかと思います。

シングルタスクで目の前の仕事に全集中しハイパフォーマンスを出す。そのために自分の心と体をどれだけメンテナンスできるか。心身の両方のメンテナンスに効果的に寄与するのがサウナです。

仕事においても様々なメリットがあるサウナ。「単なる入浴法」とは違う、サウナの真の価値を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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